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LLMのAPIの裏側を、好きな言語で書いてみるハンズオンです。YAPC::Tokyo 2026のTransformer道場を、2時間かけてゆっくりやります。
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Frogメンバー限定。サンフランシスコのRorkでファウンディングエンジニアを務めるryoppippiさんと、開発や海外での働き方を話す懇親会です。
AI開発を前提とした業務効率化の取り組み共有会|LT会
AIを前提にした業務効率化の取り組みを、短時間LTで共有する会。組織の成長から個人の向き合い方まで、現場の工夫を持ち寄ります。
Services
Frogが提供するサービス
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海外就職の進め方を12週間で体系的に学ぶプログラム。準備を渡航前に終わらせます(招待制)。
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海外就職に必要なタスクを可視化し、専門家のサポートで着実に前へ進めるプラットフォーム。
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就労や永住も見据えたカレッジ進学で、海外キャリアの土台を築きます。
詳しく見る働き方の選択肢と、その先
海外就職を目指すFrogメンバーへ
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準備が整ったFrogメンバーと北米企業を、個別につなぐ招待制の紹介プラットフォーム。本人の同意のもと、Frogの推薦を添えて企業へ紹介します。
企業紹介の確認や返答、プロフィール・レジュメの準備を、一つの場所で進められます。
よくあるご相談
目的が近いものから見てください。使えるサービスと、進める順番が変わります。
経験を海外で活かす
日本での業界経験を海外で活かす
同じ職種・近い職種のまま、海外で働く道です。
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- 渡航前にFrog Schoolで就職準備を仕上げる
- 仕上がってからRecruitや就職支援へ
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- Bootcampや継続学習は事例があるものだけ
帰国後のキャリアアップ
海外での経験を日本でのキャリアアップに活かす
ゴールは日本。海外就労はそのための手段です。
- 帰国後に伸びた人の道から逆算する
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最新インタビュー
1年目からのネットワーキングと覚悟が鍵。UBCのビジネスからTELUSの新卒マーケになったYuさん
今回お話を伺ったのは、カナダの通信会社TELUSでマーケティングスペシャリストとして働くYuさんです。肩書きは、2年間の新卒プログラムを通してマーケティングスペシャリスト。いま所属しているのはプロダクトのチームで、やっている中身はプロダクトマネージャーに近い、と本人は言います。 生まれは西アフリカのコートジボワール。父の転勤で1年半ほどで日本に戻り、小学2年生から6年生までをトルコのイスタンブールで過ごして、そこで英語を始めました。中学は日本の私立。中3から高校卒業まではチュニジアで、国際バカロレアを取って残りました。高校3年に海外大学に興味を持ちUBCのSauder Business Schoolに出願してバンクーバーへ。大学3年の夏にTELUSのインターンを4ヶ月やり、4年生の秋にリターンオファー。2025年9月からフルタイムで、8ヶ月ずつ3回のローテーションをするMarketing Development Program(MDP)の2つ目のローテーションの最中です。 マーケティングの授業と、現場で追う数字の違い。ケース面接とマーケットサイジング。カバーレターは、TELUSでは読まれていたという話。新卒の年収は交渉なしで、カナダドルの70Kほど。そして「大学3年生までに現地企業のインターンが見つからなければ、現地での就活は諦める」と、自分で決めていた覚悟まで。Podcast「海外キャリアログ」でのインタビューをお届けします。 ※本記事は2026年8月26日に収録したインタビューをもとにしています。勤務期間や採用状況などは収録当時のものです。 コートジボワールで生まれて、英語はイスタンブールで始めた Ryo: 生まれたぐらいから、ふわっと経歴を教えてもらえますか。 Yu: 生まれはコートジボワールという西アフリカの国です。父の転勤で、1年半ぐらいで日本に戻りました。小学2年生までは日本で、2年生から初めて海外に出て、家族でトルコのイスタンブールに引っ越しました。そこでインターナショナルスクールに入って英語を学び始めて、小学6年生まで、4年半くらいいました。中学は日本に戻って、私立に行きました。中3のとき、また父の転勤が決まって。中学生活は楽しかったんですけど、母に「行きたいの、行きたくないの」と聞かれて、違う環境に行ってみたいと思って、行くと言いました。 Senna: 行かないと選んだ場合は、一人で残るんですか。 Yu: 父だけ単身赴任、という形だったと思います。トルコに行った経験もあって、新しい環境には慣れていました。トルコにいるあいだも、毎年夏休みは日本に戻って日本の学校に入っていたので、知らない人と会うのも、違う学校に行くのも、わりと普通だったんです。 Ryo: チュニジアには、どのくらいいたんですか。 Yu: 中3から高校卒業までです。最初は1、2年で帰るつもりでした。向こうで国際バカロレアに入って、卒業した方がいいと思って、そのまま残りました。 Senna: 国際バカロレアって、つまりどういうものですか。 Yu: スイス発のプログラムで、いろんな学校と提携して提供しています。フルだと、サイエンスやアーツなど6つの分野から科目を選ぶ。学業だけでは卒業できなくて、課外活動もやらないといけない。バランスの取れた高校生を作るためのプログラム、という感じです。世界の多くの大学が認めていて、受験で有利になるところもあります。私はUBCに入ってから、高校で取った科目を単位として認めてもらえて、一部の授業を受けずに済みました。 Ryo: 家庭では日本語ですか、英語ですか。 Yu: 完全に日本語です。英語はインターナショナルスクールだけで、日本にいるときは現地の学校に行っていました。漢字は、小学校のころ毎年夏休みに日本の学校へ入れられて、1、2ヶ月、普通に漢字のテストもやっていたので、基礎はあります。ただ、日本で社会人をやった経験がほとんどないので、ビジネス日本語は不安です。 11月にまだ間に合った大学が、UBCだった Ryo: 周りの日本人は、日本の大学に戻る人が多かったんですか。 Yu: 多かったです。帰国子女入試で日本に戻る子がほとんどでした。たまたま、海外の大学に行っている日本人の大学生に会う機会があって、それも選択肢なんだと思いました。考え始めたのがギリギリで、高校3年になってから出願を始めたら、いくつかはもう締め切りが終わっていて。それでもまだ間に合った大学に出願した、という形です。 Senna: それまでの海外は、全部お父さんの転勤ですよね。英語圏に住んだことはなかった。 Yu: はい。行ったこともないカナダに行ってみたいと思って、カナダに出しました。UBCを知ったのは、高校のときです。UBCのスタッフがチュニジアまで来て、インターナショナルスクールで説明会をやってくれたんです。たぶんチュニジア出身の方が、バケーションのついでに、という形だったと思います。そのとき初めてUBCを知って、自然も豊かそうだし、バンクーバーは行ったことがないけど、カナダの人は優しいと聞くし、いいかも、と思った記憶があります。高校1、2年のときです。でも本気で考えたのは、最終学年になってからでした。 Ryo: イギリスやアメリカは。 Yu: 行ったことはあります。でも、また新しい国に行ってみたかった。オーストラリアは入学の時期がずれます。UBCは出願も入学も先に始まる。トロント大学、マギル大学、UBCを受けて、UBCがいいなと思って決めました。 Senna: トロント大学は受かりましたか。 Yu: ビジネスで受けて、合格はしました。ちゃんと調べていなくて、トロント大学はキャンパスが3つあるうち、メインではない郊外の2つのビジネスプログラムに出してしまっていたんです。メインキャンパスがよかったので、UBCにしました。 理系は得意じゃなかった。ビジネスの授業は得意だった Ryo: ビジネスにしようと思った理由は。 Yu: 国際バカロレアでビジネスを取っていて、その授業が面白かったので、大学でも続けたかったんです。汎用性も高いと思っていて。社会に出たら、どこかの会社で働くか、自分でやるかで、どっちにしろビジネスには関わる。理系は全然得意じゃなかったですし、ビジネスの授業は得意だったので、自分に合っているかなと。 Senna: UBCのビジネスだと、みんなどこに就職するんですか。TELUSとマイクロソフトくらいしか、こちらでは聞いたことがなくて。 Yu: 3年生から、ビジネスの中の専攻を決めます。ファイナンス、アカウンティング、私がやったマーケティング、Business Technology Management(BTM)、オペレーション、といろいろあって、専攻で業界も職種も変わります。ファイナンスは、JPMorganなどの投資銀行が人気です。アカウンティングはビッグフォーが多い。新卒も積極的に採っているので、アカウンティングの学生はわりとビッグフォーに行きます。ローカルの学生が中心で、日本人でアカウンティングを専攻した人は、あまり知りません。 Ryo: 日本人は、ビジネスには少ないんですか。 Yu: 留学生自体は多いんですけど、ビジネススクールにそこまで多くはないです。サイエンスやアーツの方が多い。コンピュータサイエンスよりは、ビジネスの方が少し多いかもしれません。アーツだと、国際関係や社会学にいる人が多いです。 Senna: アーツや心理学をやっている日本人は、こっちで働くイメージですか。それとも帰国ですか。 Yu: いろいろです。最初から日本に帰る予定の人もいるし、こっちで就職したい人もいる。専攻と関係ない仕事を見つける人もいます。日本に就職する卒業生は、感覚としては、外資のコンサルがいちばん多くて、サントリーみたいなメーカーも少しいます。 残る人は1年生から動いている。現地就職希望者もボスキャリへ向かう Ryo: エンジニアだと、インターンを2回くらいやって、リターンオファーか、その経験で就職する、という流れをよく聞きます。