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最新インタビュー

Frogメンバー同士のリファラルでカナダからアメリカ企業のリモート就職を実現したKoyaさん
インタビュー

Frogメンバー同士のリファラルでカナダからアメリカ企業のリモート就職を実現したKoyaさん

本記事は、日本の電機メーカーでエンジニアとして2年半の経験を経て、カナダ経由でアメリカ企業への転職を成功させたKoyaさんのインタビュー記事です!Koyaさんの成功の最大のポイントはFrogコミュニティを通じたネットワーキングにありました。バンクーバーのESLクラスで出会ったFrogメンバーのSuguruさんとの飲み仲間関係が、最終的にリファラルへと発展し、50-60社に応募する中での成功事例となりました。現在はアメリカのスタートアップ企業でリモート勤務をしているKoyaさん、リファラル成功の舞台裏とアメリカ企業リモート採用獲得までお話を伺いたいと思います!特にネットワーキング戦略とリファラル活用法は、海外就職を目指すエンジニアにとって実践的な学びが満載です。是非ご覧ください。学歴・経歴の概要Senna: まずは日本でのご経歴について教えていただけますか。Koya: 新卒で日本の電気メーカー兼SIerに入社いたしまして、トータル2年半ほどソフトウェア開発部隊に所属して従事しておりました。具体的にはウェブアプリケーションですね。会社が持っているハードウェアを管理するウェブサイトアプリケーションを開発しており、フロントエンドとバックエンド両方とも触らせていただいたという経験になっています。Senna: 開発チームの規模はどの程度でしたか?Koya: 開発しているチームは結構大きいチームで、多分全体で30〜40人ぐらいはいたんですけど、その中でさらにチームごとに分割されていて、自分が所属させていただいたチームには5、6名のエンジニアの方と一緒に開発しておりました。Senna: 大学でも工学部を専攻されていたということですので、昔からテクノロジー関連がお好きだった感じですか?Koya: そうですね、理系・技術系だなということは実際感じてたので、新しいテクノロジーというところは好きだったということですね。エンジニアになることについては自然な流れみたいなところがあったのかなと思います。サンフランシスコへの留学体験が海外への扉を開くSenna: 海外に出たいと思ったキッカケはありますか?Koya: 学部時代に留学をさせていただいた経験があってですね。工学部生向けのアメリカ西海岸、いわゆるシリコンバレーに1ヶ月間だけ行ってちょっと触れようみたいなプログラムがありまして、そこで海外というところと、エンジニアだったら日本だけじゃなく海外でも戦えるフィールドがあるんだなということに気づいて興味持ち始めました。Senna: その留学で何か具体的なきっかけはありましたか?Koya: プログラムの中で例えばLinkedInで実際に働かれている日本人の方だったりとか、Facebookでつながった方だったんですけど、メルカリのアメリカ支部の方ともつながってお話聞かせていただいたりということも実際にさせてもらえて、英語でコミュニケーションをとっていくっていうところと、あとやっぱり待遇がいいとかそういうところもあって、将来的にも必要なお金の部分で安心感が高いところでも興味が強くなっていったというのがありますね、正直なところは。Senna: とても率直で素晴らしいですね!Koya: やっぱりめちゃくちゃ安直ですが、大事なところじゃないですか。大学院進学へ、技術への道筋を固めるSenna: サンフランシスコでの経験の後、すぐにエンジニアになるのではなく、一度大学院に行かれた理由は?Koya: 理系は結構院に行くのが自分たちの学部では主流というか、逆に就職してる方の方が非常に少なくてですね。どちらかというと入学当時から学部入ったら院までという流れがありました。自分の学部だったら30人くらいは院へ、就職される方が3、4人とかみたいな感じでした。Senna: その辺は流れに身を任せてという感じでしたか?Koya: 研究したいというより、流れに身を任せてそっちの方が正直多かったです。ただ、留学行ってプログラミングとかITのところに興味を持って、ちょっと専攻変えようかなっていう選択肢が自分の中で出てきて、調べていったら非常に面白そうな研究があって、自分でも学部で学んだことでなんとか試験でも戦えるので挑戦したという感じです。日本での就活、海外を意識した会社選びSenna: 大学院卒業後の就職について教えてください。Koya: 入社した時も、海外というところが自分の頭の中にあったので、就職する時も海外に強みというか海外研修とかそういうプログラムを持っている会社さんを重視して選んでいました。配属チームを決める時の面談でも、海外製品とか海外のお客さんと携わるようなチームに所属したいということをマネージャーに伝えて、実際にそういったチームで従事してました。Senna: 実際に英語も使われていたんですか?Koya: そうですね、メールですけど、英語を使わせてもらうことはありました。所属してたチームの製品も結構海外向けの製品で、チームは日本人なんですけどお客さんが海外のお客さんということでした。Senna: どちらの会社に入社されたんですか?Koya: 日本の電機メーカーですね。就職するときはメーカーさんを中心に見てました。それこそ自動車会社さんだったりとか。ただ、エンジニアとして生きていくって考えた時に、就職した段階でずっとその会社にいるということはあまり自分の中ではイメージなくて、やっぱりキャリアチェンジしていくって考えると、ソフトウェア製品を主に取り扱ってる会社さんを見て選びました。フルスタックエンジニアとしての経験Senna: 非常に大きい会社さんで働かれて2022年から2年間っていうことですが、実際この間じゃあキャリアというかね海外というかバンクーバー、カナダに行こうみたいなのってこの間に考えてたってことですかね?Koya: そうですね入社してからバンクーバーという選択肢が出てきました。Senna: ちなみにどちらの会社に入社されたんですか?Koya: 日本の電機メーカー兼SIRというところですね。入社してトータル2年半ほどソフトウェア開発部隊の方に所属して従事しておりました。具体的にはウェブアプリケーションですね。その時の会社が持っているハードウェアを管理するウェブアプリケーションを開発していました。その時にフロントとバック両方とも触らせていただいたという経験になっています。Senna: なるほどですね。ですると人数はそんな多くなかったんですか社員の。Koya: 開発しているチームは結構大きいチームで多分全体で30人40人ぐらいはいたんですけど、その中でさらにチームごとに分割されていて、自分が所属させていただいたチームには5、6名の方のエンジニアの方と一緒に開発していました。Senna: パッと聞いてフロントもバックもっていうのって日本でもフルスタックってそんなに多くなかったのかなって思っていたので、フルスタックイコールチーム開発とかちょっと小さいチームのイメージが勝手にあったんですけど、そんなことはなかったってことですね。Koya: そうですね。なのでチーム内でもコミュニケーション取ることもありましたし、他のチームのエンジニアチームの方ともちょっとコミュニケーション取って開発したりということも全然ありました。大企業での安定性への疑問Senna: 大手から海外となると、相当勇気が必要だったんじゃないですか?やっぱりそこ辞めて海外行くわけなので、キャリアを捨てるみたいなのがあるじゃないですか。Koya: めちゃくちゃ周りにも言われましたね。Senna: え?言われた?Koya: 言われたというか、もったいないっていう言い方をよくされましたね。Senna: そりゃそうですよね。揺らがなかったですか?Koya: あんまり揺らがなかったですね正直なところ。Senna: 本当に。その辺って日本人らしい思考回路だったら、いい大学出ていい大学院出て、その後大きい会社に入ってってなったら、もう10年どころか、死ぬまでその会社みたいな、昔ながらの考え方があってもおかしくないのかなと思うし、やっぱり周りの方もね、もったいないんじゃないのっていう話はやっぱり出るわけじゃないですか。Koya: そうですね。Senna: それよりも海外への挑戦が勝った感じだったんですか?Koya: そうですね海外に出てみたいと思うと、やっぱりこう、当時自分の考えとしても大企業安泰っていうところもあまり感じてなくて、個人として戦って、お金を生み出せるというかちゃんと生活のスキルを持っていかなきゃいけない。他人の看板がなくても頑張るようにしていかなきゃいけないっていうところをずっと感じてて。バンクーバーを選んだ理由Senna: ちなみになんでまたバンクーバーなんですか?割といろいろな国あると思いますけど。Koya: そうですねまあ調べてきた、各国調べさせていただいたんですけど、ビザの取りやすさだったりとか、日本人コミュニティがあるっていうところで。そうですねあとその自分がきっかけとなった、アメリカの西海岸にも近いっていうところ。Senna: そうね。Koya: そういったところでもちろんFrogさんがあることも大きかったですね。孤独で戦うわけじゃないという所が。Senna: 素晴らしいありがとうございます。Koya: 自分だからあまりバンクーバー以外の選択肢は最初からなかったイメージですね。Senna: 元々サンフランシスコへの留学がキッカケだったわけですよね、もうだったらSF行ったろうかみたいなのがなかったんですか?Koya: いやーなんかもうビザの難しさと、じゃあ今から博士号取りに行くかとか、そういうルートを辿ってやると、そこまでではなかったっていうのが正直なところありますね。天気は良い日はハイキングやサイクリングして気分リフレッシュ!他国の選択肢を検討しなかった理由Senna: ちなみにオーストラリアとかイギリスとかは一切考えなかったんですか?Koya: 少しは見ましたが、ビザとコーププログラムっていうところで、やっぱ少しでも長く海外にいた方が就活に有利っていうことは、当初の自分の頭の中にももちろんあったので、ワーホリだけで挑戦とかは正直考えてなくて。じゃあ、2〜3年のビザ発行できるってなった時に、オーストラリアもそういう制度があまりなかったようなイメージが。Senna: 同じことをちょうど先日インタビューさせていただいた方も言ってました。Coopっぽいのがないらしいですねそういえば。Koya: そうですね。オーストラリアはそういったビザ面だったりとか、2年プランみたいなところがなかなか組みづらいよねっていうところからちょっと却下で。Senna: イギリスは考えなかったですか?Koya: 調査不足かもしれないですけどイギリスもビザが難しかったイメージがあったんですよ。Senna: なるほどですね少なくともそのイメージを払拭されるようなところには出会わなかったってことですね。Koya: そうかもしれないですね。たまたまカナダはFrogみたいなところがあったからっていうところと、Coop制度が、心理的ハードルもだいぶ下げたのは覚えてます。海外キャリアへの明確な動機Senna: 英語圏での実務経験の方が重要だったということですね。Koya: そうですね英語圏でエンジニアとして活躍できるというか、業務できるといったところにちょっとフォーカスしてたので。Senna: なるほどですね。素晴らしい。ちなみにKoyaさんから最初にFrogに相談いただいているメールの中には「海外に行くだけでなくきちんとしたスキルを積む経験を積む、海外に行って楽しかったというパターンは最悪」って書かれてます(笑)Koya: 恥ずかしい…!Senna: 良いじゃないですかここまで書いてくれる人はなかなかいないですよ。Koya: 当時思ってたことですね多分。Senna: あとは、カナダでの永住は現段階では考えておらず、日本に戻った後の転職ステップアップも実現したい。これちなみに今も変わらないですか?Koya: そうですね今も変わらないですね。日本に帰ることは常に考えています。Senna: 間違いない、俺ら外国人だからですね、日本でどうキャリアを活かすかってことは頭の中で常に考えますよね。素晴らしいありがとうございます。カレッジ選びの現実的な判断Senna: ちなみにさっきのお話にもありましたが、大学院で博士課程に行くことも頭の中にあったかもしれないですけど、やっぱり大学院で今からもう一回学び直すのはちょっとねっていう話だったじゃないですか。とはいえ、こっちにいらっしゃった時はCoopに行くわけで、結局カレッジ行くのか!っていう。カレッジ選んだ時の意思決定とか理由とか何か思い出せます?Koya: カレッジ選んだ理由は、とりあえずビザ出してくれるところの一択でしたね。Senna: 分かりやすい。Koya: 正直、いろんな方のブログとか見て、あまり授業内容とかも期待してなかったです。本当にビザを出してもらうためにお金を払うという感覚でした。Senna: 最近はカレッジ行って全然別分野の勉強してた人たちのレビューが結構良いのですが、Koyaさんはいかがでした?Koya: 想像していたよりは全然良かったですよ。先生も丁寧でしたし。Senna: 本当に?何かあったんかな?学校側もちょっと変わったのかな。さすがにやべえと思ったんですかね。ちなみにKoyaさんが行かれてるカレッジはどちらでしたっけ?Koya: CICCCのWeb Developmentですね。経験者にとってのカレッジ生活Senna: 実際どうでした?会社にいらっしゃって2年間、ポジションとしてはフルスタックだったってことですよね。2年もしかも大きい会社でフルスタックの経験積まれた方が、今更カレッジに行って勉強することなんかあるんか?Koya: 正直なところ、あまり聞いていないところも正直ありました。ただたまに、自分が知らないライブラリとか技術とかの話も出たので、そういったときは聞くようにしてましたけど、基本的には結構自分の作業をすることが多かったです。Senna: ちなみに自分の作業っていうのは?Koya: そうですね、まさしく、早めに学校の宿題終わらせて、あとはレジュメだったり、リートコードだったり、アルゴリズムとかデータストラクチャーの勉強とか、面接対策でっていうところに時間を割いてました。Senna: 総評としては、勉強したことというか、自分のの経験という部分で知っていることも相当多かったけど、たまに知らないことも出てきたし、という分で、たまにはなったかなというイメージですかね。Koya: そうですね。クラスメイトとかとコミュニケーションがとれるのは自分にとってもありがたかった。英語で話すし、リフレッシュという意味でも、自分でひたすら勉強するよりかは誰かと喋ったり、休日そこで知り合った方と遊びに行ったりするというところは、ありがたかったです。就職活動の開始時期と準備Senna: Koyaさんのキャリアの部分に戻りますが、カレッジ行きながら1年間っていう部分があったと思いますが、就活はちなみにいつから始められてるんですか?Koya: 就活、具体的に始めたのは、今もまだ学校には通っているんですけど、2025年の年初ぐらいからレジュメのアプライとかを始めましたね。Senna: ちょうどいい時期ですね。Koya: そうすると、半年前ぐらいからレジュメの添削とか、LeetCodeとか面接を意識した英語の使い方みたいなのを練習していました。Senna: 割と今が6月っていうこともあって、仕事が決まったのが4月頃ってことですか?Koya: そうですね。4月末にリファラルのお話をいただいて、すぐ面接して5月、1回トライアルやってみようかっていう感じで。Frogネットワークを通じたリファラル獲得Senna: それはアメリカの会社で、カナダにブランチがあるわけじゃないんですよね?Koya: えっとアメリカの会社で、それこそFrogのSuguruさんって分かりますか?あのSuguruさんのリファラルなんです僕。