カナダ、アメリカの超有名デザインエージェンシー3社で活躍!デザイナーとして理想のキャリアを描くTakaさん
FrogではTech界隈で海外就職を目指すエンジニアやデザイナーのサポートをしているのですが、プログラミングなどの世界共通言語を扱うエンジニア職の方々の方がどうしても人数が多く、デザイナー側の海外就職はエンジニア側に比べると難易度が高いとされてきました。
しかし、本日ご紹介させていただくTakaさんは、そんな現状の中でカナダ、バンクーバーではThinkingBoxに、トロントではJam3へ、そして最終的にはアメリカ、ニューヨークのBUCKへとインターンを経験し、デザイナーとして多くの方が憧れる企業での活動を果たされました。
また、Takaさんは渡航時点でまだ20歳と若くポートフォリオも持っていなかったことから、当時Frog側の海外就職カウンセリングを担当したSennaもまさかそこまでの実力者だとは思っておらず、その才能がカナダで開花していきました。彼の考えや思考の変化の過程は非常に面白く、デザイナーのキャリア意識の変化についてもインタビューから感じて頂けるのでは無いかと思っています。
これからデザイナーとして海外就職を目指す方が、一つの指標にしても良いレベルで非常に理想的なキャリアを描かれていることから、是非参考にしていただければ幸いです。
Senna: Takaさんから最初にいただいた留学相談のメールを今ちょっと読み返していているんですが、覚えてますか?
Taka: 覚えていないです。
Senna: 初めて連絡を頂いたのが2018年6月7日ですね。以前京都のセミナー会場に来られてたんですね。その後連絡を頂いたのが1ヶ月後の7月で、最初はトビタテ!留学JAPANを考えてたんですかね?
Taka: 説明会にも行ったりしていました。
Senna: でも結局トビタテ留学は利用されていないですよね?
Taka: はい、すごく前の話ですね(笑)
Senna: そうですよね、4年前ですもんね(笑)
Taka: でも当時は結構真剣に考えてましたね。
Senna: 本当ですか。まあ当時20歳という年齢が海外就職を考え出した時期なのかなと思うんですけど。
最初連絡頂いた時、僕正直Takaさんのこと大分なめてたと思うんですよ。20歳で別に美大でもない愛知大学って書いてあったし。芸大じゃないですよね?
Taka: いやゴリゴリのアカデミックなんですよね
完全に見くびっていたカウンセリング
Senna: ですよね、若くて、ゴリゴリのアカデミック出身で「何かウェブデザイナーになりたい」っていう3点セットが揃った相談の殆どは、正直何がしたいのかよく分からない人が多く、まずは方針を一緒に考えるところから始めるんです。ただやはり「何かよく分からないけど海外に行って、何かキラキラした生活を送って、ノマドとかできるウェブデザイナーとか簡単になれるんじゃないかな」みたいな相談が9割で。そんな中でTakaさんのこの3点セットが全て揃ったメールを頂いたもんだから「たぶん実績無い人なんだろうな」っていう風に思ったのがぶっちゃけ最初の印象で(笑)その後どっかのタイミングでDribbbleで作品も共有してもらったんですよね。
Taka: 共有したのはカナダに来てからですね。
Senna: ですよね。だからそれ見る前まで「とりあえず現実を知ってもらうために、学校行ってもらうかー」とかそんなところから話しすればいいかなって思っていたんですが、カナダ来てからDribbble共有してもらって僕自身めちゃくちゃ後悔しました(笑)『やらかした…この人むちゃくちゃ実力ある人だっ!』って。Takaさんは日本にいる間ってポートフォリオ的なもの無かったですよね?
Taka: なかったですね、Dribbbleアカウント自体もなかったです。
Senna: Dribbbleアカウントすらなかったですよね。だから僕多分説明会の時Dribbbleの話してるんですよね。「作っといてねー」みたいな。そんな感じでカナダ来てからDribbbleを見せてもらったりしたので最初とりあえずその当時あったRed Academy、BCITやLangaraなどの学校の話をして「とりあえず学生として渡航しようか」っていうところまでは普通の相談内容だったなと。渡航した時が21歳とかで、恐らくまあ学校行って現実を思い知って、そこで耐えればもしかしたら業界でやっていけるのかなっていうのが僕の頭の中のプランだったのに対して、カナダ来てからDribbbleでDaily Challengeもずっと続けてましたよね?
Taka: 一応毎日作品を上げてましたね。
Senna: 当時Daily UI Challengeみたいなの流行ってて、デザイン作って公開していき、1つ1つのコンセプトも色々書きながら作品上げてっていうのを毎日されていて。で、そのDribbbleに上がっているデザインのレベルがあまりにも高くて「この人、絶対学校で学ぶことないやん…」というところまでが僕の衝撃の一部始終っていう感じでした。
Senna: そんな最初の関わりだったんですけど、Takaさんの過去の話なんかも色々振り返りつつ、ちょっと経歴をまずはまとめていきたいと思うんですが、まず一番初めから聞いていくと海外就職って日本にいる時からずっと考えてましたか?
Taka: はい、考えてました。
Senna: どういうきっかけなのかちょっと知りたいんですが、最初からBUCKみたいなところで働きたかった感じですか?