ビジネスにも、そういう王道はありますか。 Yu: かなり似ています。1年生のときからインターンを取れるように、ネットワーキングを頑張る。重視されるのは3年生のインターンです。4年で卒業せず、5年かける人も、ビジネスには結構います。インターンで経験を積んでリターンオファーをもらい、そのまま就職する人もいれば、転職する人もいる。インターンで苦戦すると、卒業と同時の就職も苦戦する。これは日本人だけではなく、ローカルの学生も同じ印象です。 Senna: 学校側のサポートは。 Yu: うちのプログラムは、就職を頑張れ、が強いです。1年生のときからLinkedInの使い方を叩き込まれて、2年生では、レジュメや面接の練習が課される必修の授業がありました。だいたいみんな、ボランティアも含めて何かしらのインターンをして、就職につなげています。 Ryo: できなかった人は、ボストンキャリアフォーラム(ボスキャリ)で日本に戻る、ですか。 Yu: 多いパターンは、1年生のときはなんとなく残りたいと言っているけど、なかなか3年生になってもインターン経験が積めない。やっぱり難しそうだからボスキャリに行きます、です。 Ryo: 9割くらい、そうなりそうな気がするんですけど。 Yu: そうですね、現地就職希望してる中の8割くらいですかね。 Senna: Frogには、マーケターとして、ビジネスとして、こっちで働きたい、という問い合わせがすごく多いんです。でも実際に来る人は少ない。事例を出せていないのと、ビジネスで現地就職できるイメージが、まだ薄い。日本の感覚で、新卒はとりあえず出せばどこか引っかかる、レジュメを送ればどこか引っかかる、という人が、ビジネスには多い印象があります。 Yu: こっちで就職する、という目標が大学のうちにあって、ある程度動けていないと難しいです。なんとなく残りたい、が3、4年になってからだと、厳しいケースが多いです。 Ryo: 周りで現地に残っている人は、何が違うんですか。 Yu: インターンは大事です。そのインターンを取ること自体に、応募のプロセスがあります。私は1年生のときから、ネットワーキングイベントやビジネスコンテスト、メンターシッププログラムなどに参加して、社会人の人と実際につながっていました。 知ってもらう、買ってもらう、買い続けてもらう Senna: マーケターの定義が、こちら側だとまだふわっとしています。大学でやったことでも、今の仕事でもいいので、何をやっている人なのかを聞きたいです。 Yu: 定義が広くて、役割もいろいろあります。大学のインターンのひとつはデジタルマーケティングで、これは想像しやすいと思います。ニューヨークの、日本茶を売っている会社で、Instagram/Facebookなどのコンテンツカレンダーを作っていました。こどもの日にはこの商品を出したい、その日の投稿と画像を作る。過去の投稿のパフォーマンスも追っていました。 Ryo: 授業で学ぶマーケティングとは、違いますか。 Yu: 違います。授業はコンセプトが多い。好きだったのはデジタルマーケティングの授業で、実在するビジネスと組んで、その課題をマーケティングで解くプロジェクトがありました。実践の方が面白かったです。 Senna: 知ってもらう、買ってもらう、その先は。 Yu: 会社の商品やサービスを知ってもらって、お客さんになってもらって、お客さんであり続けてもらう。最後はリテンションマーケティングと言います。ライフステージによって役割が違って、手段はチームと会社によります。 Ryo: デジタルだと、何を見ているんですか。 Yu: リーチ、インプレッション、クリック率、コンバージョン。リピート率や、一人のお客さんが何個買うか、という指標もあります。一人のお客さんに、もっと多くの商品を買ってほしい、という見方です。 Senna: SNSの先、買ってもらうところからはセールスですか。 Yu: 商品によります。カスタマージャーニーがウェブの中で購入まで完結するなら、セールスはほぼ関係なく、マーケティングの範囲です。TELUSだと、ドアノッキングといって、営業が家庭を回ってインターネットを勧めるチャネルもあります。それはセールスです。ただ、プロモーションが噛み合うように、マーケティングとセールスはかなり強く連携します。 Ryo: 日本茶の会社では、Yuさんたちのチームは何で見られていましたか。 Yu: リーチ、インプレッション、クリック率、コンバージョンが多かったです。ブラックフライデー、クリスマス、バレンタインデーのような季節にキャンペーンを打って、例えば一つ買うともう一つ付いてくる、を告知する。ブランドに合うインフルエンサーを探して、一緒にやりませんか、と連絡して組む、という仕事もしていました。 レジュメの数字は作りやすい。実力はチームに乗る Ryo: キャンペーンで何人取った、これだけ利益が出た、はレジュメに書きやすいですよね。一方で、入る前と後で200%と言っても、1人が3人になっただけ、ということもある。 Senna: 2人が3人になったのを、150%とか書けちゃうので。 Yu: そうですね。そういう見せ方は、いい意味でも悪い意味でもできます。 Senna: 実力の差は、数字に出ますか。それとも、やることが決まっていれば、誰がやっても同じくらいになりますか。 Yu: 戦略を練るのはマーケティングなので、どのプラットフォームで、誰をターゲットにするかがうまければ、成果は出ると思います。ただ、伸びしろの大きいスタートアップに入っただけで数字は増えますし、強いチームにいれば成果も付いてきます。プロダクトの認知があって、プロダクト自体がいい方が、プロモーションもしやすいし、コンバージョンも上がります。 Ryo: TELUSみたいに、回線を毎年同じ季節で売る仕事だと、誰がやっても振れ幅は小さいんじゃないか、とも思うんですけど。 Yu: ある程度は合っています。大企業はブランディングもプロセスもある程度できていて、いきなりめちゃくちゃクリエイティブなことはできない。最初のローテーションは、西カナダ向けのインターネットのチームでした。そこはカスタマーサービスの評価がよくないと、成績もついてこない。セールスと一緒に、なぜ文句が多いのかを解きながら進めるので、そちらの方が実力は見えやすいと思います。 Senna: エンジニアは、英語がたどたどしくてもコードで通る場面があります。TELUSはカナダの会社ですよね。 Yu: 日本語は全然使いません。英語がしっかりしていないと、面接でつまずいていたと思います。 本社はバンクーバー。応募は1月、面接は3回 Ryo: TELUSって、そもそもどんな会社ですか。電波の会社、というイメージしかなくて。 Yu: いちばん知られているのは通信です。カナダの大きい通信会社は3つあって、Rogers、Bell、TELUS。TELUSは西カナダが強くて、本社はバンクーバーです。トロントにも大きいオフィスはあります。メインはインターネットと通信ですけど、ホームセキュリティ、エンタメ、B2B、それにヘルスケアや農業まで手がけています。 Senna: 就職するまでの過程を、大学にいるときから教えてください。 Yu: 大学3年終わりの夏にインターンをしました。その年の1月にコールドアプライして、レジュメと成績表とカバーレターを付けました。メンターシップでTELUSの社会人と面識があったのと、インターンを経験した先輩も知っていたので、カバーレターにその人たちの名前は入れました。リファラルそのものではなく、この人たちと話して、こういうカルチャーを知った、という書き方です。面接は3つ。電話のスクリーニング、ふつうの面接、ケース面接です。 Ryo: マーケットサイジングは、どこで出たんですか。 Yu: 電話のスクリーニングのときです。コンサルでも聞く、カナダ全体で車が何台あるか、のような問題で、マーケットサイジングと呼ばれていました。その次が、こういうことがあったときを話してください、という面接。最後がケースでした。 Ryo: フェルミ推定ですね。ケースの方は、何を聞かれましたか。 Yu: 短い文章で、こういう会社が、こういうサービスを、こういう値段で売っています、と書いてある。収益・利益はいくらか、という計算と、最後にどんな提案があるか。計算でビジネスの基礎を見て、提案で発想を見る、という感じです。20分くらい時間がもらえて、解いたあとに自分の口で説明する。考えていることを、相手にクリアに伝えられるかを見られていたと思います。マーケティングの職全部にケースがあるわけではなく、私のイメージでは半々くらいです。1週間の持ち帰りケースを出す会社もあります。TELUSは当日その場で、でした。過去問のサイトは、私は見たことがないです。 Ryo: カバーレターは読まれた感じがありましたか。エンジニアだと、カスタマイズして書いても読まれていないだろう、と思いながら出しています。 Yu: TELUSは重視していたと思います。応募したいと思い始めてから、1年くらいあったのでインターンをしていた先輩にレジュメとカバーレターを見てもらって、TELUSに合わせた文面にしていました。効果はあったと思います。入ったあとに知ったんですけど、インターンのプログラムと、私が今いるMDPは、同じマネージャーが見ています。先輩とのつながりもあって、裏では「この学生をおすすめします」というような話もあったのかな、とは思っています。去年、インターンの採用サポート側に回ったときも、そういう推薦はありました。 Senna: 新卒の採用で見られるのは、ハードスキルではない、と前回おっしゃっていました。 Yu: インターンの採用だと、面接をどれだけ練習して、自分の経験をどうつなげて話せるか。ケースでプレゼンできるか。大学のクラブや団体で、どんなリーダーシップを積んで何を学んだか。学業面も見られます。成績も大事ですけど、それより面接の力の比重が大きかったと思います。LinkedInに、何を経験して何をしたかを書く。それが自分のポートフォリオのような役目を果たしていました。自分のピッチの資料を作って面接官に見せる人もいる、とは聞きます。 つながって終わり、では収穫できない Ryo: ネットワーキングは、具体的に何をしていましたか。 Yu: コロナが開けていたので、対面が中心でした。会社の人が学校に来て、セッションやワークショップをやる。メンターシップは、大学が用意しているものもあれば、学生クラブが運営しているものもあります。アカウンティングクラブやマーケティングクラブがメンターを募って、1対1でつないでくれる。キャリア相談、レジュメ添削、面接の練習を手伝ってもらえます。そういうものには積極的に出ていました。 Senna: イベントでLinkedInを交換して終わり、になりがちだと思うんですけど。 Yu: 私も得意だったわけではなく、つながってそのあと話さない、が多かったです。バックグラウンドが合う、もっと知りたい、相手も興味を持ってくれた、というときは、連絡を続けてコーヒーチャットをお願いする。