Senna: そうだったんですね!一度Frogの食事会か何かでご一緒させていただきました!Koya: もともとSuguruさんが3,4ヶ月くらい前からすでに働かれていて「ポジション一つ開くんだけど、Koyaはテック的にも合ってるしどうかな」みたいな。Senna: このSuguruさんとはどこでお会いしてるんですか?Koya: Suguruさんは同じ学校のデータサイエンスを受けられていました。ESLが一緒だったので、同じFrogメンバーってこともあって、たまに飲みに行ったりしたんですけど。Senna: 素晴らしい関係をちゃんと築かれていたってことですね。Koya: ありがたかったですね。ネットワーク構築のアドバイスSenna: リファラルを出す側っていうのもプレッシャーがあるわけじゃないですか。とんでもない人を紹介して、それこそBrilliant Jerk(頭は良いが輪を乱す人)みたいな。そういう意味でリファラルを受ける側としてアドバイスできることはないですか?Koya: そういう意味でしたら、自分がまずLinkedInとか技術学んだことをポストする。アピールっていう意味だけじゃなくて純粋に自分の技術レベルを上げるっていう意味でも、ポストしたりとか、LeetCode最近解いてる話とか、そういうことを。「今結構就活しますよ」ていうことだったり「ちゃんと準備してますよ」ってところを結構周り伝える努力をしていました。Senna: 今のどこどこで働いているとか、就活中であるステータスだったりとか、技術的なスタックに関しても、LinkedInのポストがメインだったんですかね?Koya: そうですね。LinkedInでポストをしていました。Senna: こういった自分が今どういうステータスで、どういう技術に興味があり、どういう勉強をしているのかみたいなところも、ちゃんとポストし続けてたっていうところは、結構リファラルに繋がるっていう人間関係づくりとしては大きかったってことですね。今KoyaさんのLinkedInポスト拝見してるんですが、結構懐かしい面々がKoyaのポストにたくさんLikeしてるなって思ったら、だいたいFrogメンバーっていう(笑)Koya: Frogの皆様にはいつも助けられていました。近くにスキー場があるので、冬はスノボーへ面接プロセスの緩さとトライアル重視Senna: 面接プロセスはどうでしたか?Koya: めちゃくちゃ緩かったですね。簡単な技術質問と一般ジェネラルビヘイビア質問やって「とりあえずトライアルで見るから」みたいな感じですぐ現場に回されました。Senna: なるほどですね。トライアル期間っていうのはなんか賃金発生してるトライアルですか?Koya: そうですね。有給でした。Senna: 素晴らしい。その会社さんはトライアルに力入れてるってことですね。Koya: そうですね。あとマネージャーさんが結構日本で働かれてたこともあるので、日本人との仕事に慣れているというのは大きかったのかもしれません。あとSuguruさんっていうすでに僕のコミュニケーション取りやすいメンバーもすでにいるっていうところで、そうですね、厳しく見られなかったっていうところは正直あるかなと。Senna: なるほどですね。まあじゃあリファラルが結構強い会社だったんですねおそらく。Koya: そういうことかもしれないですね。就活準備とアルゴリズム学習の重要性Senna: なるほど素晴らしい。なんか付け加えておくところとかあります。Koya: いやー、でも就活全般において、そうですねでも自分がフルスタックっていうのもあってあって、極力基本的なところ、それこそアルゴリズムとかデータストラクチャーとか、ベースとなる部分はしっかりキャッチアップするようにはしてましたね。質問されたときに「ちゃんとこいつ分かってんのか」って思われないようには気を付けてたくらいですかね。Senna: なるほどですね、でもコーディング面接なかったんですよね?Koya: なかったけど。準備してた身としては若干悲しいとこありますよね。Senna: 実際まだ噂のレベルですけどね。アルゴリズムテストとかシステムデザインとかちょっと減ってきてるって話は聞いてるんですよね。Koya: あーなんか、そうですね。マネージャーからではないんですけど、AIでオンラインコーディングテストをハックするツールとかも出てきていて、コーディング面接の価値みたいなのが下がってきてるんじゃないかみたいな話はありました。Senna: なるほどですね。システムデザインはまだ意味はあるかなって気がしますけどね。アルゴリズムチェックとか、そっちの方に関しては確かにハックしやすいからですね。それこそ拡張機能みたいなので画面を録画しておいてみたいな。Koya: ありえますよね。就職活動の現実Senna: ちなみに何社くらい受けたとかって、本当にその1社だけですか?Koya: いやこの1社に行く前に、2社ほど面接を受けましたね。Senna: ちなみに合計で何社くらい送られました?Koya: いや送ったのは、それこそめちゃくちゃ送りましたね。5〜60社は送ってるんじゃないですかね。1日1件送ろうみたいな自分ルールがあったので。Senna: 5、60送って、返事があったのは大体何社くらいですか?Koya: 返事があったのは5分の1とかですね。落とされるっていうのも含めて。Senna: 5分の1って結構打率高いですね。だって10社くらいは返事あったってことですよね。悪い時は本当に100社とか送って、2、3社とかしか通らないというか、返事すらないみたいな人は平気でいるので。Koya: 時期が良かったのは正直あるかもしれないですね。Senna: いいっすねリファラルでやっぱり入社っていう部分が一番安定しますからね。結果的に。最近でもリファラル入社もだいぶ弱くなったなと正直思いますけどね。昔だったらリファラルでこの会社受けてるんだっていうのは50%くらい受かったんかなって思ったけど、最近だと2,30%もないんじゃないかなみたいな。Koya: あーそうなんですか。他社での面接経験とビザ問題Senna: 面接はちなみにその2社は落ちちゃったんですかね。Koya: そうですね2社落ちましたね。Senna: どこまで行きました。最終までいったんですか。Koya: 一つはコーディング面接で落ちて。もう一つはコーディング面接とそのまま最終面接というかCEOの方もいらっしゃって、その時にビザのステータスでちょっと残念な顔されたの覚えてます。Senna: やっぱそうですよね。Koya: ビザ周りはどうしようもないですよね。一言目が「PR持ってるか?」だったので。Senna: その質問が最初に来る会社はきついですね。サポートされること前提ですしね僕らは。トライアル期間の振り返りと既存メンバーとの連携Senna: Frogメンバーからは聞いたことはないですが、トライアルの1ヶ月を生き残れない人も当然いるんじゃないかなと思いますが、どうですか。Koyaさんの1ヶ月間のトライアルの1ヶ月振り返ってみて、ちゃんとアピールできたなっていう自覚があるかどうかみたいな。Koya: 確かに。個人的な感想ではもう少しアピールした方が良かったかなと思ってはいたんですけど、そうですね。言われたことだったりとか常にアウトプットするようにしてましたし、すでに知ってるメンバーがいたっていうところもあって、そこが非常に正直でかかったと思いますね。Senna: Suguruさんとは同じチームだったんですか?Koya: そうですね同じチームです。現在の業務内容と役割の詳細Senna: ちなみに、さらに詳しくお伺いしますが、何をされてる会社さんに就職されたんですかね。Koya: ざっくりと言うと、eコマースの分析ツールを提供してる会社ですね。APIを使用して情報収集して、例えば広告がどれくらい効果があったか、このサイトではこれくらいの売上出してるみたいなのを表示して、お客さんに価値を提供するっていう感じです。Senna: 何を担当されているかとかって、喋れる範囲で話せますか?Koya: そうですね。今基本言われてるのは開発業務とあとデバッグだったり、お客さんの問い合わせの時の対応、あとサーバーメンテナンスとか、そういったところ。Senna: 幅広いですね。Koya: 直近、トライアルでやってたのは簡単なデバッグだったりとか、お客さんの問い合わせが来たので技術的支援をするみたいなものがあったんですけど、これから今月くらいから開発にも少しずつ入っていくという感じです。Senna: なるほどですね。本当にジェネラリストというか、サポートもするしDevOps的なこともするし。Koya: そうですね、幅広くって感じで、厳密にバックエンドっていう感じではないと思います。リモートワークの課題と利点Senna: ちなみにどうですかアメリカの会社でバンクーバーから働くっていうのにおいて、何か不都合な点だったりとか困ってる点とかあったりします。Koya: そうですね。不都合というか、やっぱりコミュニケーションもZoomだったりとか、あと基本チャットなので、そうですね。リモートはありがたい分、出社で対面でコミュニケーションをとってエンジニアするっていうのもやってみたかったなというのは正直ありますね。でもそれ以外は、特にそのほかは別に文句はないですね。Senna: 難しいですよね。フルリモートがいいよっていう人たちが爆発的に増える一方で、とはいえ対面で多少はコミュニケーション取りたいよっていう、なかなかちょっとどっちにつけばいいんだみたいなのがやっぱりあったりしますもんね。海外就職で気づいた日本との働き方の違いSenna: 一旦ちょっと日本やっぱり出て、こっちで1年くらい過ごし、アメリカの会社で働くっていう理想を一旦叶えたかなと思うんですけど、ここはやっぱり日本の環境とはちょっと違うなとか、気づいた点ありますか。Koya: そうですね。日本で自分がいた会社は結構メンテナンス性だったりとか、構造の改善とか、あと技術的なアーキテクチャを取り入れたりとか、そういうところを結構積極的にされてた会社さんだったんですけど、「そういうのはいいから、とりあえずお金を生むコードを」みたいな、アーキテクチャとかリファクタリング云々よりも、とりあえず早くお客さんの要望に答えられるようにしてくれみたいな、そういう思想を感じることが多くて、ここは大きく違うなって思いますね。Senna: それはいいことなんですかね?(笑)Koya: 正直なところ。本当、直した方がいいんじゃないかなみたいな感じる時もありますけど、実際にそのコードでお金を生んでお客さんを獲得してるっていうのもあるので、そうですね。ちょっと考え方の違いというか。Senna: なるほどな。これでもきちんとビジネスが成り立ってお金を生み出してるんだったら、ビジネス的にはいいのかなとか考えたりとか。Koya: そういう意味でカルチャーショックみたいなのはありましたね。Senna: どちらかといえばスタートアップカルチャーでのショックみたいなイメージですかね。国際的なコミュニケーション環境Senna: 多国籍な会社さんっていうのもあるかなと思いますけど、コミュニケーションの面においてはZoomとかチャットとかっていう部分においても、別にそこまで問題はないかなって感じですか。Koya: そうですね。やっぱりもうAIとかのおかげで、とりあえずチャットとかに関してはそこまで気にせずやれてます。Senna: なんか海外に出てっていう部分で思っていたのと違う、もしくは思っていた通りだったとか。Koya: あー、そうですね。僕海外の職場ってなんかもっとギスギスしてるのかなって思ってたんです。英語になって、言ってしまうと様々な国の人と一緒に働くわけじゃないですか。なんかもっと我が強くてコミュニケーションに難儀を迫られてみたいなことを思っていたら意外とそうでもないみたいなのは良い発見でしたね。Senna: なるほど確かに。もっとこう個人主義というか、成果を出して自分主義なイメージはある人は多いですよね。Koya: でもなんか、少なくとも今のマネージャーさんはちゃんときちんとコミュニケーション取ってくれというか、そういうニュアンスを感じますね。なので確かに、どうしても海外ってなると個人主義成果出すみたいなのが先行してしまうんですけど、そこはまだちょっと期間は短いですけど、あんまり感じないですね。海外挑戦に関するアドバイスSenna: 逆に何だろうな、今からこっちに来られる方々に対して、これはちょっと最後の質問とは違うんですけど、こういうふうに身構えておいた方がいいよとかあります?Koya: そうですね、確かに使っている言語はもちろん違うのですけどやってること結構、やっぱりもう日本とあんまり大差ないなって感じる時もあって。英語だから、なんかすごいちょっとハイレベルに見えてしまったりすごい憧憬してしまうってこともあるかなと自分はあったんですけど、実際飛び込んでみると、そこまでではなく、求められていることは日本と一緒っていうことは感じます。だから、変に海外だから身構えるよりかは、きちんと仕事をすれば、きちんと見てくれる環境が多いんじゃないかなって捉えておくのは、これから挑戦する方々には伝えたいことですね。Senna: なるほどですね。変に身構える物じゃないよっていうことですよね。Koya: そうですね。海外就職において重要なのは過度な身構えではなく、日本での経験を活かした着実な仕事ぶりだと思います。Senna: では、これから渡航を考える人にアドバイスがあればKoya: そうですね、アドバイスかー。やっぱり会社辞めて海外に来てみて、エンジニアだけじゃなくて、人としてもそうなんですが、日本に居たら心配しなかったであろうことや、考えなくて良かったことを考えて生きていかないといけないので、やっぱそういう意味では、ある意味強制的にそういう環境に自分を持っていけたことは良かったかなと思います。この体験や経験は絶対無駄にはならないと思うので、ぜひチャンスがある、興味があるんだったら、海外留学ってところは選択肢として挑戦するのはどうかなとは思ってます。Senna: 「日本にいたらあんまり考えなかったようなことをこっちだと考えるようになる」って、例えばなんですか?Koya: そうですね。やはり上からの指示を待っていたり、言われたことをやるだけみたいなスタイルって、海外だと生きていくの難しいですよね。それこそ海外就職を意識すると、知識を知るだけじゃなくて、ちゃんと自分のものにしつつ、周囲にアピールしないといけないとか、技術者としてもビジネスマンとしても求められるレイヤーがやっぱ違うなっていうのは感じています。そうなった時に、やっぱり会社や他人の看板がなく、自分の実績をアピールしないといけないので、どういう風に相手をうまく見てもらうかとか、そういったアピールや意見の出し方とか、やっぱりずっと会社にいるってことを考えた時よりかは考えるようになったなと思うので、そういう意識でしょうか。Senna: 素晴らしいアドバイスですね!海外に出たからこそ使う脳みそがあるというか、考えなければならないことが人を成長させていると思う瞬間は確かに多そう。今日は沢山のお話ありがとうございました!いかがでしたでしょうか。日本での大手電機メーカーで2年半のエンジニア経験を経てカナダ経由でアメリカ企業就職を実現したKoyaさんのストーリーは、現代の海外就職成功の新しいモデルケースと言えるかもしれません。最も印象的だったのは、ESLクラスでの何気ない出会いが最終的にキャリアの扉を開いたという点です。FrogコミュニティメンバーのSuguruさんとの飲み仲間関係が、50-60社に応募する中での成功事例となりリファラルへと発展した。これは単なる運ではなく、LinkedInでの継続的な情報発信と「すぐに面接を受けられる体制も環境も整っている」という明確な意思表示があったからこその結果だったように思います。海外就職において、すべてが実力や能力で決まると考える方は多いですが、所属する場所や環境、日々の情報発信からそれを受け取る人々のことまで、様々な要因が絡まって海外就職は成り得るので、出来ることはなんでもやるという意識を常に持ち続けるようにしたいですね!