その先で、募集が出たらリファラルをお願いするとか、面接の練習相手になってください、と聞く人もいます。私自身は、そこまで活用できていませんでした。 Ryo: 社会人側は、なぜ学生に時間を使うんですか。 Yu: 同じ大学で、苦しさも知っているから、親切でやってくれる人は多いと思います。学生の視点が知りたい、と言う人もいます。自分が学生のときに世話になったから、返したい、という人もいます。忙しい人は、もちろん全部はできません。学生側も、メッセージの中身を考えて送った方が、返信率は高いです。 Senna: コーヒーチャットの次のメッセージが、いきなりリファラルください、だと厳しいですよね。 Yu: 急に頼んでも無理です。知り合いを作って、ホリデーの挨拶をちょこちょこ送って、関係を作る。種をまくのが大きいです。収穫まで、時間を置いた方がいい。 Ryo: 友達作り、なんですよね。何も知らない人にリファラルは出せない。 8ヶ月ずつ3回。2年間は、交渉なしの70Kほど Ryo: 4ヶ月のインターンのあと、どうやって本採用になったんですか。 Yu: 次の年に卒業する学生は、MDPに直接応募できます。なぜこのプログラムに入りたいか、マネージャーにピッチして、通るとリターンオファーです。私は4年生が始まる9月か10月にもらったので、4年生はほとんど就活をしませんでした。 Senna: MDPは何の略ですか。 Yu: Marketing Development Programです。新卒のマーケティングに絞った、2年間のローテーションです。8ヶ月ずつ、3回。いろんなチームと役割を経験して、幅を広げるのが目的です。終わったあとは、入りたいチームに応募するか、外に出るか、学校に戻るか。ロースクールや大学院に行く先輩もいます。過半数はTELUSに残って、他は他の会社に移ります。 Ryo: 今は、その途中ですか。 Yu: 2025年9月からフルタイムなので、1年弱です。今は2つ目のローテーションの前半です。終わったあとについては、まだそこまで考えていません。テクノロジーには興味があって、その中でもプロダクトマーケティングマネージャー(PMM)には興味があります。あわよくば、アメリカで働くことにも挑戦したい。30歳くらいには日本に帰りたい、とも漠然と思っています。それまでに北米でキャリアを積んで、日本では、自分がやりたいテック系のPMMを目指しています。 Senna: 日本の新卒みたいに、配属も仕事も入ってから、ではないですよね。 Yu: 会社によります。Bellにも同じようなローテーションはあります。やっていない会社もありますし、ローテーションではなく、最初からこのチーム、と入る新卒枠もあります。やりたいことが決まっている人は直接入ればいい。いろいろ見てみたい人は、このプログラムに来ます。 Ryo: 2年後に残ってほしいプログラムだとして、TELUS側の狙いは。給料は、新卒のほうが抑えられている、という面もありますか。 Yu: ある程度はあるかもしれないです。位置づけはリーダーシップの育成で、2年が終わる前に社内の他のポジションへ応募して、というサポートはあります。ディレクターやVPで、このプログラム出身の人もいます。会社を好きになって残ってくれたら、いちばんいい、という感じだと思います。 Senna: 社内の席に応募するとき、外から来る人と同じ面接ですか。 Yu: 面接はあります。社内の応募ツールから出して、ケース面接もやります。ただ、外からよりチャンスは大きいです。ネットワークもしやすいし、知っているチームも多いし、社内のリソースも使えます。8ヶ月いたチームにそのまま残るなら、人となりもパフォーマンスも分かっているので、面接が軽くなることはあると思います。 Ryo: 周りは、長く勤めている人が多いですか。 Yu: 長いです。25年以上、という人もいます。転職を繰り返す人ももちろんいます。理由のひとつは柔軟さで、育休も充実しているし、ほぼリモートでも大丈夫、という会社です。その働き方に慣れると、残りやすい。レイオフがまったくないわけではなく、リーダーシップが変わったタイミングでチームごとなくなった、という話は聞きます。テック企業よりは少ない印象です。通信の本業は安定していますが、通信以外の事業はもっとレイオフがあります。今は、TELUS全体が採用凍結中です。カナダに移住してくる人が減って、今いるお客さんの取り合いにもなっています。 Senna: 給料交渉はありましたか。 Yu: このプログラムは金額が決まっているので、交渉はできません、と最初にはっきり言われました。私は給料交渉が苦手なので、それはそれでよかったです。金額は、カナダドルで70Kほどです。エンジニアよりは少ないと思いますけど、マーケティングの新卒としては、普通か、普通以上くらいだと思っています。プログラムが終わったあとは、応募するロールによります。そのロールのレンジが決まっていて、そこからは交渉もできます。 3年生の夏までに現地のインターンがなければ、諦めると決めていた Ryo: これからマーケターとしてカナダで働きたい人に、アドバイスはありますか。 Yu: カナダでそのまま働きたいなら、大学3年生までには、現地の企業でインターンを見つけていないと厳しいです。私は、3年生でインターンが見つからなかったら、現地での就活は諦める、と自分で決めていました。それくらいの計画と覚悟は大事だと思います。日本にもポジションはあります。ギリギリまで頑張る、でもいいとは思います。頑張ってください。 Senna: 後ろにボスキャリがあるのは、大きいですよね。全部落ちた、という話はあまり聞かない。今のアドバイスは、マーケティングに限らず、他の業界でも同じだなと思いました。 父の転勤で、コートジボワール、日本、イスタンブール、日本、チュニジアと移り、家庭では日本語のまま、英語はインターナショナルスクールで始めたYuさん。高校3年にまだ間に合っていたUBCのビジネスへ進み、1年生のときからイベントとメンターとコンテストに出て、3年の夏にTELUSのインターンを取りました。面接は3回。電話ではマーケットサイジング、最後は20分のケースを自分の言葉で説明する。カバーレターは、TELUS向けに1年かけて用意して、読まれていました。 フルタイムは2025年9月から、8ヶ月ずつ3回のローテーションの途中です。年収は交渉の余地がない、カナダドルの70Kほど。公式の肩書きはマーケティングスペシャリストで、今のチームではプロダクトに近い仕事をしています。30歳くらいまでに北米で積んで、その先に日本のPMMも見ている。現地に残る人と、ボスキャリに流れる人の分かれ目を、本人は「3年生の夏までに、現地のインターンがあるかどうか」と切っていました。Yuさん、ありがとうございました。 このインタビューはPodcast「海外キャリアログ」でも配信しています。毎週月曜更新、Spotify・Apple Podcast・YouTubeなどでお聴きいただけます。ぜひ合わせてお楽しみください。
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文系卒エンジニア。日本のメガベンチャーを経て、サンフランシスコ発FinTech企業でカナダ支社の立ち上げメンバーになったYugoさん
今回お話を伺ったのは、アメリカのFinTechスタートアップTransCryptsでiOSエンジニアとして働くYugoさんです。サンフランシスコ発の会社がカナダ支社を立ち上げるタイミングでジョインし、現地の正社員としては第1号。本人は「カナダブランチで一番古参になりました」と笑います。 日本では2019年に国際系の文系学部を出たあと、元請けのSIer、家計簿アプリの会社、渋谷のメガベンチャーと、独学のiOSを軸にキャリアを積んできました。大学3年の夏にバンクーバーへ1ヶ月の語学留学をし、そこで「今度はここで働きたい」と思ったことが、エンジニアと海外就職を同時に志す起点になっています。2024年12月にバンクーバーへ渡り、コーナーストーンのウェブ開発コースへ。iOSの求人が少ない西海岸では仕事が見つからず、カナダ全域で約100社に応募して、トロントのオファーを掴みました。求人の比はバンクーバー対トロントで「本当に1対8くらい」。立ち上げ期の面接は、CTOとCEOとの90分のシステムデザインと、3時間のライブコーディング。英語で説明できず「落ちた」と思った選考が、なぜ通ったのか。Podcast「海外キャリアログ」でのインタビューをお届けします。 文系、SIer、独学でiOS Ryo: キャリアの始めくらいから教えていただけますか。 Yugo: 2019年に文系の大学を出たあと、最初は元請けのSIerにシステムエンジニアとして入社しました。そこで初めてプログラミングの学習を研修でやって、楽しいなと思ったんですけど、配属後は基本的にExcelばっかりで。もっとコードを書く仕事がしたくて、趣味で学んでいたiOSアプリ開発ができる、家計簿アプリの会社に転職しました。そこで2年ほど働いたあと、渋谷のメガベンチャーに転職して、ストリーミングサービスのiOSアプリ開発をしていました。そこを2年しないほどで辞めたあと、2024年12月にバンクーバーへ渡航して、コーナーストーンのウェブ開発コースに入りました。就活はすぐに始めて、半年経ったぐらいで今のトロントの会社からオファーをもらって、働き始めてちょうど1年2ヶ月ぐらいです。 Ryo: ビザの計画は、どんな形でしたか。 Yugo: Frogがよく提唱している、コープとワーホリを組み合わせて2年ぐらいいる、みたいなプランで入りました。当時はまだワーホリ2年という話もなかったんですけど、今は3年目ももらえそうです。 Ryo: 趣味で始めたプログラミングのきっかけは。当時は今ほどiOSの開発環境が整っていなかったイメージもありますが。 Yugo: 新卒研修でJavaをやって楽しいなと思って、その延長で。もともとiPhoneアプリ開発に興味があったので、始めました。当時でもMacBookがあって、Xcodeを入れたらすぐにシミュレーターを立ち上げてアプリをビルドできた。そこが楽しくてやれました。最初はUdemyを見ながら独学でした。 メガベンチャーの「ギラギラ」と、来やすさ Senna: Frogに海外へ行きたいという問い合わせはいろいろ来るんですけど、メガベンチャーは件数自体はそんなに多くない。なのに、実際に来る人の割合がむちゃくちゃ多いんですよ。メルカリさんとか他のところも問い合わせはたくさんあるのに、実際来るのはそのメガベンチャーなんです。行動力の塊なんですかね。 Yugo: ギラギラしてる子は、めちゃめちゃ多かったです。僕は中途だったんですけど、新卒の子とか見てても、めちゃめちゃギラギラしてる子は多かったですね。 Ryo: 聞きづらいけど、メルカリと比べて給料的な面でキャリアを捨てやすい、みたいなのはあるんですか。Sennaさんがよく言う、日本にある外資、AmazonだったりMicrosoftだったりは、やっぱ来ないじゃないですか。日本の中で一番いい層にいるから、捨てられない、という感じもあるのかなと。 Yugo: 人によってはあるのかもしれません。 Senna: メガベンチャーの中では、そんなに給料が光ってるわけじゃないところからの問い合わせは、ちゃんと来るな、というのは確かに思う。一方で技術レベルで言うと、そういうメガベンチャーってめちゃくちゃ高いイメージがありますよね。メルカリよりも、イメージだけは高い。 Yugo: 全然詳しいこと知ってるわけじゃないので、言えません。 大学生のバンクーバーと、英語を先に学ぶ選択 Ryo: メガベンチャーの人も多いとはいえ、海外に行くぞ、というきっかけはどのあたりにあったんですか。 Yugo: 海外に行きたいと思っていたのは、ずっと前からです。大学3年ぐらいの頃に、バンクーバーへ語学留学で1ヶ月行ったことがあって。夏だったんですけど、その経験がすごく良くて、今度はここで働いてみたいなと。働くなら何がいいんだろうとなったときに、エンジニアが海外就職しやすいと聞いて、海外就職とエンジニアを同時に志すようになりました。プログラミングをやる、もっと前から海外で働きたい、というのは持っていて。勉強を始めた頃には、エンジニアなら海外で働けるしありだな、というのが頭にありました。 Senna: 英語の勉強は、その頃から。 Yugo: 大学が国際系の学部で、授業を英語で取るものも複数あったし、英会話の授業もありました。大学生の頃から英語は結構勉強していました。 Ryo: 英語だけじゃダメだよ、英語プラスアルファじゃないと使えない、というアラートを出す人はいっぱいいる。でも海外に出たい、海外で働きたい、というのが起点なら、先に英語を学んで、技術はその後に考えてもいいのかな、とちょっと思います。 Senna: ただビザの話だけは言っておくと、文系と書いてあってエンジニア、というと、門が狭まるよね、とは思っちゃう。永住権の時は英語で挽回できるんですけど、就労ビザの時は申請条件に入ってきたりする。絶対不利、ではないけど、たまにそういう局面はある。 Yugo: 今で言うとそうかもしれないけど、長い目で見たら英語の方がつぶしがきくんじゃないか、と思ったりもします。 Ryo: 大学卒業時点で、英語はもうできた、というイメージですか。IELTSやTOEICは。 Yugo: 英会話は、自信ないわけではないですけど、今のベースは本当に大学で学んだ頃のまま、という感じです。IELTSは受けたことがなくて、TOEICは大学生の頃に850ぐらい持っていました。コーナーストーンに来るのにIELTSは必要なくて、TOEICで許されていた時代でした。 4年のiOSで動いた。早かったのか、遅かったのか Ryo: メガベンチャーで1年、2年働いて、次の瞬間には海外、ですよね。Excelをいじっていた時期もあるとすると、技術的にはもうちょっと頑張ってから来た方がいい、というコメントもありそうで。熱いうちに急ごう、だったのか、もうちょいメガベンチャーで積んでもいい、という葛藤もあったのか。計画はいつから。 Yugo: 新卒ぐらいの頃から計画自体はしていて。新卒の終わりぐらいにコロナが来て。それで2社目の家計簿アプリの会社にiOSエンジニアとして転職して、そことメガベンチャーを含めて約4年分のiOSの経験があって。ワーホリやコープのビザを考えると、そろそろ行かないと間に合わないなと思って動き出しました。 Senna: 相談を受ける側としては「まだ4年しかないんですけど、行っていいですか」が多いんですよ。Yugoさんは大学生の頃から海外を計画していたから、むしろ短いくらい、遅いくらい、と感じた。ご自身としては、早かったですか。もっと準備できた、もっと早く来れた、のどちら。 Yugo: 正直、半々ぐらいです。もっと早く行ってもよかったなと思うし、今の経験がなかったら就職できていなかったかもしれない、と感じる時もあります。 Ryo: 家計簿アプリの会社とメガベンチャーは、日本人からすると綺麗なレジュメだと思うんですよ。こっちの人からしたら、その会社をほとんどの人は知らない。2年抜けててもいけたんじゃないか、とも思ったんですけど。とはいえ技術力の強い人が多い会社で、そこで学んだ経験はある、と。半分の不安は、そこですか。 Yugo: そうですね。メガベンチャーでの2年近くが、自分の中でも濃密だったので。あの経験がなかったら、今はちょっと分からないな、というのが大きいです。働いている人たちのレベルがすごく高かった。iOSアプリのチームだけでも、多い時は15人ぐらいいて、1つのプロダクトに関わっていた。OSSを触っている人も結構いたし、日本のiOSカンファレンスで登壇されている方も多かったです。 Senna: 日本での技術者のレベルと、今の会社でのレベルを比べると、どっちが高い、みたいなのはありますか。 Yugo: 今の会社でiOSアプリ開発をメインでやってきた経験があるのは自分だけで、他のメンバーはバックエンドやWebフロントのバックグラウンドなので、単純に比較はできないんですけど。それでも、普段の開発に対する意識や、バグを出さない意識で言うと、日本で働いていた環境の方がきっちりしていたな、という感覚はあります。ベクトルはめちゃくちゃ違うと思います。 バンクーバー対トロント。iOSの求人は1対8 Senna: トロントに移ったのは、バンクーバーにモバイルのポジションがないから、ですか。もともと行きたかったとか。 Yugo: 行きたいとは全く思ってなかったです。iOSエンジニアとして就職できるなら、最初は場所を選ばずに、カナダ全域で就活していました。本当に1対8くらいの割合ですね、バンクーバーとトロント。 Ryo: アメリカの会社のフルリモートや、コントラクトみたいなポジションは。サンフランシスコならモバイルチームもいそう、というイメージもあるんですけど。 Yugo: 少ないと思います。正直、最初はUSの会社をあまり探していなくて。ビザ的な理由ですね。最初ちょっとだけ探して応募もしてみたんですけど、LinkedInやIndeedのVisaの欄で、スポンサーシップ入れますか、みたいなところで大体弾かれて。全然ダメそうだったので。 Senna: 今はコープだと、カナダのBC州の会社じゃないと探しちゃダメ、くらいになっている。Yugoさんの時はまだ良くて、トロントの会社でもよかった。今はBC州だけになっちゃったから、コープの人気がちょっと衰えた、というのもあります。アメリカの会社でコープを満了しているFrogメンバーもいますけど、やり方はあるにはある。基本は、コープの人はカナダの仕事、がルールです。 Ryo: バンクーバーとトロントは、人口がほぼ3倍くらい、会社の数もだいたい2.5倍くらい、トロントの方が大きい。打てる玉が多いので、就活の成功率やキャリアの選択肢はトロントの方が多い。戸橋さんも、次のキャリアを探すならカナダだったらトロントくらいしかないんちゃうか、とよう言います。開発者として、生活者として、どうですか。 Yugo: 開発者としては、本当にトロントの方が求人は多いです。特にトロントはファイナンシャル・ディストリクトがあって、カナダのメジャーな銀行もモバイルエンジニアを募集していたり。モバイルエンジニアだったら、ほぼトロントにしかいないんじゃないか、と感じるぐらいチャンスはあります。 Senna: トロントってフィンテック、バイオテック、AI。金融以外でもテックの厚い会社が多い。トロント大学もあって、ジェフリー・ヒントンがいたり。生活面は。 Yugo: 寒いですね。寒いに尽きる。夏も結構暑くて、たまに35度ぐらいまで上がったりします。暑くて寒いです。地下は発展していて、地下鉄で4駅分ぐらいは地下街みたいになって歩ける。そこからオフィスもほぼ繋がっているので、電車を使ったあとは外に出る必要はあまりない。それでも寒いものは寒いです。 Ryo: マイナス20度、30度いっても、家があたたかくて会社まで外に出ない街づくりなら困らないのでは、という話も聞くんですけど、辛いものは辛い、と。 Yugo: そうですね。辛いものは辛いです。 ビザはバンクーバー、仕事はトロント、暮らしは人による Senna: トロントかバンクーバーか、という問い合わせはFrogにめちゃくちゃ多い。ビザに関しては、残念ながら圧倒的にBC州、バンクーバーの方がオプションが多い。テック系に即しているものが多い。仕事は、数も多ければ給料もトロントの方が高いだろう。生活は気候が合う合わない。チルな環境がいいならBCかな、とも思いつつ、エアコンの効いた家ならええんちゃうの、という意見も分かれる。勝手な理想を言うと、BCで永住権を取ったりビザがなんとかなったら、すぐトロントに行っちゃったらいいんじゃないか、と僕は思っているんですけど。 Yugo: チャンスで言ったら圧倒的にトロントの方が多いですよね、会社の。ただ、生活面を本当に求めるんだったら、バンクーバーほど生活しやすい海外はないんじゃないか、と思ってしまうぐらい、僕はバンクーバーの方が生活はしやすいです。 Ryo: 新しく来た人にとって、永住権を取った方がいいよ、と言われるとちょっとビビる、というのはあります。2、3年いたいだけなのに、なんでこいつ永住させようとしてんの、と。永住権を取ったら永住しないといけない、日本を裏切ったみたいな雰囲気が出る。僕たちの目線で言うと、永住権はオープンワーク、どこの会社でも働ける権利、みたいな意味で使っています。ビザがないとチャンスも取りに行けない、というのもあるから、難しいところではあります。 Senna: バンクーバーほど、日本人やアジア人にとって住みやすい、アジア以外の国はないと思っている。8年経ってなお住んでいる理由を分析すると、嫌なことがない、というのがすごく大きい。ご飯もまずくない、中国系、韓国系、日本系の食材も手に入る。夜も一人で歩ける。ある程度全部整っていて、嫌なことが少ない。 Yugo: 去年のバンクーバーの冬も経験しましたけど、雨が、とみんな言うと思うんですけど、僕は気にならなかったです。キャリアを取るか、生活を取るか、みたいな感じだと思います。人にもよりますしね。 カナダに選んだ理由は、大学の経験が大きかったのもありますし、海外エンジニアで検索したらだいたいFrogがトップで出てくる。当時読んだのが、MinaさんのiOSエンジニアのインタビューで。そこからFrogの界隈を知って、YouTubeを見たり、前身のバンクーバーのエンジニアのポッドキャストをめちゃめちゃ聞いたりしていました。自分がインタビューされる側で出られるのが、今回すごく嬉しくて。 Ryo: トロントに移ってから、コミュニティはどうでしたか。渡航後、誰かに頼ったとか。 Yugo: Xで「トロントでジョブゲットしました」とツイートしたら、Shoさんがトロントの日本人エンジニアのコミュニティに招待してくれて。Discordは、当時50人ぐらいで、今見たら80人ぐらいになっています。