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エンジニア歴5年、半年間のUIUXコース受講後、応募12社で勝ち取ったカナダのスタートアップ内定
インタビュー

エンジニア歴5年、半年間のUIUXコース受講後、応募12社で勝ち取ったカナダのスタートアップ内定

今回インタビューにご登場いただいたのは、電子書籍取次企業で5年間にわたりフルスタックエンジニア→チームリードエンジニアとして活躍し、その後カナダ・バンクーバーへ渡航したコジマさん(以降Kojiken)。大学卒業後にシアトルへ1年間留学し、Amazon/Microsoftなどのエンジニアと触れ合った体験がキャリア観を大きく揺さぶり、「海外でエンジニアとして働く」という目標を抱くきっかけになりました。2023年のイベント「Canadian Dream」に参加し、ワーホリを起点にコープ・就労ビザ・永住権を見据える具体的なロードマップを描いたことがカナダ行きの決め手となります。本記事では、半年のUI/UXコーププログラムを選んだ理由、“見せる提案”としてクローンサイトを制作する就職戦略、AI時代のスタートアップで実感するUI/UX × エンジニアスキルの相乗効果など、海外就職を志すエンジニアにとって実践的なヒントが満載です!どうぞご覧ください!日本での経歴とシアトル留学が変えた人生Senna: それではちょっと日本でのご経歴と、なんで海外を目指そうと思ったのかの軽い自己紹介的なところからお願いしてもいいですか。Kojiken: 大学は教育学部で全然エンジニアと関係ないところを卒業した後に、シアトルに1年間留学しました。Senna: シアトル?バンクーバーからまた近いところですね。Kojiken: そうなんです。実際、在学中には Amazon や Microsoft のエンジニアが学校に何度も来てくれました。彼らは自由な働き方をしていて待遇も破格。とにかくキラキラしていて、「エンジニアっていいかもな」と漠然と思いながら帰国したんです。Senna: 良い形で”毒された”わけですね(笑)Kojiken: 帰国後は就活をしつつ「どうしようかな」と迷っていたのですが、やっぱりエンジニアになりたい気持ちが強くなり、3か月ほどプログラミングスクールに通いました。そのあとエンジニア職で就職活動をしていたところ、友だちから「フィンテックの授業でプロダクトを作るメンバーが足りないから手伝ってほしい」と誘われてチームに参加することに。その授業では各チームに社会人メンターが付いていて、最終的にそのメンターの方が、当時勤務していた会社に僕を紹介してくれたんです。Senna: なるほど、メンターさんの紹介がきっかけでエンジニアとして就職されたんですね。Kojiken: そうです。電子書籍の取次をしている会社に就職しました。書店と出版社の間に入って、取り継ぎ業務を行うような会社です。チームの規模はそれほど大きくなかったので、エンジニアとして5年ほど、いろんな分野の開発に関わることができました。Senna: 5年間もいらっしゃったんですね。ご経歴を見ると「フルスタックエンジニア」と「チームリード」の2つの肩書きがありますが、これは最初の4年1ヶ月がフルスタックエンジニアで、その後がリードという感じですか?Kojiken: そうですね。最初の4年ほどはメンバーとして働いていて、その後に開発チームのリードを任されるようになりました。シアトルで出会った価値観の変化Senna: 素晴らしいですね。ということは、日本でのご経歴はこの1社にしっかりと腰を据えて積まれて、その後にカナダに来られた、という流れになりますよね。実際、海外に行きたいという気持ちは、大学時代にシアトルに行かれた経験から来ているんでしょうか? 1年間行かれていたんですよね。その時の体験が忘れられなくて、「やっぱり英語圏や海外で働きたい」っていう気持ちは、ずっと持っていた感じですか?Kojiken: そうですね。シアトルに留学していた頃から、漠然と「いつか海外で、エンジニアとして働いてみたいな」という気持ちはずっと持っていました。ただ、その後はコロナがあったり、結婚したりといろいろあって、気づけば時間がどんどん過ぎてしまって……気づいたら、ワーホリにギリギリ行ける年齢になってた、という感じです。Senna: なるほど、そういうことだったんですね。大学はきちんと卒業されて、その後5年ほど働いて、でもその前に1年間シアトルに行ってたんですよね。あれって、大学を1年休んで行ってたわけではないんですか?Kojiken: いえ、卒業してから行きました。Senna: あ、なるほど。じゃあ、ギャップイヤーのような形で行かれたんですね。Kojiken: そうです、そんな感じです。Senna: なるほど〜。じゃあそのギャップイヤー的な1年間でシアトルに行って、そのあと5年間働いて、「あ、ワーホリもうギリギリじゃん!」って気づいて……それで海外に行こうと決めた、ということですね。Kojiken: はい、まさにそんな感じです。Senna: ちなみに、シアトルでの1年間って、どんなことをされてたんですか?ちょっと興味あるんですけど。Kojiken: 学校の授業とインターンシップを組み合わせたプログラムに参加してました。最初の9か月は、経済系のビジネスの授業を受けて、残りの期間はインターンシップで、僕は日本語教師をしていました。Senna: なるほど。大学は教育学部だったんですよね?その流れでそのまま教育業界に行くのかなと思いきや、シアトルに行ってみたら「エンジニアめっちゃキラキラしてるやん!」って衝撃を受けて、「ちょっと目指してみようかな」と思った。その流れで帰国後に3か月間プログラミングスクールに通った、っていう時系列ですかね?Kojiken: そうですね、言われてみると確かに、大学卒業後のどんでん返しみたいな感じですね(笑)。Senna: 人生の方向がガラッと変わった感じですね。Kojiken: まさにそうです。シアトルでの経験で価値観が大きく変わったなと思います。出会った人たちからの刺激もすごかったし、周囲の環境も全然違っていて。自分の中で人生が豊かになったというか、視野が広がったというか。そういういい思い出があったからこそ、「また海外で働きたい」という気持ちはずっと持ってました。Senna: それって、価値観が変わった「瞬間」って、覚えてたりします? 僕も昔はあったと思うんですけど、正直あんまり覚えてないんですよね(笑)。たぶん自分も海外に来た時に「うおっ」て思ったはずなんですけど。Kojiken: そうですね、シアトルに行ったとはいえ、僕が参加してた1年のプログラムって、日本人が結構多くて。同じカレッジに留学してる同期の日本人たちから刺激を受けることが多かったんです。今まで友達にいなかったタイプの人が多くて、考え方が全然違って。たとえば、ギネス記録を目指してイベントを企画してるような友達もいて、そういう人たちからの影響が大きかったですね。Senna: なるほどね。ネジぶっ飛んでる系の人たちが多かったと(笑)。Kojiken: そうそう、行動力がすごい人が多くて。Senna: アメリカ留学って、なんかそういう「ぶっ飛んでる人」多いですよね。僕はカナダにずっといるから余計にそう感じるのかもしれないけど。Kojiken: ほんとにそう思います。後先考えずに動ける人たちが多くて、こっちが圧倒されるくらい。でも、それがすごく刺激になったんですよね。シアトルのスペースニードルカナダを選んだ理由とFrogとの出会いSenna: なるほど。じゃあそのシアトルでの1年間の中で、人生の転機になるような出会いや経験があって。それで帰国後にエンジニアを目指して3ヶ月間学んで、就職して5年。その間も「海外で働きたい」という気持ちはずっと心のどこかにあったんですね。でも、そこで改めてお聞きしたいんですが、最終的にカナダを選んだのはどうしてだったんですか?シアトルが近かったからというのも理由の一つかもしれませんけど。Kojiken: そうですね。いろいろ調べてはいたんですけど、やっぱりFrogのイベントがすごく大きなきっかけでした。そこで一気にイメージが湧いたというか。Senna: えっ、マジですか。めちゃくちゃ嬉しいですね、それ。Kojiken: コープとワーホリを使って働いて、その間に頑張って永住権を目指す——みたいな。明確なゴールってわけじゃないけど、道筋がちゃんと見えたんですよね。それまでベルリンとかオランダとかも調べてはいたんですけど、ブログ記事とかはあっても、ビザとか就労の道筋みたいなものが体系的にまとまっていなくて。でもFrogのイベントで、すごくリアルに「こういうステップで進めるんだ」ってイメージできて、「あ、これ今動かないとマズいな」って思ったんです。Senna: なるほどね。そういえば、カナダ・バンクーバーにはシアトルにいたときに来たことあったんですよね?Kojiken: そうです。ちょっとだけ来たことがあって。Senna: なるほど。それもあって、バンクーバーの雰囲気も含めて、全体的にイメージがしやすかったんですね。Kojiken: はい、まさにそうですね。Senna: いやー、そう言ってもらえるのは本当に嬉しいです。それって、2023年の「カナディアンドリーム」の時ですよね?KeiさんとKoheiさんしか登壇してなかったあの回?Kojiken: そうですそうです。Senna: あの時ね、覚えてますよ。150人くらい来てくださって、登壇者はたった2人(笑)。大行列ができちゃって、超反省したんですよ。「これはアカン」と思って、翌年は4人に増やしたんですけど……それでも足りなかったっていう。この会場のどこかにKojikenさんが居たはず…Kojiken: 本当にすごかったですよね。Senna: あのイベントに来てくれた価値がちゃんとあったなら、反省も報われます(笑)。Kojiken: めちゃくちゃ良かったです。Senna: イベントを通して、海外に向けた道筋が少しでも具体的に見えたなら嬉しいですね。とはいえ、実際に国を選ぶってかなり悩む部分でもあると思うんですけど、他に候補になっていた国ってありました?Kojiken: ドイツ、オランダ、シンガポールとかですかね。Senna: シンガポールなんかは日本人も多いですし、人気ですよね。でも、あまりピンと来なかった感じですか?Kojiken: そうですね。正直、国に対して強いこだわりはなかったんですけど、技術的に遅れてないかとか、治安がどうかとか、そういうところは気にしてました。あとは英語圏であるかどうか、ですね。Senna: ああ、やっぱり日常生活がすべて英語っていうのは、長期的に見ても大きいですよね。カナダ渡航とカレッジ選択Senna: ありがとうございます。じゃあ実際にカナダに渡航されたのって、いつ頃だったんですか?Kojiken: 2023年8月の末頃ですね。Senna: ちなみに、カレッジ選びの時点で、ある程度道筋はイメージできてたんですか?コープ行って、ワーホリを挟んで、そのあとできれば就労ビザ、最終的に永住権っていう。そのルートを実現したい中で、なぜWeb開発じゃなくてUI/UXだったのか、気になってる人も多いと思うんですよ。Kojiken: まず、ワーホリを活用するって考えた時に、半年間のプログラムが一番都合が良かったんです。というのも、年齢的にももうギリギリだったので。Senna: あー、なるほど。年齢のリミット的な。Kojiken: そうです。で、半年のコープ付きプログラムとなると、ほとんど選択肢がなくて。実質、UI/UXくらいしかなかったんですよね。Senna: 確かに。Web系で半年+コープ付きって、僕もほとんど見たことないです。Kojiken: なぜか分からないんですけど、UI/UX系は数も多くて、広報してる学校も結構ありました。Senna: なるほど。じゃあ、ビザとの相性が最優先で、たまたまUI/UXが条件に合ってたと。Kojiken: でも、もともとUI/UXにはすごく興味があったので、「これはいい機会だな」と思ったんです。Senna: ご経歴的には完全にエンジニア寄りですよね。Kojiken: そうですね。Senna: UIまわりも、いつかは体系的に学びたいなっていう思いがあったんですか?Kojiken: はい。個人開発をしていたときに、デザイン面でめちゃくちゃ苦労してたんです。あとは仕事でもデザイナーさんとコミュニケーションを取る機会が多くて、「ここをちゃんと理解できれば、もっとスムーズにやり取りできるのに」って思うことが多くて。