ShoさんとMarieさんがイベントを企画してくださっていて、バーベキューしたりピクニックしたりご飯に行ったり。多いと月に1回ぐらい。トロントではそこのコミュニティに助けられています。 Senna: バンクーバーだと、学校に行っている時から一緒に頑張った友達がいる。就活はつらいので、返事が来ないのにレジュメだけ送るのを一人でやるのはきつい。友達とダベりながらアプライできる、文句を言いながらやれる、そのあとご飯に行ける。そういうコミュニティがあるのは、バンクーバーでもトロントでもいいですよね。 Yugo: そうですね。間違いないです。 Section 174と、カナダ支社の1人目 Ryo: 今の会社は、カナダでは1社目ですよね。どういうことをやられているんですか。会社名は出して大丈夫ですか。 Yugo: 大丈夫です。TransCryptsという会社で。もともとアメリカのサンフランシスコの会社で、ベリフィケーションチェックのプロダクトを作っていたんですけど、自分が就職する直前にカナダのブランチを立ち上げて、全く別のプロダクトを作ろう、という形でジョインしました。ちょうどSection 174の影響で、アメリカの会社がカナダに支社を作る動きが増えていた時期だったと思います。 Senna: Section 174は、2、3年前くらいにアメリカでエンジニアを雇うと、今まで経費扱いできていたのができなくなって、人を一人雇うとむちゃくちゃな税金を取られる、という話です。何千万円の人をアメリカで雇うより、同じ英語圏、同じ時差でビザも簡単なカナダで雇った方がいい、となって、たくさんのブランチがこっちにできてポジションが空いた。バンクーバーにも相当多かった。普通に考えるとサンフランシスコからバンクーバーに出した方がいい、と思うじゃないですか。バンクーバーとトロントだと平均年収も、ちょっとトロントの方が高い。金融の街、という文脈が大きいのかなと。 Yugo: トロントの方が応募は来る、とは言ってましたね。人口だけでも2、3倍あるので。 Ryo: 人を確保するために、SF側との連携を重視するか、欲しい人材を重視するかで、企業によって方針はずれる。別プロダクトだったら、そこまで密な連携もいらない、というのもありそうです。 Yugo: ベリフィケーションチェックのプロダクトと、自分が今作っているのは、本当に完全に全く別のプロダクトです。簡単に言うと、証券口座と連携して、そのデータをAIに読み込ませてインサイトをもらう、みたいなアプリです。マネーフォワードの、もうちょっと北米によっている版、という感じで。完全に消費者向けのB2Cです。一般ユーザー向けに作っています。ベリフィケーションチェックの方はアメリカがメインで、ただ今カナダにも広げていて、カナダのブランチで営業の人を雇ったり、新しい人が増えてたりもしています。プロダクトはその2つが今メインです。 Senna: 新しいプロダクトの開発部隊としてトロントにチームができて、そこにジョインしたのがYugoさん。本当に初期から入れた、と。 Yugo: 初期メンバーです。カナダブランチで一番古参になりました。エンジニアの正社員が今6人で、インターンシップが2人ぐらい。出来たてホヤホヤですね。 Ryo: 同じチームに、FrogのKansukeさんも入られた。リファラルを出せるくらい影響力がある人なんだ、と。初期メンバーの推薦で優遇、みたいなのはあったんですか。 Yugo: 同じチームにいます。Kansukeさんは選考を全部ゼロから受けて受かっています。自分自身も、一番古かったのもあって結構気に入ってもらえて、「誰かいい人いない?」と結構聞かれていたので。リファラルしていた時は一気に3人ぐらい増えました。今は募集はストップしています。 100社出して、最終まで残ったのは1社 Ryo: 就活は、バンクーバーでもレジュメを送って通った、みたいなのはありましたか。 Yugo: あります。全部で100社出して、バンクーバーは本当に1社ぐらいしか通らなかった。トロントとか他の州を含めると3件ぐらいで、全部で4件ぐらいです。最終まで行ったところは、今の会社しかないですね。時期は去年の2、3月ぐらいです。100件は、トロントとカナダ全域を含めての話です。 Senna: 100件して4件あったら、打率はいい方じゃないですか。 「落ちた」と思った90分と、3時間のライブコーディング Ryo: 今の会社の面接は、どんな流れでしたか。 Yugo: 全部で2ラウンドです。1ラウンド目がCTOとCEOで約90分。モバイルのシステムデザインと、個人開発したプロジェクトの概要とソースコードを見せて、一緒にウォークスルーしていく形式でした。メールでインタビューのアジェンダをもらっていたので、事前に対策はしていました。HRの前段はなくて、いきなり自己紹介してテック、という感じです。ちっちゃいからなのか、できるだけ早くしてほしかったのかな、と思います。求人は一応シニアでした。システムデザイン自体も、お題を与えられて、バックエンドのインフラ周りは全く無視して、モバイルだけに特化したデザインでした。APIのレスポンスからデザインしていく、という感じです。ビヘイビアはその中にあって、他社では経験していました。 Senna: メガベンチャーに2年いて、その前もスタートアップで2年いたiOSエンジニアが、英語でのシステムデザインを受けた感触は。いけたな、と。 Yugo: いや、全然もう落ちたなと思ってました。全然できなかった。必死だったので、とにかく黙っちゃダメだと思って、ずっと喋っていました。技術的なところで言えない、というより、それを英語で説明するのが一番難しくて。 Ryo: 国際学科にいて英語に慣れていたYugoさんでも、そこは大変、と。技術については理解しているな、というのは相手に汲み取れたから受かった、ということでしょうね。日本人あるあるだと思うんですよ。完璧主義だからちゃんと答えられないといけない、コミュニケーションが成立しないといけない。でも日本人って、会話のキャッチボールや、聞かれていることにちゃんと答える、のスタンダードがめちゃくちゃ高い。技術を理解しているな、というのが汲み取れれば、自己採点とは裏腹に受かっているケースは多い。 Yugo: 技術的に分かっていて、英語でのコミュニケーションがうまくいかなかった、ということですよね。今の会社でも面接官は出たことはあります。他のエンジニアと一緒に、置物ですけど。問題を出して、一緒に答えに近づいていく過程を見ている人は多いな、と思います。分からなくてもいい、と。 Ryo: 僕も2時間の面接をやるんですけど、英語が上手な人も下手な人も来る。理解しようとするから、英語のことまでそこまで考えていない。自分がこの質問をした時に、こういうのが返ってきてほしいな、それに引っかかっているか、を見ている。日常会話がなんとかやっていけそうだな、と思ってもらえて技術面接まで来れば、テストしているわけではない。最初の回答用紙がどうだったかは、僕は全然気にしない。ディスカッションの中で理解できて、答えに導き出せるならいい。Yugoさんのシステムデザインがボロボロで受かって、しかも初期メンバー。日本の方々には自信を届けるんじゃないかな、と思います。 Senna: 最終のフェーズ2は。 Yugo: 3時間使って、プロジェクトのソースコードを渡されて、画面共有しながら、使っているアーキテクチャ、今どこにバグがあるか、機能追加の演習を、ライブコーディング形式でやっていく、という内容でした。稼働しているプロジェクトではなくて、仮想プロジェクトの中にバグが用意されている感じです。GitHubのリポジトリ検索アプリみたいな題材で、文字を打つたびにAPIが走るのをデバウンスで減らしたり、お気に入り機能を追加してデータをどこに永続化するか、みたいなのを、口頭の指示を受けながらコードを書いて説明していきました。LeetCodeとかはなかったです。CSの知識か、というより、iOSでアプリ、お前作れるのか、を聞かれている面接だなと思います。 Ryo: バンクーバーのAxiom Zenは、昔は本当のプロジェクトに参加させられて、本当のチームメンバーと組まされる、というガチなやり方をしていた。聞く感じだと、即戦力を求める感じは多いですね。最近、システムデザインで地頭を見て、自分たちのプロジェクトを想定した問題を出す、というのが増えた気がする。アルゴリズムやCSの知識がいまだに大事なのか、実務によった問題の方が出されるのか。 Yugo: 僕の会社だと、今作っているプロダクトに似たようなお題のシステムデザインを結構やらせていました。過程のやり取り、コミュニケーションも含めて取れるかな、というのがシステムデザインでは見られる。LeetCodeとかはうちではやってないです。 Senna: 会社のサイズにもよりますよね。その会社の言語やフレームワークにアダプトできるか、というCSベースの測り方と、今このiOSのこのページを作れる人が来てほしい、というフェーズの測り方。AIが出てきて、面接でAIを使っていいか、どうかでも変わる。Yugoさんの時は。 Yugo: 使っていいよ、とは言われてたんですけど、自分は使いませんでした。今の会社でも、使っていいよとは言いつつ、使っている人はあんまり見ないです。やってる内容自体がシステムデザインなので。プログラミングの面接なら使いやすい気もするけど、システムデザインでプロンプトに打たなくちゃいけないことが、たぶん面接官に聞くべき内容になってしまう。変なことを聞いたら、これ知らないの、というのがそこから見える。AIを使えることがアドバンテージにあんまなってなさそう、だから使わないのかな、というのはあります。 SlackのDMと、残業の少なさ Ryo: 海外で働きたいのは、英語で働くことへの憧れですか。給料みたいなところもあると思うし。その中で、なぜカナダ、海外に出ようと思ったんですか。 Yugo: 単純に、英語を使って働きたかったのと、一生に一度の人生なので海外でちょっと暮らしてみたいな、というのが一番大きかったです。当初の目的は達成したと思います。 Senna: 来てみて、思ってたのと違うな、というギャップは。ポジティブでもネガティブでも。 Yugo: 今でも感じるのが、SlackのDM文化がすごいな、というところです。日本の会社だと、業務にまつわることはパブリックなチャンネルで記録を残して、何をやっているか見せるのが常識だったので。こっちに来て、CTOやCEOから急にDMで依頼が飛んでくるのが、結構意外でした。急にインターンの子がプルリクをオープンしたから見て、みたいな。「この仕事どこで進んでたの」「社長から飛んできて」みたいなことが起きたりします。 Ryo: 日本からエンジニアがたくさん来るので、FrogはなぜDM禁止にしないんですか、と今まで10人くらいに言われたことがあります。日本のDM禁止は、どれが共有すべき情報か分からないから全部パブリックにしておきましょう、という意味は分からなくはない。ただ、知る必要のないこともあるし、会社入りたての頃はパブリックでいろいろやりたくない。ちょっとこそっと聞きたい、この聞いてることって僕だけが知らないことだったっけ、調べたらあった、全部パブリックで聞くのはプレッシャー、という人もいる。北米圏でDM禁止にしているところは。 Yugo: ないです。パブリックにしてほしいな、と思うこともあるし、アンバランスですね。情報回ってきてないな、と感じることはあります。 Senna: 働き方は。立ち上げたばっかりのアメリカの会社でも、イージーなんですか。 Yugo: 楽ですね。最近ちょっと忙しくなってきた感覚はありますけど、それでもほぼ残業したことはないです。5時に帰る人がほとんどで、5時になってなくても帰る人も多い。コアタイムは9時5時で、そこが終わったら帰る、みたいな感じです。 プロダクト側へ。カナダに居続ける前提ではない Senna: 英語で働きたい、海外で暮らしてみたい、は達成した、と。これからやりたいことは。転職だったり、ドメインを移りたいだったり、給料を上げていきたいだったり。 Yugo: 会社がまだ小さいので、新機能の提案を、画面を作って上に出す、ということを今やらせてもらっています。プロダクトのディレクションとかグロースの方面に力を入れていきたい。日本ではやっていなくて、趣味が個人開発なので、そっちに舵を切りたいなと。実装者よりもずっと難しいです。PMやビジネスの人、会社によってはデータアナリストとも話していかないといけないので、英語の難易度が一気に上がる。今まではJavaScriptプラス英会話ができれば、エンジニアの英語はいけるかな、みたいな感じだったのが、そこからいきなり難しくなる。カナダでできたらすごいですけど、日本に帰ってそういうことをやるのも、全然前向きには考えています。 Ryo: 海外で何かやりたい、は一旦達成して、次を考えている。長期的には。他の国は。 Yugo: 長期的には、今まさに考えてはいます。全然決まっていないんですけど。カナダにずっといるかと言われると、いないような気もするし、いつでも日本に帰ってもいいなとは思っています。他の国は、正直あんまり考えていないです。 Senna: 北米に来る理由として給料、という面もある。日本に帰国すると給料は落としながら、になりがちだと思うんですけど。プロダクト全体を見ていきたい、があれば、給料は落としてもいいかな、と。 Yugo: 下がることに対しては、あんまり抵抗はないです。小さい規模は関係なく、ディレクション業でできたらいいな、とは思っています。 Ryo: 日本のアプリは日本で収まりがちじゃないですか。個人開発にするにしても、最初から日本語と英語対応にして、マーケティングも英語でできると幅は広がりそうですよね。カナダ人のカルチャーはアドバンテージになる、と。 Yugo: そうですね。こっちのカナダ人のカルチャーだったりは、アドバンテージになるかなとは思っています。 とにかく早くアプライする Ryo: これから留学や渡航を考える人、カナダや海外に興味があるエンジニアへ、アドバイスは。今はワーホリが2年使える、学校で来る、という自分の時とは違う、というのもあると思うんですけど。 Yugo: 海外就職は、とにかく早くアプライを始めた人が、結局最終的に就職できるなと思っていて。カナダの景気に一番左右されるので、一番長く有効なビザを持っているのも重要です。50点のレジュメ、50点の面接対策でも、景気さえ良ければなんとかなってしまう要素が、自分は大きいかなと。書類が通ったら、その後の対策にもっと火がついて死ぬ気で準備するようになるので、本当に早く始めることが一番大事だと思います。 来る前で言ったら、英語がやっぱり一番大事。あと、Ryoさんのレジュメセミナーに去年の1月ぐらいに出て、会社のOKRや半期の目標から引用してレジュメを作る、という話をしていたと思うんですけど。今日本で働いている人は、そういうOKRや半期の目標をどこかで持っておいたら、レジュメ作成にめちゃくちゃ便利だと思います。日本だと事実ベースであったことだけを並べる感じだけど、こっちだと会社の目標があってチームの目標があって、その目標に対して自分は何をやって、何を達成したよ、という説明を入れるので。こっちでの就職の流れは、一回理解してから来るのはありかもしれないです。 Senna: 早くからアプライできるビザを長く取る、と。ただ8年見ていて、2年ずっとアプライし続けている人は一人も見たことがない。モチベーションの管理がめちゃくちゃ大変で、長く持っていても続かなかったらどうしようもない。どういうふうにしましたか。こういうふうにすればよかった、とか。 Yugo: 学校に通って、授業の合間にもアプライしていたので、あんまり苦しみは感じなかったです。長くいればいるほど中だるみする人も結構いるな、というのはおっしゃる通りで。自分たちの時は学校があってコミュニティがあって、友達とダベりながら送れたりできた。今のカナダは学生ビザが出にくくなって、その代わりワーホリ2年、コミュニティなしに来る人もいる。Frogみたいなコミュニティがあったとしても、トロントだと月に1回イベントがあればいい方。個人戦になって、家の机の上で30件、10件送るのは大変だと思うんですけど、自分のお尻を叩いても、コミュニティに入るしかないなと思います。 国際系の学部で英語のベースを作り、SIerのExcelから独学でiOSへ。家計簿アプリの会社とメガベンチャーで約4年積んだ経験を、ワーホリとコープの期限に間に合わせる形でカナダに持ち込みました。バンクーバーではiOSの席がほぼなく、カナダ全域100社のうち最終まで残ったのは1社。その1社がサンフランシスコ発FinTechのカナダ支社で、Yugoさんは現地の正社員1人目になりました。 面接では「落ちた」と思いながら黙らず話し続け、3時間のライブコーディングで「アプリを作れるか」を見られた。LeetCodeではなく実務。英語で説明する脳みそは、国際学部出身でも別物だった、と本人は言います。目的だった「英語で働く」「海外で暮らす」は達成済みで、次はプロダクトのディレクション側へ。カナダに残り続ける前提ではない、という率直さも、このインタビューの温度です。Yugoさん、ありがとうございました。 このインタビューはPodcast「海外キャリアログ」でも配信しています。毎週月曜更新、Spotify・Apple Podcast・YouTubeなどでお聴きいただけます。ぜひ合わせてお楽しみください。
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助産師からSREへ — 未経験でBCITを経て、カナダの大手ファイナンス企業「Vancity」に就職したMisuzuさん
今回お話を伺ったのは、バンクーバーにある大手ファイナンス企業のVancityでジュニアSREとして働き始めたMisuzuさんです。日本では看護学を専攻し、助産師として3年間働いたあと、ワーキングホリデーでカナダへ渡りました。現地でパートナーと出会い永住権を取得し、未経験からBCITのCST(Computer Systems Technology)へ進学。2025年12月の卒業後、約半年の就活を経て、もともとシニア向けに開いていたSREのポジションへジュニアとして入社しています。 助産師からエンジニアへという大きな転身、BCITのコープで半数しか仕事が見つからない現実、月100件・合計700件を超える応募、そして「嘘はつかないけど、真実を100%伝える必要はない」というレジュメと面接の哲学。ジュニアSREという、あまり前例のない入り方まで。Podcast「海外キャリアログ」でのインタビューをお届けします。 助産師3年、ワーホリ、そしてコンピュータサイエンス Ryo: まず簡単な経歴を教えていただいてもいいですか。大学ぐらいから。 Misuzu: 大学は日本の普通の大学に行ってたんですけど、その時は看護師というか助産師になりたかったので看護学専攻で4年間勉強して、助産師学校に行って、そのまま助産師として就職して3年間働きました。その後、辞めたいかもと思って辞める理由を探してて、「ワーキングホリデーで辞めます」って言ったらちょっと聞こえがいいんじゃないか、と気づいてしまい。ワーホリ目的でバンクーバーに渡航して、そのまま夫と出会って永住権が取れたので、何か新しいことしようかなって考えた時にコンピュータサイエンスがいいんじゃないかと。BCITのCSTに2年間通って、卒業後半年ぐらいでVancityにSREとして就職した、という感じです。 Senna: 助産師からコンピュータサイエンスって、前職と全然関係ないコースを選ぶ勇気がいると思うんですけど、どういうきっかけだったんですか。CSに行ったら勝ち組、みたいなのがあったのか。 Misuzu: 一番大きいきっかけは、夫がソフトウェアエンジニアをやっているところです。助産師自体は嫌いじゃなかったんですけど、夜勤が難しくて辞めた、というのがあって。こっちではライセンスはそのまま使えないので、実習をやり直したり、英語もかなり高いレベルを求められたりして、新しいことを学ぶ手間はあまり変わらない感じだったんですよね。ワーホリの時は移民会社で働いていたんですけど、給料も頭打ちで。夫は台湾人で、私も日本人なので、いつかアジアに帰るかもしれない。せっかく新しいことを学ぶなら、移住しても使えるスキルにしたい、と。それならコンピュータサイエンスは世界中どこでも使える知識だし、もともと数学が苦手じゃなかったというか理系だったので、一回受けてみるか、と準備して受かった感じです。 Ryo: 隣で見てて面白そうだな、みたいなのはあったんですか。 Misuzu: 全然興味持ってなかったです。「黒い画面見てるね」みたいな、毎日。VS Codeだったんですけど、今だったらわかります。 Senna: パートナーから止められなかったんですか。 Misuzu: パートナーは仕事も学ぶことも好きで、楽しめる感じなんですよね。「向いてるんじゃない」って言ってくれたので、Hello Worldから、stringとは、みたいなところを一緒に勉強して、「いけそうかも」って応募しました。 カナダを選んだ理由と、BCIT CST Ryo: ワーホリで来るって決めた時、カナダ以外の選択肢はあったんですか。 Misuzu: 英語圏でワーホリに行ける国が、自分の中ではカナダかオーストラリアぐらいしかなかったんですよね。来る前に実力を知るためにTOEICを受けたんですけど、オーストラリア英語は聞き取れないかも、となって。カナダ英語は綺麗だと言われているし、西海岸なら日本も近いし、アジア人も多いし、じゃあバンクーバーにしよう、みたいな感じでした。イギリスは当時、抽選が厳しいという話で、いけないかもと思ったらリスクがあるな、と。 Ryo: 来た当時は、長くいようとは考えてなかったんですか。 Misuzu: はい。