Senna: 確かに。最近だとFigma筆頭に、エンジニアとデザイナーが一つのツール上でやり取りするのも当たり前になってきてますしね。そういう意味では、UIを学ぶエンジニアも今後どんどん増えていくのかなって気がしてて。でも正直、エンジニア歴5年の人が今さら半年UI/UXを勉強して意味あるのかな?って思う人もいると思うんですよ。僕も以前はそう思ってましたし。Kojiken: いや、むしろ基本すら学んだことがなかったので、自分にとってはすごく意味がありました。エンジニアとしてはずっと、デザイナーさんが作ったデザインをもとに、それに従って開発するっていう流れだったので、UI/UXの視点を持って全体を考える経験は初めてでした。だからもう、学ぶことだらけで、本当に新鮮でしたね。エンジニア経験者がUI/UXを学ぶ意義Senna: これ、Yutoさんの時にも同じことを言ったんですけど……ビザ目的でカレッジを選ぶ場合、やっぱり一番長いコースを選びがちなんですよね。ビザに余裕があれば、1年〜1年半のプログラムで、コープがさらに長く付いてくるようなWeb系のコースが多いじゃないですか。で、Web系で3〜4年の経験がある人がそういうコースに行って、「何も学ぶことがなかった」って言いながら卒業していくパターンも結構多くて。だから僕もそれに慣れちゃってて。Yutoさんのときも、Kojikenさんのときも、「有意義な期間だった」って言ってもらえると、正直どうリアクションしていいか分からなくなるんですよ(笑)。「マジ?」ってしか言えないというか。なので、むしろ教えてほしいんですけど、エンジニアとしてバリバリやってきた人が、英語でUI/UXとかデザインを学ぶって、実際キャリア的にどう活きてる実感があります?Kojiken: いや、もうまさに今、実感してますね。僕、今スタートアップで働いてるんですけど、まだまだ人数が少なくて、スピードがものすごく求められる環境なんです。で、ありがたいことにAIツールも自由に使える会社なんですけど、基本的にはFigmaとAIコードエディターを連携させて、まずはプロンプトを投げてコードを生成する、っていう流れで開発してるんですね。Senna: へぇ、面白いですね。Kojiken: ただ、AIが返してくるコードって、Figmaのデザインと100%一致してるわけじゃないんですよ。でも逆に、「あれ、これFigmaより良くない?」って思うこともあって。で、そういうときに、UI/UXを学んでいたおかげで、「これはアリ」「これはナシ」って、自分で判断できるようになってきたんです。それをデザイナーさんに見せると、「むしろこっちの方がいいね、それ使おう!」みたいな感じになることもあって。だから本当に、AI時代だからこそ、エンジニア自身がデザイン面でも判断できる力を持っていると、圧倒的にスピード感を持って開発できるんだなって実感してます。Senna: なるほど。つまり、ただAIに頼るんじゃなくて、その出力に対して「何が良くて何が悪いのか」を自分で判断できる“審美眼”みたいなものが身についた、っていうことなんですね。Kojiken: まさにそうですね。そこが一番大きい気がします。カレッジでの充実した学習期間Senna: 実はずっと思ってたんですけど、半年のコースってどうなんだろうなって。ビザの事情がなかったとして、実際どうでした?半年って短くなかったですか?Kojiken: いや、ちょうどよかったですね。Senna: 本当に?Kojiken: むしろ、これ以上長かったら飽きてきたかもです(笑)。Senna: なるほど、それ大事ですよね。たしかに8ヶ月目あたりから「もう学ぶことないんですけど…」みたいな空気になる人いますしKojiken: そうですね、学ぶには本当にちょうどいい期間だったと思います。Senna: やっぱりそれって、エンジニアとしての現場経験があるからこそ、半年の学びが濃く感じられたのかもしれないですね。ちなみにUI系に進む人ってそこまで多くない印象があるんですけど、日本人のクラスメイトは何人くらいいたんですか?Kojiken: 日本人は7人くらいですね。Senna: クラス全体では何人くらい?Kojiken: 正確じゃないですけど、たぶん30人くらいいました。Senna: へえ、けっこう多いですね。で、みんな仕事は見つかってる感じですか?Kojiken: いや、それがあんまり聞かないんですよね。Senna: やっぱり半年だけってなると、現実は厳しいですよね。Kojiken: そうですね。経験者は僕とYutoさんと、あともう1人コロンビア人のエンジニア出身の方くらいでした。あと1人UI/UXを学んでた人がいたんですけど、その人はプログラムが終わったら帰国しちゃって。Senna: なるほど。じゃあ本気で海外就職を目指した人って、そんなに多くなかったんですね。Kojiken: はい。半年で終える人もいれば、途中から延長して1年に切り替える人もいました。1年通う人のほうが、「こっちで本気で就職したい」という意志が強い感じでしたね。Senna: あー、なるほど。まずは半年「お試し」で入って、良さそうだったらさらに半年延長して本腰入れる、みたいなスタイルもアリなんですね。途中で切り替えるのも柔軟にできると。Kojiken: そうですね、意外とそれができる感じでした。Senna: なるほどね。なんか学校の話ばっかり聞いちゃってすみません(笑)。Kojiken: いえいえ。あと、めちゃくちゃプレゼンが多かったです。Senna: あ、それ良かったんじゃないですか?むしろ。Kojiken: 良かったです。プレゼン力も鍛えられました。Senna: エンジニア系のコースって、意外とプレゼンの機会少ないですもんね。もちろん日本の学校と比べれば多いけど、とはいえ「こっちで通用する力」ってなると、やっぱりプレゼンやコミュニケーションの部分って大事ですし。そういう意味でもUI系に行ったのは正解だったかもですね。Kojiken: 授業外の時間もかなり使って勉強してました。授業で紹介されたGoogleのマテリアルデザインとか、Appleのヒューマンインターフェースガイドラインとか、概要だけじゃ物足りなくて、自分で詳細まで読み込んでました。Senna: すごいですね。完全に好奇心ドリブンですね。Kojiken: あと、課題が多くて。1〜2週間ごとに、簡単なプロダクトをデザインする課題が出るんです。で、その過程で「AirbnbってなんでこんなにUI整ってるんだろう?」みたいに、いろんなウェブサイトを新しい視点で見るようになってすごく勉強になりました。Senna: うわー、それ面白そう。俺も通ってみようかな……最近ちょっと暇で(笑)。ずっとUIUXとかやってみたいなって思ってたんですよね。Kojiken: いや、本当におすすめですよ。学びも多かったし、気づきもたくさんありました。Senna: なるほどね。ありがとうございます、めちゃくちゃ参考になります!就職活動の開始と戦略Senna: じゃあ、カレッジの期間中、半年間はかなり充実していた印象ですけど、実際、就職活動っていつ頃から始めたんですか?そこ、僕ちゃんと聞いたことなかったなと思って。Kojiken: 始めたのは2月の後半くらいですね。Senna: あ、なるほど。8月に渡航されたんですよね。ってことは、2月後半ってもう授業の終わりが見えてきたタイミングか。Kojiken: そうですね、まさに終盤でした。Senna: ということは、もう本当に順当に「そろそろ就活だな」ってタイミングで動き始めたって感じですね。Kojiken: はい、そんな流れでした。Senna: 実際どうでした? 就活やってみて。Kojiken: いやー、運が良かったなと思います。Senna: いやもう、それみんな言うんですよ(笑)。100人に聞いたら99人は「運が良かった」って言います。でも実際、何社くらい応募したんですか?Kojiken: 12社くらいですね。Senna: えっ、12社!? めちゃくちゃ少ないじゃないですか(笑)。革新的な就職活動戦略:クローンサイト制作アプローチSenna: ちなみに、Frogメンバーの報告によると2〜3月は返信率低かったって話を聞いていましたが、そのへんのエピソードもぜひ聞いておきたいです。Kojiken: 実は就活を始めて3社目で内定まで行けたんですよ。Senna: えっ、マジで!? そんなに早く?Kojiken: はい。でも結局、その会社から契約書が届かなくて、連絡も取れなくなってしまって……。それを待ってる間に、もうコープが始まりそうなタイミングになっちゃって。それで就活を再開して、何社か応募して、今の会社に決まったって感じです。Senna: なるほどね。最初に決まったと思って待ってたら、契約書が来ないまま音信不通になっちゃったんですね。意外とそれ、珍しくないパターンなんですよね。Kojiken: そうなんですね。契約書来ないかなーって、ずっと様子見してしまってました。Senna: そっか、で、その頃ちょうどファイナルプロジェクトとかも重なってたんですよね? 学校の。Kojiken: そうです、ちょうどそんなタイミングで。Senna: それにしても、10数社しか応募してないって、Frogの中でもかなり少ない方です。で、結果的には12社中2社から内定をもらったってことですよね?Kojiken: はい、そんな感じです。あともう1社、面接は通ったけど手応えがないところもありました。Senna: でも確率だけ見ると6分の1で内定って、かなり高確率ですね。それだけ選んで応募してたってことですよね?Kojiken: そうですね。自分の場合はスキルとマッチしてるところにだけ応募してました。で、反応があった会社には全力で準備して、時間をかけて対応してました。Senna: 例えばどんな?Kojiken: 面接の中で「今こういうサービス作ろうとしてるんだよね」みたいな話をされたんです。で、「技術的にこういう課題があるかも」って言われて、それなら作って見せてしまおうと思って。クローンサイトみたいなのを自分で作って、送りました。Senna: それはデカい! 見せる資料があると説得力が段違いですよね。Kojiken: 今の会社も、最終面接でその会社のサイトのクローンを作って見せました。「こういう風に自分だったら改善する」とか、そういう提案込みで。Senna: なるほどね。それって、よくあるマスアプライのパターンと真逆のアプローチですよね。一社一社をちゃんと見て、準備して、提案していく。そんな手間かけられないっていう人が多い中で、Kojikenさんはかなり丁寧に進めていったんですね。Kojiken: 吟味を重ねたってほどじゃないですけど(笑)、求人要項を見て「ここスキル合いそうだな」ってところにだけ送ってました。反応があったら、その会社で受かるためにできることは全部やろうっていうスタンスでしたね。Senna: クローンサイトを作るっていっても、当然その会社の内部までは見えないから、ある程度は想像でやるしかないわけですよね。Kojiken: そうですね。ブラウザの拡張機能で、そのサイトがどんな技術使ってるかをざっくり調べたり、求人票に書かれてる技術スタックを参考にして、「こういう構成かな」って仮定して作ってました。Senna: 最近だとClaude Codeに「サイトの構造を把握する」機能が付いて、あれ使えばもっと精度高く作れますよね。社内でどんな課題抱えてるかを推測して、提案まで持っていくっていう。でも、それでも実際にやってる人って少ないんですよね。Kojiken: そうですね。作ってる過程で「このリクエスト無駄に多いな」とか見えてくるんですよ。で、「なんでこのAPIこんなに叩いてるんだろう?」とか、逆質問として聞こうかなと思ったりもしたんですけど、結局聞かなかったですね。ただ、聞かれたら答えられるようには準備してました。Senna: 素晴らしいです。それ、めっちゃ面白いやり方ですね。やっぱり、英語がネイティブじゃない僕たちにとっては、「口で伝える」より「実際に見せる」ほうが説得力があるって、間違いなくあると思うんですよ。Kojiken: まさにそれです。言葉では勝てないなって思ったんで、だったら「見せるしかない」って。それが一番伝わると思ってました。実際の面接体験Senna: いや、いいですね。それは本当に、心の支えになる人多いと思いますよ。Frogに相談に来る人の中にも、「英語でのコミュニケーションでネイティブにはどうしても勝てない」とか、他のFrogメンバーと比較して「あのコミュ力お化けには叶わない」とか、そういう悩みを抱えてる人が多いんです。でも、別に声が大きくなくても、ちゃんと勝てる方法はあるし、Kojikenさんのやり方みたいなのが、これからのスタンダードになっても全然おかしくないなって思います。Kojiken: そうですね。とはいえ、けっこうバクチ感ありましたけど(笑)。Senna: いやいや、でもバクチ感でいったら、何百社にマスアプライする方がよっぽどバクチじゃないですか(笑)。それに比べたら、ちゃんと調べて、提案して、っていうKojikenさんの方法は、むしろ理にかなってると思いますよ。ほんと素晴らしいです。ちなみにもうちょっと深掘りしたくて。さっき面接まで行ったのが3社って言ってましたよね?Kojiken: はい、そうですね。Senna: で、そのうち2社は最終面接まで行ったと。ほぼオファー寸前だったってことですよね。1社は契約書が来なかったパターンで。じゃあもう1社、落ちた会社の話も軽く聞いてみたいんですけど、そこはどんな面接だったんですか?Kojiken: そこはHRの方との面談でしたね。軽めの内容で、現状のステータスを聞かれたり、自己紹介したり、「何か質問ある?」みたいな、いわゆるスクリーニング面談って感じでした。でも、そのまま落ちちゃいました。現在の職場環境とAI時代の開発Senna: 結局、今働いてる会社って、何人くらいの規模なんですか?Kojiken: 今は6人くらいですね。Senna: 6人か、かなりコンパクトですね。まさにできたてホヤホヤのスタートアップって感じですね。改めてになるんですけど、どういった会社で、Kojikenさんはどういう役割を担ってるんですか?Kojiken: ファウンダーがキックボクシングの元世界チャンピオンでして(笑)。格闘技や柔術、ヨガなどの動画を配信するプラットフォームを開発している会社です。オフィス内にスタジオがあって、先生の方のレッスン動画を撮影し、それをプラットフォームで配信する仕組みになっています。Senna: すごいですね、ファウンダーむちゃくちゃ強そう(笑)Kojiken: 実際は、すごくにこやかで柔らかい雰囲気の方です(笑)。今はベータ版を公開中で、最近マーケティング担当も入って、これから本格的にプロモーションを仕掛けていくフェーズですね。Senna: 面白そうなプロダクト!カナダでの初めてのキャリアとして、かなりスタートアップな環境に飛び込んだわけですが、Kojikenさんのポジションとしてはどういう立ち位置なんですか?Kojiken: エンジニアが僕を含めて2人だけで、もう1人の方はモバイルに強い人なので、自分は主にWebまわりを担当しています。フロントもバックエンドも、インフラも含めて、全般を見ていく感じですね。Senna: なるほど、フルスタックで。ちなみに働き始めて今どのくらい経ちました?Kojiken: ちょうど3週間です。Senna: おお、本当に先月入ったばかりなんですね?まだ日が浅いとは思いますが、実際に働いてみて、今のところどんな感じですか?Kojiken: 最近のスタートアップに入った人は皆感じてるかもしれないんですが、やはりファウンダーがAIに対する期待値がすごく高くて。「AI使えば開発なんてすぐできるでしょ?」みたいなノリで、GoogleやOpenAIのデモのイメージを持ってるんですよね。それで、自分が出した開発スケジュールに対して「もっと早くできるんじゃないの?」みたいな疑問を感じられていて、それを英語で説明するのがなかなか大変です。Senna: それ、めっちゃ分かります。これからAIに対する“期待”だけが先走って、そういう企業がどんどん出てくると思います。でも経営側がそれを鵜呑みにして「なんでもできるんでしょ」ってなっちゃうと、現場は混乱しますよね。Kojiken: 今までに比べたら、確実に開発スピードは上がってる実感はあるんですけど……逆に「もっと速く」っていうプレッシャーがこれから先もっと来るのかと思うと、ちょっと不安もありますね。Senna: 分かります、それ。僕も最近また開発側に戻ってやってて、同じこと思ってますよ。で、厄介なのが、僕の場合は経営側でもあるし、自分で開発もある程度できちゃうんで、「1日でプロダクト作ってローンチしたろか」みたいなマインドになっちゃうんですよ(笑)。それを止めてくれるのがパートナーとかだったりするんですけど、やっぱり経営者がそのテンションで「AIで全部すぐできるでしょ?」って言い出すと、現場はたまったもんじゃないですよね。Kojiken: 本当にそう思います。今って、まだ答えが見えてない段階じゃないですか。AIをフル活用する前提でソフトウェアアーキテクチャや開発プロセスを変えていかないと限界があると感じています。既存の開発の延長でスピードだけ上げていくとなると現場のエンジニアがどんどんしんどくなっていく気がしてます。Senna: うん、スタート段階から「AI前提」でルールやガイドラインがきっちり定まってるならまだしも、それが曖昧なまま走り出すと絶対どこかで歪みが出ますよね。海外生活と日本との違いSenna: いやー、じゃあ今はなかなか大変なフェーズにいらっしゃるわけですね。ところで、日本で5年間働いてからのカナダ移住という形だと思うんですが、日本と海外で働いてみて、何か気づいたことや違いってありますか?Kojiken: そうですね。まず、日が長いのはいいですね(笑)。Senna: あー、なるほど。確かに夏は夜9時くらいまで明るいですもんね。Kojiken: 仕事終わった後にまだ外が明るいっていうのが、すごくメンタル的に効いてる感じがして。Senna: でも冬になったら、こっちは5時には真っ暗ですよ(笑)。って、去年の8月に来られたKojikenさんは知ってますよね。Kojiken: はい(笑)。でも働き始めがちょうど日が長い時期だったので、今は気持ち的にすごく助かってます。Senna: ですよね。9月くらいまでは全然大丈夫ですからね。いいタイミングでしたね。それで、日本と海外での働き方の違いとかって、今のところ何か実感してることあります?Kojiken: そうですね。前職は日本でそこそこ大きな会社にいたので、その時と比べてですが、やっぱり意思決定のスピード感が全然違いますね。ファウンダーも「このAIツール使ってみたら?」みたいにどんどん提案してくるし、マーケティングの人も新しいツールをバンバン使ってる。とにかく実行が早い。Senna: そこはまさにスタートアップの良さですよね。「使えるものは全部使う」っていう。ちなみに他のエンジニアの友達とか、周囲の話も含めて、日本と海外の違いで気づいたことって何かありますか?もちろんスタートアップと大企業の違いもあると思いますけど。Kojiken: 正直、まだ他の会社の話をちゃんと聞けてないんですよね。ただ、今の会社ってすごく多国籍で。ファウンダーはイラン出身、エンジニアにはロシアの方もいて、中国の人もいる。バックグラウンドはバラバラなはずなんですけど、意外と「違うな」と感じることは今のところ少ないです。Senna: ああ、それはわかります。最初は「考え方も文化も全然違うのかな?」って思うけど、働いてみると意外とそうでもないですよね。Kojiken: そうなんですよ。もっとカルチャーショックがあるかと思ってました。ただ、日本人同士だったら、なんとなくのニュアンスとか“阿吽の呼吸”みたいなものが通じる部分があるじゃないですか。でもこっちだとそういうのは当然ないので、ちょっと大変だと感じることもあります。Senna: そうですよね。その「空気を読む」みたいな文化は海外にはほぼないですもんね。逆にそこを手放すのには時間がかかる。Kojiken: 例えば、「Good job」って言われた後に、「でもこの見積もりってAI使ってたらもっと早くできたんじゃないの?」みたいに言われることもあって……。「本当にGood jobだったと思ってる?」って、つい考えちゃいます(笑)。Senna: あー、それはある(笑)。でもそれって、日本語でも同じですよね。「なんか今褒めてたけど、本音どうなの?」って。Kojiken: たしかに。言われてみればそうかもです。Senna: いやでも、これからAIファーストな会社がどんどん出てくる中で、そういう葛藤を抱える人は絶対増えますよね。Kojiken: そうですね。でも今、まさにその最前線にいられるのは、ある意味いいチャンスだなと思ってます。自分としては、前向きにやっていきたいなと思いますね。グラウスマウンテンでのスノボ写真これから渡航される方へのメッセージSenna: さて、このアドバイスのパートまで読むような方は、間違いなく本気度高めの層だと思いますが、何かこれから渡航される方にアドバイスなどはありますか?Kojiken: そういう方に伝えたいのは……ほんとに「Frogの説明会、行きましょう」ってことですね。Senna: おぉ、そこ?(笑) でも、それでいいのかな?Kojiken: はい、自分自身もそうでしたけど、本当にあの説明会で背中を押されたんです。正直、それまでなかなか一歩踏み出せなかったんですけど、「今動かないと間に合わない」って逆算できたのが、すごく大きかったです。Senna: なるほど。その「逆算しなきゃ」っていう考え方も、説明会で初めて知ったような感じですか?Kojiken: はい。情報を得て初めて「自分がどのタイミングで何をすべきか」が明確になったんです。Senna: 素晴らしいですね。じゃあ、最後に伝えたいアドバイスとしては「Frogの説明会に来ましょう。Canadian Dreamに参加しましょう」ってことで(笑)ビザ制度の変化と対応Senna: ちなみに、他に言い残してることとか、今のうちに伝えておきたいことあります?Kojiken: そうですね……やっぱり「ビザ周りは本当に変わりますよね」っていうのは強く感じます。Senna: ほんと、それ。もうルールがコロコロ変わるんですよね。Kojiken: 自分も、もともとは妻がワーホリでカナダに来ていて、自分はその配偶者ビザ(オープンワークパーミット)で滞在しようと思ってたんですけど……その制度も変わっちゃって使えなくなってしまいましたし。過去の情報が本当に当てにならないなと。Senna: いやー、そうなんですよね。最近だと「ワーホリ2回OK」とか、制度変更も多いですし。Kojiken: ですよね。「だったら行けたのに!」って思ってる人、絶対多いと思います。僕も今、年齢上限がもう少し引き上がらないかなーって、地味に期待してます(笑)。Senna: わかります(笑)。一応、もしワーホリ期間中に就労ビザが出ないってなった場合でも、RO(Recognized Organization)枠なら35歳まで申請できるんで、ギリギリまで粘れる道はあります。ただ、あれ枠が少ないので、ほんとに早く動かないと厳しいですね。だから、もし今後「どうしようもないかも…」って思うような状況になったら、遠慮せず言ってください。一緒に最善を尽くしましょう。Kojiken: ありがとうございます。なんか、まとまりのない話ばかりですみません。Senna: 全然大丈夫ですよ。いつもこんな感じですから(笑)。引き続き、よろしくお願いしますね。何かあったらSlackのDMでも何でも、気軽に連絡してください。Kojiken: はい、ありがとうございます。Senna: 今日は本当にありがとうございました!皆さんいかがでしたでしょうか。インタビューを通じて強く感じたのは、Kojikenさんが徹底して「選択と集中」にこだわっていたことでした。応募した企業はわずか12社。それでも2社からオファーを得られた背景には、企業の技術スタックを読み解き、クローンサイトを自作して提案資料として提示するという、英語力のハンディをアウトプットの質で埋める実践的な戦略がありました。さらに、半年の UI/UX 学習で手に入れた審美眼は、AI が生成するコードを即座に取捨選択できる判断軸となり、スタートアップの開発スピードを支えています。ビザ制度が目まぐるしく変わる昨今に、Frogの説明会で得た最新情報から逆算して行動した事実は、「動き始めるなら今」というメッセージそのものです。海外キャリアには予期せぬアップデートとプレッシャーがつきものですが、環境の変化をチャンスに変えるKojikenさんの姿勢が、次の挑戦を考える読者の背中を力強く押してくれることでしょう!