夜勤がない職に就きたくて、帰って転職できるようにリクルートに登録したり、職務経歴書の書き方も一から学びつつ準備して、本当に1年で帰る予定でした。残った一番の理由は、パートナーができたことです。 Senna: その時点で永住権は持っていましたか。BCITはPRの有無で学費がかなり違いますよね。 Misuzu: PR申請中にBCITへ応募して、取れるだろう、みたいな感じでした。学費は3倍違います。 Ryo: CSTって、具体的にはどういうコースなんですか。ハンズオンのプロジェクトをやっていく感じなのか、大学みたいに概念を学ぶ感じなのか。 Misuzu: 聞いている感じだと、UBCとかは概念的なものを学ぶそうですけど、BCITは本当に実践をとにかくやらせる、という感じで。タームが4つあるんですけど、1ターム目、まだコードが全然わからない時からプロジェクトというコースがあって、FigmaやFigJamを使って、1ターム全部かけて1個完成させる。かなりプロジェクト、プロジェクト、というコースでした。 Ryo: 「強制収容所」と言われるぐらい忙しいイメージもありますけど、Misuzuさん自身はどうでしたか。経験者も多いイメージですか。 Misuzu: 1ターム目は本当に忙しくて、月から金まで朝から5時半まで、土日もプロジェクトでゴリゴリ、という感じでした。だんだん緩くなっていった体感です。経験者はそうでもなくて、趣味でちょっとやってたぐらい。日本人は少なかったですね。大体アラサーぐらいの大卒で、バイオロジーとかやってきて仕事がちょっと、というのでCSをやりたいと戻ってきた人が多くて、みんな結構バチェラー保持者が多かったです。 英語と、いちばん辛かったビジネスコミュニケーション Ryo: カナダに来る前のTOEICはどのくらいでしたか。 Misuzu: 2019年に受けて、790だった記憶があります。BCITの1年ぐらい前にIELTS Academicを受けて、オーバーオール6.5だったんですけど、6.5だとちょっと厳しいかも、と。7以上ないと厳しいと聞いていたので、BCITの英語コースをオンラインで受けて点数を上げました。ICEPじゃなくて、12週間ぐらいのライティングとリーディングのコースです。 Ryo: TOEIC790からIELTS 6.5はジャンプだと思うんですけど、具体的にはどういう勉強を。 Misuzu: ライティングとスピーキングが苦手だったので、ネイティブの先生と一対一で週1回対策してもらっていたのと、IELTSの練習プラットフォームで勉強したぐらいです。リスニングが一番高く出ていました。 Ryo: 実際に入ってからは、英語で苦しみはありましたか。 Misuzu: ありました。1ヶ月結構辛くて、何が辛かったかというと、コーディングの授業じゃなくてビジネスコミュニケーションがいちばん辛かったんですよ。英語の国語みたいな感じで、ネイティブと一番差が出るところではあったんですよね。置いてけぼりみたいな感じがあって、そこがちょっとしんどかったです。エッセイを書かされた記憶もあります。3年前なので忘れかけていますけど。 Misuzu: そこがCSに行ったきっかけの一つでもあって。転職しようと思っても、ネイティブスピーカーと同じようには喋れないと厳しいな、と気がついて。知識があればその分で勝てるかな、と思って、知識を学べるCSに行った、というのもあるんです。 コープはオプション、半数しか見つからない Senna: BCITのCSTは、一昔前ドロップアウト率50%と言われていましたけど、Misuzuさんの時はどうでしたか。 Misuzu: いましたね。クラス25人いて、同期では4人ドロップアウトして。その4人は最初の1ターム目でドロップアウトしたので、その後はみんな一緒、という感じでした。入学は2023年の9月です。 Senna: リセッションど真ん中ですよね。不安は。 Misuzu: 結構不安でした。コープのプログラムに入っていたんですけど、コープのインタビューがなかなかうまくいかなくて。私だけじゃなくて、同じコホートの子も結構みんな苦戦していて、コープでこれなら正規就職大丈夫かな、という不安はありました。ちょうどAIも2022年ぐらいに出てきていたので、余計に大きかったです。 Senna: BCITのコープ期間はどのくらいですか。 Misuzu: 8ヶ月です。全員できるわけじゃなくて、プログラム全員200人のうち50人とかだったかな、と。結果的には、コネクションで友達にいい感じにしてもらってインターンの職を作ってもらって、4ヶ月働きました。本当は8ヶ月働けるんですけど、会社の加減で4ヶ月だけ働いて、あと4ヶ月は休学みたいな感じでした。 Ryo: 未経験だとレジュメの経験欄が書けないので、ポートフォリオを自分で作る必要があるイメージもあるんですけど、学校のプロジェクトだけで足りましたか。 Misuzu: インターンシップの時はターム2の間に就活しないといけなかったんですけど、ターム1が終わった時点で2個か3個ぐらいアカデミックプロジェクトがあって、PythonだったりJavaScriptだったり、言語もバラバラでいくつか書けるプロジェクトがあったので、わざわざ自分の時間でパーソナルプロジェクトをやらなければ、ということはなかったです。 Ryo: コープは有償なんですか。学校が先を用意する感じですか。 Misuzu: 有償で、時給でもらえる形でした。BCITにもeJobsという、学生向けにジョブを公開しているプラットフォームはあったんですけど、基本的には自分で探してくれ、という感じで。eJobsからでもLinkedInからでもいいけど、とにかく自分で職を探せ、と。50人コープの資格が持てたんですけど、結局半分ちょっとぐらいしか仕事を見つけられなかった気がします。ガバメント系が結構いて、BC Hydroとか、Government of Canadaもいたし、ICBCもいました。小さい会社も結構いて、コープで回っているようなところもありました。 Ryo: どのぐらい応募して、どのぐらい返事が来ましたか。 Misuzu: 3ヶ月半ぐらいやって、100ぐらいは出していると思います。インターンまたはコープ、と書いてあるものに応募していました。ジュニアや中級には出してないです。5月始まりに応募していたので、UBCの学生も5月からやりたい人が多いじゃないですか。募集はないことはなかったです。あれば何でも出す、みたいな感じで出しまくってました。 Misuzu: コープの面接は1ラウンドか2ラウンドぐらいで、ビヘイビアルちょっと、テクニカルちょっと、みたいなのをやって、テクニカルがあんまりマッチしなくて落ちて。もしかしたらこのままコープできないかも、と思っていたところに友人から声がかかって、「ポジションを探してるけど来る?」みたいな感じで入りました。BCITの友人ではなく、全然違うところの友達でした。友達がボスだったので、形式上だけ面接して、という感じです。 Senna: コープを満了できなかったらペナルティは。 Misuzu: BCITはコープがオプションみたいな感じだったので、半分以上の学生はなしです。上位50人ぐらいしかコープできません、という感じだったので。ペナルティはなかったんですけど、コープしない学生はプロジェクトをやる。コープの学生はプロジェクトの代わりに働く、どっちか、という感じです。 Ryo: その経験は、その後の就活に役立ちましたか。 Misuzu: Pythonが使える、ということで就職したんですけど、結局業務では全然コーディングできなかったんですよね。事務手伝いプラス、ほんのちょっとだけPythonを使いました、みたいな感じだったので、コープの経験が就活に役立ったかというと、ちょっとハテナ、という感じです。レジュメには、そのちょっとのコーディング経験をもう全部やったみたいな感じで書きました。嘘はついてないです。 クラウドを選び、AWS資格を取り、700件出した Ryo: コープが終わって、そこからまた2タームあって就活、ですか。 Misuzu: そうです。2ターム終わって、2025年12月に卒業しました。コープの時にレジュメを作るじゃないですか。コープのコーディネーターの先生が、レイアウトから中身まで全部、1対1で面談してチェックしてくれました。先生自体はCST出身ではないんですけど、CITとCSTを対象に就活の手伝いをしている先生で、全てが適切だったかと言われるとちょっと怪しいんですけど、結構ヘルプフルなアドバイスはもらえました。本番の就活では、プロジェクトに2ターム目を追加したぐらいと、助産師の経歴を消した、ぐらいです。 Senna: 一発目からVancityみたいな、こっちでよく知られている金融の会社にジュニアで入るって、レジュメに何を書けば行けるんだろう、とずっと思ってたんですけど。響いた経験はありますか。 Misuzu: BCIT CSTは2年目にオプションを選ぶんですよね。データベースやります、AI・機械学習やります、とかあったんですけど、私はクラウドコンピューティングを選んだんです。どんな職でもクラウドの知識は求められるじゃないですか。学校だけだと「何を学んだの」となると思うので、AWSの資格を夏休みとかに取って、それは良かったのかなと思います。基本的には夫が見てくれていて、あとは一回ヤンマーさんにもお願いして見てもらいました。レジュメに対する哲学が夫と結構似ていて、すごいお世話になりました。 Ryo: 選べるコースは他に何がありましたか。ウェブの方が潰しが効くイメージもあるんですけど。 Misuzu: CSTはダウンタウンキャンパスとバーナビーキャンパスがあって、私はダウンタウンの方に行きたかったので、あんまりバーナビーのオプションを見てなかったんですよね。一番たぶん倍率が高かったです、クラウドコンピューティング。ウェブはもともとコースにあって、オプションとしてはなかったかな、という感じです。AIはありました。バーナビーではたぶんトップで人気だと思うんですけど、経験がなくてバチェラーもなかったらAIに行くのはちょっと厳しいんじゃないか、と。ディプロマで機械学習、はハードル高いんじゃないか、というのもありました。 Senna: 就活はどんなステップで。ジュニアのSREって、正直ピンとこなくて。 Misuzu: オプションでクラウドを勉強していて、資格もAWSのSolutions Architect Associateを取ったので、クラウド系に行くのは自然かな、と。DevOpsも一応応募したんですけど、これはダメ元で。ジョブディスクリプションに5年とか10年の経験が必要、と書いてあるところが多かったので。クラウド関連のジョブと、あとは普通にソフトウェアデベロッパー、フルスタックデベロッパー、という感じで絞って応募していました。Vancityの応募に限っては、特に年数は書いてなかったんですよね。インタビューが始まってから「これ本当はシニア向けなんだよね」って言われました。 Ryo: レジュメは職種ごとに変えていましたか。 