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業界経験4年目からカナダで即フリーランス業務を獲得しフルタイムへ、転職も間近という理想キャリアの歩み方
インタビュー

業界経験4年目からカナダで即フリーランス業務を獲得しフルタイムへ、転職も間近という理想キャリアの歩み方

日本で4年ほどの開発経験を積み、カナダ・バンクーバーの私立カレッジCICCCに留学したYutoさん。渡航後まもなく、Upwork経由で初めての海外案件を受注。その実績をもとに継続的な契約を獲得し、就学中にフルタイム雇用へと繋げられました。さらに、元々はワーホリだけで現地就職予定だったYutoさん、直前でFrogの説明会を経てプランを変更し、ビザの猶予期間が十分に残っており戦略を持って臨んだ結果、2社目の現地企業からオファーを受け、現在は転職直前のタイミングにもあります。Yutoさんの実践的なアプローチには元々あった行動力はもちろん、即座に方向修正し、柔軟な思考で現状を楽しむ姿勢には、これから北米での就職を目指すエンジニアにとってのリアルな学びが詰まっています。Senna: では今日はよろしくお願いします。Yuto: はい、よろしくお願いします。Senna: Yutoさんは以前実はFrogのYouTubeの方にも1回出ていただいたっていうのもあるので、そちらを見て頂いた方には不要かもしれませんが、改めて自己紹介お願いできますか?Yuto: そうですね。日本で4年ほどWebのフロントエンドを主にやっていて、こっちに渡航したっていう感じですね。Senna: フロントエンドの人でしたっけ?Yuto: そうです。一応バックエンドをやったりとかPMやったりとかもちょっとあったんですけど、主にフロントエンドで、元々こっちでアプライしようと思ったっていう感じですね。Senna: なるほどですね。ちなみに日本での話をするんだったら、大学とかって学校は結構エンジニア系の人ですか?Yuto: いや、全くエンジニアじゃなくて、早稲田の文化構想学部っていうところ出身で、本当に文系の学部なんです。Senna: なるほどですね。こっちに来た時は業界経験は4年でしたよね。ちなみに日本の会社って僕とか知ってる会社ですかね?Yuto: いや、そんなめちゃめちゃ大手ではないですね。大手のグループ企業みたいな感じですね。Senna: ポジションはフルスタック寄りですかね。こっちの就活はフロントエンドで行ってたんですか?Yuto: そうですね。基本的にはもうフロントエンドでやってましたね。Senna: なるほどですね。やっぱなんだかんだ言ってフロントまだまだ多いよね。Yuto: フロント多いですねー。学校とか行ってもフロントの人ばっかりで、バックエンドの人はたまにしか見かけませんね。海外を目指したきっかけSenna: 日本で文系の学校を出て日本で4年くらい働いている中で、何かしらのきっかけがあってカナダ行こうってなると思うんですが、海外行こう、カナダ行こうとなった経緯とかきっかけが何かあったら教えてください。Yuto: もともとエンジニアになったのが海外で生活をするためでした。大学2年生の時にワーホリでオーストラリアとニュージーランドに留学に行きました。帰ってきた時点で、絶対海外で就職しようと思って。何がいいかなって考えた時に、永住権が取りやすいっていう観点で職種を考えてました。デザイナーとかライターのフリーランスもやってみたんですけど、全然自分に合っていなくて。Senna: それでエンジニアに?Yuto: エンジニアやってみて、めっちゃ面白いってなって、もうその時からですね。だから海外へという気持ちで言えば、結構前からになります。Senna: それって年としてはいつ頃?大学とか社会人とか。Yuto: そうですね、たぶん20とか21ぐらいですかね。Senna: そうなんですね。この後喋るかもしれないけど、カナダに来た時から英語は結構得意でしたもんね。Yuto: そうですね、基本的に英語の問題はそんなにないかなっていう感じです。Senna: それはじゃあ、さっきお話しあったオーストラリアとニュージーランドでのやっぱり経験が大きかったってことですかね?Yuto: そうですね。Senna: でもオーストラリア、ニュージーランドにワーホリで行くっていうのも、もともと興味があったのかなって思いますが、そんなこともない?Yuto: いや、中学3年生の時に修学旅行でイギリスに行って、それまでは興味がなくて、そこでめっちゃいろいろ喋ったりして、全く英語は喋れなかったんですけど、身振り手振りでコミュニケーションして、それがめちゃくちゃ楽しかったんです。それがターニングポイントっていう感じかもしれないですね。Senna: イギリスか。中学校とか高校で海外に行くと、何も通じなくて海外怖いってなるパターンもありますけどね。Yuto: 結構分かれますよね、どっちになるか。Senna: Yutoさん的には超楽しかったってことですね。Yuto: もうめちゃくちゃ楽しかったですね。Senna: 素晴らしい。イギリスっていうことは、ブリティッシュアクセントに憧れとかある方ですか?Yuto: いや、全くないです。Senna: あ、そうなんだ。カナダを選んだわけSenna: では次にカナダという選択肢についても聞ければと思うんですが、さっきビザが取りやすいという話はあったと思います。ただ、他にもいろいろ選択肢はあったと思うんですよね。オーストラリア、イギリス、ニュージーランド、もちろんアメリカも含めて。その中でカナダという選択肢に至った理由は?Yuto: やっぱりビザが一番大きい理由ですね。ドイツもちょっと考えてましたし、もともとはニュージーランドで永住権取りたいと思ってたんですが、すでにワーホリを使ってしまっていたので、最初から就労ビザを取るのは難しいなと思って。Senna: なるほどね。Yuto: ドイツはベルリンだったら英語だけでいけるって話を友達から聞いてたんですけど、実際には募集要項に「ドイツ語も少しは話せること」って大体書いてあって。時間を語学に使うより、技術力を高めたいと思って。あと、ニュージーランドとカナダって自然があって、都市部もあるところが似てるかなと思って。バンクーバーならちょうどいいなと。Senna: なるほどね。シンプルに僕がニュージーランドに詳しくないだけだけど、例えばカナダでいうCoopやポスグラみたいな、外国人が働きやすい制度ってニュージーランドにはなかったんですか?Yuto: 僕が知る限りニュージーランドにはなかったんじゃないかと思います。自分が知らないだけかもしれないですけど、ニュージーランドには有名な方が1人いて、向こうでエンジニアとして就職してPR取ったっていう人がいたんですけど、その人も3年か4年くらい学校に行かれていたそうなので。Senna: なるほどね。まあでも、やっぱりワーホリを既に使ってしまってたっていうのが大きかったということですね。Yuto: そうですね。Frogに相談して急転直下のプラン変更Senna: ありがとうございます。じゃあそういった選択肢はいろいろありつつ、最終的にカナダに決めたということかなと思いますが、その時点でFrogには連絡いただいたんですかね?Yuto: 実はカナダ渡航を考えた時はFrogを使って渡航する予定じゃなかったんです。正直留学を考えだしたタイミングはFrogのことをよくわかってなくて。なので、最初は特に誰かに相談することもなく、ワーホリだけでPR(永住権)を目指すつもりでした。Senna: そうだったんですか?Yuto: で、渡航の飛行機も取って、こっちに来る1ヶ月前ぐらいのタイミングで「一応聞いてみようかな」と思ってFrogに相談してみたら「いや、流石にそれはやばいのでは?」って言われて(笑)「うわぁ、マジか、楽観しすぎてたわ」と思って、とりあえず学校行くかって決断して学校に通うことにしました。Senna: 一ヶ月前って急転直下過ぎる(笑)Yuto: 時期としては2024年の3月にはもう飛行機を取っていて、仕事も辞めており「よし行くぞ」と思ってたタイミングだったんですよ。で、時間ができたので「ちょっと連絡してみようかな」って思ったら、「おーやべえやべえ…」ってなって(笑)Senna: 「おーやべえやべえ」で済むのか(笑)Yuto: でどう考えても予算オーバーするので、家賃を浮かすためにタイに行くかってなって、タイとベトナムに行って、日本からフリーランスの仕事をもらいながら3ヶ月だけ働いて、学校が9月からだったので、それまでフリーランスやりながら、家賃浮かせながら楽しみながらって感じでやってました。Senna: 臨機応変さがすごい、よくそんな柔軟に動けましたね。Yuto: いやー、本当に運がよかったです。何回「金が尽きる…」って思ったかわかんないですけど。Senna: ちょっとタイムラインを整理させてもらうと、3月くらいにFrogに連絡いただいて、その時点ではもう会社も辞めてて「これは自分の計画だとなかなか大変そうだな」って気づいたってことですよね。ワーホリだけだとちょっときついかもって思って、そこからカレッジに申し込みし直したと。で、なんでタイとベトナム?Yuto: もともとエンジニアになってやりたかったのが、永住権を取ることと、東南アジアで仕事しながらバックパッカーすることだったんですよ。で、カレッジ入学のタイミングまで時間があったので「ちょうどいいタイミングだな」って思って。Senna: 逆に急なプラン変更がいいタイミングになったと。Yuto: そうですね、そんな感じです。Senna: ちなみに、その時の気持ちを思い出して教えてほしいんですけど、どの辺で「これは厳しいな」って思いました?今、特にワーホリが2年間使えるようになるってニュースもあって、「ワーホリだけでいけそうだな」って思う人が増えてるんですよ。実際、僕らも「2年になったんだったらワンチャンあるかも」って思ってたぐらいで。Yutoさん的に、どのタイミングで「これは1年じゃきついな」と判断したんでしょう?Yuto: そうですね。自分はFrogのカウンセリングの時に結構具体的な状況を説明して質問させてもらって、実際のビザのポイント計算を一緒にしてもらった時ですね。ワーホリで就労して永住権に対して十分なポイントを得るためには、ワーホリのプランだと「1日目から速攻で働かないとポイント足りない」って状況だと判明しました。でも自分はわりと楽観視するタイプなので「観光ビザで3ヶ月あるし、その間に仕事見つけて、1日目から働けばいいか」ぐらいに思ってたんですけど、Frogはもちろんのこと他の人に聞いても「いや、それは難しいよ」って言われて、「まあ、そりゃそうだな」と(笑)Senna: なるほどね。でもそれは本当に早めに気づけてよかったですね。就労年数が全然足りなくて、ポイントが足りないって話は表に出てこないけど未だに多いですからね。Yuto: いや、本当そうですよね。ついて回ったお金の問題Senna: じゃあそういうのも含めて、最初はワーホリだけって考えていたけど、カレッジに切り替えるという判断をされたと。やっぱりお金も時間もかかるし、結構大きな決断だったと思いますが、その辺どうでした?Yuto: そうですね。お金は「あーやばいな」と思ったんですが、フリーランスでの収入が普通に働いていた時よりも少しよかったこともあり、固定費がかからないし、タイとか行けばなんとかなるかなと。それで「あれ?これ完璧じゃん!」って思って。東南アジアを巡ることにしました。Senna: へー、なるほどね。ということは、もともとの3月時点の予算感からタイとベトナムに行って、生活費を落としつつフリーランスやって、その間に学費分は稼げたってことですか?Yuto: いや、学費はもう4月に払わなきゃいけなかったんで、もともとワーホリで使うつもりだった費用を学校の学費に充てて、それで「このままだとカナダで生活するお金がないぞ」と思って、それで生活費を稼ぐために東南アジアに行ったという流れです。Senna: 面白いですねそれ。学費だけ払って生活費は東南アジアで稼ぐ、真似する人が増えそう(笑)Yuto: 絶対やめたほうがいいです。危なすぎます(笑)。Senna: 食いつなげるかどうかが博打ってこと?Yuto: そうですね。今回、仕事を得るために自分がいろんな博打を打ちすぎてて、参考になるのかすら怪しいです。東南アジアでフリーランスの仕事を探したんですけど、思ったよりもなかったですし。Senna: FrogのSlackにあるjob-searchとか見てると、日本の案件とかリモート案件が流れてきてるのを見て、「みんな簡単に見つかってるんだろうな」って思いがちなんですけど、実際には「リモートOK」とか書いてあっても「日本国内に限る」とか、「東南アジアからはNG」とかってのもありますもんね。Yuto: そうそう。やっぱり会社側としても、PCを海外に送るのはリスクだし、自前のPC使われるのもセキュリティ的に不安だっていう話、よく聞きます。Senna: で、そのフリーランスの仕事はすぐ見つかったんですか?Yuto: そうですね、めちゃくちゃラッキーでした。3週間くらいで見つけられたので、本当に良かったです。Senna: なるほど。じゃあ、東南アジア生活を経て実際にカナダに来たのは去年の8月末くらいってことですね?Yuto: はい。Senna: で、今もう仕事も見つかってるってことは…え、まだ滞在8ヶ月ってこと?Yuto: そうですね、先月の頭からフルタイムを始めたので、8ヶ月ですね。仕事しながらバックパッカーカレッジの評価は?Senna: あなたの通っていたコースはどちらでしたっけ?CICCC?Yuto: CICCCのUIUXです。Senna: あ、そうか、半年だけ通うやつか。Yuto: はい、そうです。Senna: だからか。なんか就職早いなって思ってたけど、そういうことだったんですね。