Misuzu: コンテンツは変えずに、名前の下のタイトルをソフトウェアデベロッパーにするかクラウドエンジニアにするか、本当にその1行だけ変えています。未経験だから、書けることがないんです。書けること全部書いた、みたいなレジュメです。 Ryo: どのぐらい応募しましたか。日本の仕事も見ましたか。 Misuzu: 就活を始めたのが1月の中旬ぐらいで、Vancityのオファーを受け取ったのが7月の中旬です。1ヶ月たぶん100件ぐらいは応募していたので、700件、800件ぐらい。最初はカナダだけ応募したんですけど、途中から「いつ終わるんだろう」となって。パートナーがいるとしても、自分も稼ぎたいし経験も早く積みたい、というのがあって、4月か5月ぐらいから日本の就活も見てみるか、と。でも日本も経験者欲しいですよね。新卒で、しかも30を超えていて、それを取るリスクはなかなか厳しい。実際に日本のインタビューを受けたのも7月でした。海外にいて正規雇用ができない、時差もある、難しいです、と言われたこともあります。 Ryo: 7ヶ月、モチベーションはどう持うんですか。 Misuzu: 3月に結構大企業のインタビューがあって、それが終わった後に1回バーンアウトみたいになっちゃって。6月末ぐらいにもちょっとメンタルが落ちて、本当に泣きながらどうしよう、みたいな感じでした。乗り越えたのは、時間が解決した、としか言えないですね。帰る、というのは家族もいるしなかったので。テックのジョブに固執するか、ワーホリの子たちがやるようなサーバーとかでその場しのぎするか、どうしよう、というのはありましたけど、結局「この夏は頑張ろう」に落ち着いて、時間が経てば元に戻っていました。 Misuzu: インターンシップ、コープの経験がある子たちは卒業後2、3ヶ月とかで決まっている人もちらほらいて、経験がない子とか、大半はまだ就活しています。 Senna: 卒業して8ヶ月、9ヶ月経つわけでしょ。そういうもん、というのは知っておいた方がいいと思いますね。 シニア向けSREに、ジュニアで入るまで Ryo: Vancityはどのプラットフォームで見つけましたか。 Misuzu: 見つけたのはたぶんLinkedInです。LinkedInかIndeedかGlassdoorを使ってどんどん応募していたので。応募自体はカンパニーのウェブサイトに飛んで、名前とかを記載するフォーム自体はあったのですが、ステータスについては聞かれなかったはずです。 Ryo: その後、どんなステップでしたか。 Misuzu: 応募して次の週とかに電話がかかってきて、「ハイアリングマネージャーが話したいって言ってるよ」と。1回目が、ハイアリングマネージャーより上のディレクターで、オンラインで15分ぐらい話して。最後にAny questions?って言われて、「次のステップってどんな感じ?」って聞いたら、「次のステップ、明後日にする?」みたいな感じで、軽めに決まって。次はインパーソンで、オフィスに行ってディレクターとハイアリングマネージャーと1時間半。その次にチームフィットみたいなのをやります、と言われて、一応3次までありました。本当はないかもしれない、取ってつけたようなあれだったんですけど。 Ryo: 1次はどういう質問を。 Misuzu: ステータスの質問もありましたし、クラウドの仕事なのでどういう知識があるか。VancityはAzureを使っているので、Azureの知識ありますか、あとHow can you help me?みたいな。なんでもあるぜ、とにかくやる気を見せた、という感じですね。6ヶ月やってきて、私の面接の回答は日本式だったというか、謙虚すぎたのかな、やる気が見えなかったのかな、と気づいて。Azureの経験はないですけど、AWSの資格もありますし、すぐにピックアップできます、みたいな感じでやる気を出したら、ディレクターが気に入ってくれて。「本当はシニアなんだけど、自分はシニアですかジュニアですか」って言われて、「もちろんジュニアですけど頑張ります」と。 Misuzu: 面接に呼ばれるとすら思ってなかったんですよね。あとで1対1で話す機会があったのでチラッと聞いたら、ポテンシャル、と言っていました。どこに感じたのかはわからないですけど、資格も見られていたと思います。 Senna: その受け答えの持っていき方が響いた感覚はありますか。 Misuzu: ヤンマーさんと夫の哲学が似てる、という話をしたと思うんですけど、そこが「嘘をつく必要はないけど、真実を100%そのまま伝える必要はないね」っていう。0を1にはしなくてもいいけど、3を7ぐらいに言ってもいいんじゃない。他のネイティブのカナディアンとか、自分を売るのが上手な人たちとコンピートしないといけないので、どうやって自分をいい商品に見せるか、を先月になってやっと気づいた、という。 Ryo: 2次はどんな面接でしたか。 Misuzu: 珍しいと思うんですけど、テクニカル一切なしで、人柄だけを知ろうとするような質問でした。印象的だったのは「怒ったことある?」みたいな。そんなたくさんはないけど、働いてる時に叱ったことはある、助産師時代にこういう経緯で後輩に指導しました、みたいな。あとはVancityが大切にしている三本柱があって、全部忘れちゃったんですけど、アカウンタビリティとコミュニケーションと、もう一個。あんたにとってどういう意味ですか、みたいな。コミュニケーションは、信頼を作る工程です、みたいなことを言ったと思います。テック的なインタビューはほぼなかったです。この後テクニカルがあるか聞いたら、「新卒だし、そんな経験もないのに聞いてもしょうがないからね」って言われて。 Ryo: 3次は。 Misuzu: 同じSREのチームメイト2人とオンラインで。コミュニケーションが取れるかを見てたと思うんですよね。趣味とかある、休みの日何してるの、みたいな。入ってから知ったんですけど、20年選手とかの人がいたんで、経歴のある人と話した、という感じです。正解がない質問だったので、すごい手応えがあったかと言われると難しいんですけど、雰囲気とかコミュニケーションスキルを見られているのもわかっていたので、あんまりポーズなしで、自分の言いたいこともスラスラ言えるようにしてたので、そういう意味ではうまくいったのかな、と。 Ryo: 面接の英語は大変でしたか。 Misuzu: ありましたね。自分の思いを面接で伝える、ができなくてCSTに入ったので、またこれ乗り越えないといけないのか、と。技術的なところも含めて話さないといけなかったので、練習は結構、夫ともしました。前日とかもモックインタビューみたいな感じで。Vancityではなかったですけど、テクニカルインタビューの想定で、喋りながらコードを説明する、何を考えているか説明する、みたいな練習は結構やりました。そしたら割と自分のことを聞かれる、想定外の質問がめっちゃ多かった、ということです。 Ryo: チームの他の人を見ていても、コミュニケーションに重きを置いている感じはしますか。もともとシニアのポジションは埋まったんですか。 Misuzu: マネージャーが、チームメイトで意見交換しながら一緒にタスクをこなしてほしい、コミュニケーションを取ってほしい、みたいなマネージャーで。なぜニューグラッドに採用されたかにつながると思うんですけど、結構シニアレベルの人ばっかりなんですよね。30年選手、20年選手みたいな人がボンボンいて、半分以上がそうなので、新たな視点でチームとかタスクを見てほしい、みたいなところもあって選ばれたのかな、と。そんな感じで言われました。 Misuzu: 最初、15分のディレクターとの面接でコントラクトに興味あるって言われて。一応シニアのポジションで応募していたので、当初の予定ではシニアをフルタイムで取って、コントラクトで私は様子見、バジェットの関係もあるから、そういう感じだったんだと思うんですけど、なくなりました。私だけになりました。 1ヶ月働いてみて、これから渡航する人へ Senna: ジュニアのSREで入って、プレッシャーは。 Misuzu: ディレクターは、早く成長して早くチームを助けてほしい、みたいな感じなんですけど、マネージャーはゆっくりでいいからしっかり一つずつ着実に学んでいってほしい、みたいな感じで、ちょっと教育方針が違うんですけど。チームメイトも、初めてのPRを出した時も見守ってくれて「おめでとう」みたいな感じだったんで。1行の変更だったりするんですけど。結構好意的に、優しく教えてくださっているので、そんなにプレッシャーはないですね。ディレクターからぐらいは。 Ryo: 1ヶ月働いてみて、気持ちよく働けていますか。日本と比べて働き方の違いは。 Misuzu: まだシステムのこととかAzureのことも知らない部分がたくさんあると思うので、成長できそうかなと思っていて、しっかり働いて早く追いつけるようになりたい、という感じです。分野が違うのでいろいろ違うところはあるかなとは思うんですけど、休みやすいのは休みやすいんじゃないかなと思います。チームに20年、30年Vancityにいる人も多いので、働きやすいんだと思います。給料もそんなに悪くないと思うし、安定してるし、金融関係なので、家を買いたいとかでもモーゲージが若干安くなったりとか、あるかなと思います。レイオフとかもそんなになさそう、というのはありますね。 Ryo: これから渡航を考える人に、アドバイスがあれば。 Misuzu: やっぱり自分を信じつつ、自信を持って取り組む。あとは大変なんですけど、たくさん応募することで勝率を上げる、というのは私は結構キーだと思っているので。その辺に気をつけて頑張ってもらいたいかなと思います。 助産師として働いていたキャリアを一度置き、ワーホリの延長でカナダに残ったMisuzuさん。夜勤が理由で辞めた医療の現場から、夫の黒い画面を「向いてるんじゃない」と言われてHello Worldを書き、BCITのCSTで実践を積みました。コープは半数しか見つからず、正規の就活は700件を超える応募と、泣きながらどうしようと思った夜も含めて半年。その先で待っていたのは、シニア向けに開いていたSREの席を、ジュニアとして「ポテンシャル」で掴む、という入り方でした。 技術面接はほぼなく、人柄とコミュニケーションを見られた選考。Azureは未経験でも、AWSの資格と「すぐにピックアップできます」という出し方がディレクターに刺さった、と本人は振り返ります。嘘はつかない。でも3を7ぐらいに言って、自分を商品として見せる。ジュニアでこれから動く人にとって、時間はとにかくかかる、という前提とセットで、とても具体的なヒントになるインタビューでした。Misuzuさん、ありがとうございました。 このインタビューはPodcast「海外キャリアログ」でも配信しています。毎週月曜更新、Spotify・Apple Podcast・YouTubeなどでお聴きいただけます。ぜひ合わせてお楽しみください。
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