もともとの計画としては「半年の学生期間+半年のCo-op+1年のワーホリ」みたいな2年計画で現地就職と永住権の足がかりを目指してたってことですか?Yuto: そうですね。Senna: なるほど。それでUIUXを選んだ理由は?Yuto: 逆にUIUXしかなくね?って思ってて(笑)ウェブ開発はもう日本でやってたし、もう一回やるのはつまらないと思って。だったら新しいスキルを得た方がいいし、フロントやってたので、そこから広げるならデザインが一番自然かなって。Senna: ちなみに、UIUXのコースを半年間振り返ってみてどうでした?つまんないとかなかったですか?Yuto: いやもう100点満点でした。Senna: マジ?ほんと、おめでとう!だいたいFrogの人だと「知ってることばっかりだった」とか「面白くなかった」とかカレッジ卒業生から聞かされまくってる身として、100点ってのはかなりレアですね。Yuto: いやもう最高でしたね。めちゃめちゃ勉強になったし、実際にフリーランスの仕事でFigma使ってデザインやらせてもらってるのもカレッジで学んだことが大きいです。アウトプット重視の授業で、質問もしやすいし、質問できる人にはすごく向いてるコースだと思います。Senna: なるほど。コミュニケーション得意な人とか、そういう人には特に良さそうですね。Yuto: はい。Senna: UIUXに関してはまた後でもう少し掘って聞いていきたいと思いますが、次の話題に入っても大丈夫ですか?Senna: 一応、半年とはいえCo-opのセクションがあるから、学校からの紹介とかもあんのかなと思いましたけど、仕事紹介とか特になかったですか?Yuto: 一応あるにはあるんですけど、やっぱり完全にデザイン未経験だと厳しいのかなって思いましたね。あと、実際に入ってみた感想としては、思ったより仕事紹介は少なかったという印象です。そこに頼ってた人も多かったと思うので、ギャップを感じていた人もいたかもしれません。Senna: UI/UXのコースについて、これはちょっと完全に僕の情報収集になるんですけど、日本人どのくらいいました?Yuto: 結構多かったですね。クラスが20人くらいだったんですけど、そのうち7人くらいが日本人でした。Senna: Frogの人たぶんあまりいませんよね?Yuto: そうですね。Frogのメンバーは自分と、もう1人Kenという人の2人だけでした。Senna: そうなんだよな。UI/UX系ってうちはどうしてもエンジニアが多いから、まだまだカバーできてない領域なんだけど、実は思ったより受講してる人がいるっていう話も聞いてて。Yuto: 一応UI/UXコースって1年コースもあるので、もしウェブ開発を選ぶ理由が「1年間あるから」ってだけなら、UI/UXでも全然ありだと思いました。Senna: それは面白い。エンジニアだったらある程度わかってる分野だから、「英語でやってもなんとなくわかるだろう」と思って、エンジニアのコースを選ぶ人も多いのかなと思うけど。Yuto: 確かに、それはありますね。Senna: でも、Yutoさんの場合はやっぱり英語の素養というか、もともとわかってた人だからこそ、新しい分野を英語で学ぶことに抵抗がなかったのかもしれないですね。Yuto: それはちょっとあるかもしれないですね。完全に知らない単語とか、日本語でも知らないような単語が出てくることもありますし。Senna: 今後UI/UXの受講もおすすめしてみようかなと思いました。エンジニア経験が日本にあって、英語もある程度できる人、あとはDiplomaがいらない人には特にいい選択肢かもしれないですね。Yuto: 間違いなくオススメです。渡航してすぐフリーランスの案件獲得Senna: ありがとうございます。またその辺も後でいろいろ聞かせてください。それで半年間の授業が終わって、その後は就活ですよね?この記事読んでる人やYouTube見てる人も気になるところだと思うんですが、Yutoさんはカナダに来てからすぐフリーランスとして働いてましたよね?あれはフリーランス?パートタイム?Yuto: こっちに来てからは、こっちの会社でフリーランスとして働いていました。Senna: あれ、確かUpwork(アップワーク)で仕事見つけたんでしたっけ?Yuto: そうです、そうです。Senna: それはかなり理想的なパターンですよね。こっちに来て、「仕事見つかるかな…パートタイムなんてあるの?」って不安に思う人多いけど、実際に行動して結果出してる人の話は本当に参考になります。実際やってみてどうでした?やっぱり仕事探し大変でしたか?Yuto: そうですね。自分も最初は「パートタイムってあるのかな」って思ってたんですけど、求人見たら本当に無くて。フリーランスもやらずに来てたので、ちょっと絶望しました(笑)それでもいろいろ足広げて、Upworkも試して、その一方でカフェの仕事も視野に入れたりして、いろいろ探してたんですよ。そんな中でたまたまバンクーバーの企業からオファーを貰えて「うわー耐えたー!」って感じでしたね。Senna: Upworkって、自分から応募するイメージなんだけど、オファーって向こうから来たんですか?Yuto: 基本的には掲載されているジョブに自分から申し込む形なんですけど、自分の場合は向こうからオファーが来ました。Senna: えーすごいね。デザイナー系だったら、ポートフォリオ見てオファー来るって話は聞いたことあるけど…エンジニアでもあるんだ。Yuto: めちゃめちゃポートフォリオ載せて、プロフィールのSEOも考えて、「このワードを入れればこのタグとマッチする」みたいなことを徹底的に分析してました。Senna: えーそれ、もし暇な時でいいからぜひFrogでも共有してもらえませんか?Yuto: 学校で一度ワークショップをやったんですよ。その時のノートがあるので、もし必要なら共有します!Senna: それはむちゃくちゃありがたい。質問多いんだよねその辺。Frogでも最近Upworkを紹介すること増えてるけど、「知ってるけど仕事が見つからない」って声が本当に多くて。「オンラインのポートフォリオどうすればいいの?」って聞かれることも多いから、もし反響多ければFrogのオフィスで勉強会やらせてもらえますか?Yuto: わかりました。Senna: ありがとう。やっぱりUpworkでも自己アピールの方法が鍵なんですね。Yuto: そうですね。YouTubeとかでも情報収集しまくりました。Senna: へー面白い。じゃあ、アピールしてから実際にオファーが来るまで、どのくらいかかったんですか?Yuto: 自分は本当に運が良くて、3週間くらいで1件目のオファーが来ました。でも基本的にはUpworkって、Upwork上での経験を重視されるんですよ。以前の正社員での実績とかは、あんまり見られないです。Senna: あー、なるほど。Upwork内で実績ゼロだと基本的に声かけてもらえないけど、Yutoさんの場合はバンクーバーにいる人を探してたクライアントで、たまたま条件が合って声がかかったと。Yuto: そうですね、本当にラッキーでした。Senna: でも、バンクーバーにいるUpwork利用者って結構いると思うんですよ。なんでYutoさんが選ばれたんですかね?Yuto: 実はそのオファーを受けるときに先方から質問50個くらいあったんですよ。最初やめようかと思ったんですけど、「これ全部答えたら逆にいけるんじゃないか」って思って。3時間くらいかけて全部答えました。Senna: すごいなー。50個ってなると作る側も大変だろうけど、それに全部答えたっていうYutoさんがすごいYuto: いやー、やってやりましたね(笑)Senna: で、そのフリーランスの仕事の内容ってどんな感じだったんですか?Yuto: 完全にウェブのフロントエンドと、Figmaを使ってデザインもやってました。授業と並行してたので、学んだことをすぐに実践に投入してましたね。アプリ自体はMVPのチャットアプリケーションで、WebSocket使ってDiscordみたいな感じのものを作る仕事でしたSenna: なるほど。スタートアップの本当の初期メンバーって感じですか?Yuto: そうです。社員は自分と社長の2人だけでした。Senna: それはレアケースですね。スタートアップ初期と言っても、普通は10人くらいはいることが多いから、まさかのマンツーマンでスタートだったとは。流れとしてはこっちに来たのが9月で、そこから3週間で仕事が見つかって、9月中にはもう働き始めてたってことですよね?Yuto: はい、そうです。フルタイムのための就職活動はSenna: で、今に至るわけだけど、その後ちゃんと就活もしてたって話でしたよね?Upworkだけじゃなくて、フルタイムの仕事を目指して動いてたと。Yuto: そうですね。2月にはFrogの履歴書イベントに参加して、そこでインプットとアウトプットの重要性を知り、詰め込みまくって。今までの経歴を全部英語で書き直して、履歴書のマスター版を作って、3月には応募しまくってましたSenna: 返事はありましたか?Yuto: 応募を始めた2~3月は全く無かったです。ただ、なぜか4月に入ってから、3月に応募した企業から一斉に返事が返ってきたんです。Senna: やはり!僕もびっくりしてXでも投稿しました!4月に謎の大量雇用が起こったんだよね。Yuto: 本当に謎でした。全く理由がわからなかったです。Senna: 俺も「Frogの代表なら何か知ってるでしょ?」みたいに言われるんだけどマジで理由がわからない(笑)Yuto: 本当にすごかったですね。Senna: そうですね。あのタイミングでちゃんと就活しておいて本当によかったですよね。こういう時期に就活してるかどうかってもはや運でしかないので。Yuto: 本当にそう思います。Senna: レジュメ会も参加されていたということですが、参加してみてどうでしたか?Yuto: めっちゃくちゃよかったです。結局自分もレジュメについては独学だったので、やるべきこと、取り組むべきことがかなりハッキリした非常に良い会でした。Senna: 僕自身もめちゃくちゃ勉強になりました。かなり実践的でしたよね。Yuto: そうですね。僕も前の職場の人にも話を聞きながらまとめ直して、しっかり取り組みました。Senna: ちゃんとレジュメ会でのインプットを受けて、それを実行に移されたってことですね。Yuto: はい、そうですね。Senna: よかったよかった。で、イベントの影響もあったと思うけど、Yutoさん自身の就職活動の頑張りも当然あったと思います。フリーランスのお仕事からフルタイムになり、3月に応募しまくって4月に一気にお返事が来たということで現在に至ると思うのですが最終的に仕事はどちらに決まったんですか?Yuto: そうですね。ちょっと流れがややこしいんですが、4月からもともとフリーランスでやってた会社でフルタイムとして働くことになって、今もその会社で働いているんですが、先ほどお話しした4月にお返事いただいた別の会社から新たにオファーをもらって、5月中旬からそっちの会社で働くことに決めました。Senna: そうか、フリーランスからフルタイムに移った4月の時点ではオファーはまだ来てなかったんですね。Yuto: はい、そのときは全然音沙汰なしの時期だったので、フリーランスからフルタイムに変わった時は普通に「やったー!」って思っていました。オファーが来たのはそのあとだったんです。Senna: タイミングと運も味方したんですね。Yuto: 本当にそう思います。全部ラッキーだったなって。Senna: でもね、Frogでこうやってインタビューしてる人、みんな「ラッキーだった」しか言わないんですよ(笑)でも、そのラッキーな時期に適切な場所と努力と計画をしていたということが重要だと思うので、運は前提ではありつつ、それだけの話でもないと思うんですよね。Yuto: ありがとうございます。Senna: さて、就活で具体的に何をしたのかっていう話も、ちょっと深掘りして聞いてみたいんですけど。結局、2月にレジュメ会に出て、履歴書をアップデートして、3月に応募しまくって、撃沈して、4月に返信が一気に来たっていう流れだったんですよね?Yuto: はい、そうですね。Senna: その中で他の人がやってなさそうなことって、何かありました?Yuto: 2つあるかなと思ってて、1つ目は応募の手段ですね。みんなLinkedInとかIndeedから応募する人が多いと思うんですけど、自分はその会社の公式サイトに行って、そこに書いてあるメールアドレスを見つけて送るっていうのをやってました。加えて、LinkedInでエンジニアやHRに直接申請してDMを送って、「リファラルください」と頼むようにしてました。それで実際に何件かリファラルもらったんですけど、そこからは決まらなかったですね。Senna: おお、素晴らしい。でも、リファラル経由では面接には繋がらなかったってこと?Yuto: そうなんですよ。1件も面接には繋がらなかったです。Senna: 最近、リファラルの効果って弱くなってる気がするんですよね。前だったら、「リファラル=30〜40%面接通過」くらいの感覚だったのが、今はもう「一次選考がちょっと有利になるかな?」くらいのもので。やっぱりリファラルが当たり前になってきてるのかもしれないですね。Yuto: なるほど…。Senna: まあ、そうは言っても、やれることは全部やるのが海外就職の基本ですしね。LinkedInでのDMも、公式メールも、「うざがられるかも」って思う人もいるみたいだけど、別に迷惑になるわけでも、禁止されてるわけでも無いので。Yuto: 自分もそう思ってやってました。「うざがられるかも」って考えるより、動いて認識される方が絶対にいいなと思って。Senna: 素晴らしい。オンライン応募+公式応募+LinkedInで接触って、三段構えで動いてたってことですね。Yuto: そうですね。Senna: で、2つ目のポイントは?Yuto: Jake's Templateっていう、アメリカとかカナダでも使われてるエンジニア用の履歴書フォーマットがあって、それを使いました。たぶんFrogメンバーのKeiさんが紹介してたやつです。Senna: Keiさんか!いろいろ発信してくれてましたもんね。Yuto: そうです。Jake's Templateを使って、最初は自分の工夫やこだわりを履歴書に書いてたんですけど、そこを全部やめて、1行ずつで実績を書く形式に切り替えたんです。「これをしたから、これが得られた」という成果型で、1ページにとにかく詰め込んだら、めちゃめちゃ反応が良くなりました。Senna: 素晴らしいね。Frogの中でもけっこうみんな使ってるんですねJake's Template。Yuto: 自分も紹介したら、「それ知ってるよ」って言われて、ちょっと恥ずかしくなって黙ってました(笑)。Senna: いやいや、それどんどん伝えてってください(笑)Keiさんが広めてくれた情報って、本当に連鎖してて、それで救われた人も多いと思う。Frogらしいエコシステムですよね。Yuto: そうですね。Senna: じゃあ、その2つの工夫が就活で大きな武器になったということですね。Yuto: はい。Senna: ちなみに、就活って言っても、言うほど長くはやってないですよね?どのくらいの期間でした?Yuto: 応募してたのは、だいたい3週間くらいです。1ヶ月なかったと思います。Senna: それが2月〜3月くらい?Yuto: はい、そうです。Senna: その間もフリーランスの仕事は続けながらだったわけですし、レジュメ会とも丁度時期が被ってたってことですね。仕事内容についてSenna: お仕事内容も少し触れていただきましたけど、最初に話されていたDiscordみたいなやつ作ってたっていうのから、内容は変わったりしてるんですか?Yuto: サービス自体は変わってないです。ただ、もともとバックエンドとインフラを担当していた別のフリーランスの方がコストの都合で契約終了となって、その業務も自分が引き継ぐ形になりました。Senna: え、じゃあインフラもバックもフロントも全部Yutoさんがやってるってこと?Yuto: はい。でもスキルも伸びるし、やりがいがあるので楽しくやってます。Senna: スタートアップならではの経験ですよね。ジョブディスクリプションにとらわれず、いろんな業務に関われるというのは。Yuto: 本当にそうですね。Senna: チームって5人くらいでしたっけ?その構成ってどんな感じなんですか?Yuto: 自分以外に3人がいて、その方たちはデータのスクレイピングやパイプライン構築を担当しています。もう1人がPM兼エンジニアのボスで、ウェブ開発は自分一人で担当している形です。Senna: ビジネスモデル的にはどういった領域の会社なんでしたっけ?Yuto: ヘルスケア系のSaaSです。複数のチャネルに散らばっている医療情報を集約して表示するようなツールを作っていて、ニュースとチャットを組み合わせたような、ディスコードとポータルサイトの中間のようなサービスですね。Senna: なるほど。ヘルスケア関連の情報を一元管理するようなシステムですね。確かに少し大きめの会社からすると便利かも。Yuto: そうですね。入社パッケージとかに含まれる保険や福利厚生の情報がバラバラに存在していて、見づらいっていう課題を解決するようなイメージです。Senna: 面白いですね。じゃあ、今後取り組んでみたい業務やチャレンジしたい領域ってありますか?Yuto: そうですね。来月から新しい会社に移るので、そこではデザインシステムの部署に入ることになってます。今まではUIそのものを作ってきたんですけど、今度は共通コンポーネントや再利用可能な設計をしていく仕事になります。Senna: おお、より設計寄り、アーキテクチャ寄りなフロントという感じですね?Yuto: そうですね。なので可読性が高くて拡張性のあるコードを書くことをもっと意識しないといけなくて。コードの質を高めつつ、デザイン側も尖らせていきたいと思ってます。Senna: 素晴らしい。ちなみにその会社はどんな会社なんですか?Yuto: 受託系の開発会社で、いろんな企業のプロジェクトを請け負ったり、自社サービスもいくつか持っている会社です。正式名称はちょっと長いんですけど、「Pacific Programming & Tech」という会社です。社員数が50〜200人規模の会社なので、スタートアップよりは安定感もあるし、待遇も良かったです。Senna: で、ここの会社でのお仕事が来月、つまり6月からスタート?Yuto: はい、そうです。Senna: じゃあ今働いてる会社は…?Yuto: 今月15日までで一旦フルタイムとしての契約を終了して、その後はパートタイム/フリーランスとして継続する予定です。Senna: え、じゃあ新しい会社のフルタイム+今までの会社のパートタイムってこと!?Yuto: はい、その通りです(笑)。Senna: 体力大丈夫!? いつ寝てるの!?Yuto: 全然寝てますよ。毎日8時間寝てます。Senna: いやすごいな…しかもちゃんと遊びにも行ってるって。どんなスケジュールと体力してるんだ(笑)Yuto: いえいえ(笑)Senna: いやあ、すごい人だ…。アップワークからの仕事獲得、即戦力としてのフリーランス起用、そして複数社勤務。どれもFrogでもレアケースだと思います。Yuto: そうなんですかね。Senna: 本当にありがとうございました。スーパーマンみたいな働き方をされていて、正直驚きました。Yuto: いえいえ、こちらこそありがとうございます。カナダと日本の働き方の違い、そして今後のキャリアSenna: 最後に少し、日本とカナダの違いみたいなところも聞いてみたいと思います。ゆうとさんは日本でもエンジニアとして働かれていたご経験があると思うのですが、実際に日本とカナダの両方で働いてみて、感じた違いって何かありましたか?Yuto: そうですね、よく言われる話かもしれないですが、自分の意見をちゃんと発信しないといけないというところは本当に感じました。Senna: うん、確かに。Yuto: 日本ではエンジニアって、あまり喋らない寡黙な人が多い印象があるんですが、こっちでは筋肉ムキムキのボクサーみたいなエンジニアが普通に発言してリードしてくるので(笑)。やっぱり主張しないとつぶされちゃうというか、埋もれちゃう感覚はありますね。うちのチームはそこまで大きくないですが、それでもみんなよく喋ります。Senna: わかります(笑)。指示に従うことがエンジニアの仕事って思ってる人も日本にはまだまだ多いですしね。Yuto: そうですね。あとはビジネスの背景を理解していないとレジュメも書けないなって思いました。日本でただ上司の指示に従っていたような働き方だと、こっちのレジュメでは「結局何を達成したの?」ってなるので。Senna: なるほどね、バックグラウンドや意図を理解せずに提案すると、逆に信用を失うってこともあり得るわけですね。Yuto: そうです。「この技術使いたいです」っていうだけじゃなくて、なぜ使いたいのか、どうしてその選択肢になるのかを説明できることが求められると思います。Senna: 素晴らしい視点ですね。ビジネス理解と発言力の重要性、確かにそれは大きな違いですね。今後のキャリアと個人開発への想いSenna: 来月から新しい職場が始まるというところで、ちょっと時期尚早かもしれないですけど、長期的にはどんなキャリアを考えているんですか?Yuto: 長期的にはまず、当面は転職せず次の職場で落ち着きたいと思ってます。やっぱりビザのこともあるので、しっかり信頼を得て、LMIAとかビザサポートに繋げていければと。Senna: うんうん。Yuto: で、PRが取れて落ち着いたタイミングで、ビッグテック系に行ってみたいなと思ってます。それまでは今やっているフリーランスの仕事や個人開発にも力を入れて、経験値を積みながら、いずれそれらをまとめて次に繋げていきたいというイメージです。Senna: 素晴らしいですね。ちなみにその個人開発、FrogのSlackにも投げてくれてた「ResumeDev」のことですよね?あれすごいなと思いました!Yuto: はい、あれは就活が終わった次の日からすぐ着手して、1週間くらいで作りました。Senna: 1週間!?(笑)Yuto: 友達と2人でやって、自分がフロント、友達がAWSやAPI周りを担当してくれたんです。フロントはCursorとか使って開発しました。Senna: いや、新しいFrogメンバーにも紹介できるような実用ツールですよね。自分のレジュメ管理ツールとして本当に便利そう。Yuto: そうなんですよ。就活やってみて気づいた不便さをそのままツールに落とし込んだ形なので、使ってみてくれる人がいれば嬉しいです。Senna: ありがとうございます。是非紹介して回ります!Yuto: ありがとうございます!就活の現場で感じた「管理の難しさ」が、ResumeDevの着想にSenna: ちなみにResumeDevって、1週間で友達と作ったとおっしゃってましたけど、もともと何か課題感があったんですか?履歴書の管理が大変だったとか。Yuto: そうですね、完全に自分自身がペルソナでした。さっき話したJake's Templateをベースにして、自分用にカスタマイズできるものだったので、「自分だったらこう使いたい、こう管理したい」というのをイメージしながら作りました。Senna: 今だとGoogleドキュメントで管理してる人が多いですよね。Yuto: そうですね。なので、Google DocsからGeminiのAPIを使ってResumeDevにコンバートする機能もつけました。簡単にインポートできるようにしています。Senna: ResumeDevってFrogの中でもど真ん中のニーズだと思うんですよ。みんな就活する時、レジュメのバージョンがバラバラになって、何がどれかわからなくなる問題を抱えてるし。Yuto: そうですね。自分も3週間で何十社も応募していて、マスターファイルがどんどん増えて、どれが最新版かわからなくなったんです。履歴書のバージョン管理の必要性を強く感じました。Senna: Gitのリポジトリみたいにブランチ切りながら管理するような感覚だよね。でもエンジニアじゃない人はそのイメージ湧かないし大変ですよね。Yuto: そうなんですよ。ResumeDevは、そんな人でも簡単に履歴書を管理できるようにしたかった。Senna: Frogのショーケースページに載せてもいい?説明会とかセミナーでも紹介したいなと思っていて。Yuto: もちろんです!使ってもらってフィードバックくれたら、すぐ土日で対応します!Senna: 一緒に開発された方もFrogの方?Yuto: いえ、日本の友達です。エンジニア仲間で、AWSやバックエンドをやってもらいました。Senna: ぜひその方にも感謝の気持ちを伝えさせてください!海外就職を目指す人へ:最新情報を、自分の頭で判断してSenna: 最後に、これから海外就職を目指す人に向けてアドバイスをお願いしてもいいですか?昔の自分に向けてでも大丈夫です。Yuto: 一番伝えたいのは、「昔の情報を鵜呑みにしないで、最新情報をちゃんと見て判断すること」ですね。自分も楽観的な性格なので、「昔の人ができたから、自分もいけるだろう」って思ってしまってたんです。Senna: うん、わかる。Yuto: でも今はBCPNPも取りづらくなってるし、Express Entryも厳しくなっている。仕事も、先月と比べても明らかに取りづらくなってる実感があります。Senna: 本当にそうだと思う。Yuto: 英語ももちろんだけど、話す力がないと話にならないし、技術力もめちゃくちゃ大事。その上で、ちゃんと準備して、現実的に判断して動くことが大事ですね。「来ればなんとかなる」じゃなくて、現実を見据えておかないと、すぐ帰国ってことになっちゃいます。Senna: 本当にそうだと思います。2022年の情報を見て、「海外いけるっしょ!」って来ちゃってる人、多いんですよね。楽観視も大事だけど、過信は危険。Yuto: そうですね。自分も楽観タイプだったからこそ来れた面もありますが、今はもう少し慎重に見た方がいいかもしれないですね。Senna: でも、すごい成長ですよ。就活開始3週間でフリーランスを掴み、ResumeDevを個人開発して、来月からは新しいフルタイムの職場にも就く。全部、自分の足で勝ち取った経験だからこそ、説得力があると思います。Yuto: ありがとうございます。Senna: ではぜひ、来月の新職場が落ち着いたらまたお話を聞かせてください。よろしくお願いします!Yuto: ぜひ!楽しみにしています!—いかがでしたでしょうか?「ラッキーでした」と何度も語るYutoさんの言葉の裏には、周りに頼りつつ必要な情報収集と柔軟な考えの元で即行動する力、そして何より挑戦を楽しむ姿勢を強く感じました。海外就職と移住を「戦略的に取り組むべきプロジェクト」として捉え、英語力・技術力・ネットワーキングを駆使してキャリアを切り拓いてきたその歩みは、これから北米を目指すすべての人にとって大きなヒントになると思います!履歴書テンプレートやUpwork攻略法、さらにはResumeDevの開発と、誰かの役に立つ情報を惜しみなく共有してくれる姿勢も「循環する経験知」の好例となってくれたように思います!次のステージである新たな職場でも、Yutoさんの柔軟さと前向きさがきっと大きな力になることでしょう。海外就職や移住に「正解」はありませんが、Yutoさんのように「動きながら考える」姿勢が、きっと次のチャンスを連れてくるはずです。読者の皆さんの挑戦にも、良い波が訪れることを祈ります!

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