Taka: いや、BUCKは本に載ってたからみたいな感じです。本当によくあんまり覚えてないですけど、Langaraはコンピュータサイエンスでしたけどデザインやりたいなみたいな感じでした。
Senna: そうですよね、最初相談もらった時って色々なことに興味があるって感じでしたよね。
Taka: そもそもは編入先考える時で、大学1年目が終わって、2年目に入ってメディア芸術学部入って。
Senna: 編入したんですね。愛知大学からメディア芸術学部に編入したんですかね?
Taka: いや、そこが東大の1年終わった後に学部に入るやつと同じシステムみたいな感じで。1年はざっくり学んて2年目に専攻に入ってメディア芸術で。
Senna: なるほど、メディア芸術ってことは一応デザイン系ということですか。
Taka: そうです。で、それではまあ簡単に言えば「違うな」ってなった時に、2年の終わりにはもう編入試験っていうか編入先考えないといけないとか色々やってたんですが、その時にウェブサイトでFrogを知ったのもあって。メディア芸術入る前にオーストラリアに行ったんですが、その時に海外大学への編入や海外就職も視野に入れてみたいなと考えました。
それと、いつも情報収集する時はその選択肢の最大化とそこにおいての制度受けて選ぶっていうのが自分の考えなので、その最大化っていう意味で別に日本にいる意味ないと考え、その上で情報を集めて精査して、名古屋の学芸大学とか東京の大学行ったり、オープンキャンパス行ったりと情報収集していました。
Senna: すごいですね。当時多分19、20歳でその時にその選択肢を最大化するために海外も視野に入れてっていうことでうちにも連絡もらって、その時僕らとも話をしながらいろんな学校だったり、キャリアだったりの話をしつつ、海外という選択肢が入って。最終的にバンクーバーに来ることになったんだと思いますが、バンクーバーに決めたのって何か理由がありました?
Taka: サポート体制なんかはもちろんですが、何だろう、費用的にいいなとか、動画とか見ていいなみたいな。普通にアメリカは高いイメージがあったし。トロントは都市だし、バンクーバーなんかいいじゃんみたいな、正直自分でも理由はよく分かってないですね(笑)
Senna: 情報収集めちゃくちゃする人なのか、感性の人なのかどっち(笑)
Taka: でもそのフィーリングとロジックのバランスは結構重要だと思っているので、それでいいんです(笑)
Senna: なるほど、ある程度まではロジック組み立てながら考えて、もう最後決めるところはエイっと行っちゃうみたいな。
Taka: そうですねオーストラリアはもう1回行ったし、カナダ行ったことないしみたいな。バンクーバーなんか意外と面白そうじゃんみたいな感じで。あとカナダなのに極寒なイメージないじゃないですか。
Senna: 季節で決めた?(笑)
Taka: トロント極寒な感じあるじゃないですか。バンクーバー夏感あるんで。
Senna: まあそうですね、カナダ国内の中だとマシな方みたいなね。
Taka: あとLA近いし。
Senna: 確かにそれはデザイナー目線で考えても重要ですよね。なるほど、そんな感じでFrogの話も含めてっていうことでバンクーバーこんなとこかなみたいな。ずっと気になってたんですけど、その当時から例えばThinkingboxとかJam3とかの存在は知ってたんですか?
Taka: 来る前からいずれはJam3行きたいとは考えていました。
Senna: おお、目標値がいきなり高過ぎる(笑)その後バンクーバーの方に来て、最初学校どこ行きましたっけ?いっぱい行ってますよね?
Taka: 最初はLangaraに行きました。
Senna: Langaraに行って、ここは違うっていう連絡を確か貰いましたよね。
Taka: そうですね。その後Red Academy行って、CICCCです。
Senna: 後半になってくるともはや「ビザのため」っていう感じでしたけど、最初Langara行こうって言った時は僕も4年前の話でハッキリ覚えてないのが正直なとこなんですけど、あの当時デザインの分野に進みたいとは考えていたけど、コンピュータサイエンスやCS系にも興味はあったみたいな話をしてましたよね。
Taka: シンプルに何かバックアッププランじゃないけどエンジニアの方が硬い印象がありました。なんかフロントエンドでデザイン寄りとかが現実的かなみたいなことを話聞いてて思ったので。
Senna: なるほど、確かに。ユウジさんって覚えてます?あの当時ってデザインエージェンシー組がFrogでも多かったんですが、あの人のイメージもFrogの中では大きかったですよね。フロントエンドもデザインも分かるしみたいな。彼がEngine Digital行かれた時に、Frogの周りでデザイナーでちゃんとやってたのってその当時は彼ぐらいだったから。だからそれもイメージというか、もしかしたら何か影響していたりしたのかなとは思ってますけどどうですか?
Taka: ポートフォリオを見てなるほどと思いましたね。ピュアのデザイナーっていうより日本だと中村勇吾さんみたいな感じというか。
Senna: デベロップメントに加えてデザインみたいな感じですよね、確かに。そういった意識もあって最初Takaさんもコンピュータサイエンス選んだけど結果として違ったということですね。なぜ違うと感じたんですか?
Taka: 日本で大学生の時にインターンでShiftbrainに行って、その時に実はAppleからも声がかかっていたんです。今思えばそのオファーが結構自分の中では人生大きく変わった瞬間だったと思います。人事からのメールなんで大したことないんですけど、まぐれだとしても「ある程度行けるんだな」みたいなことが分かって。その時自分を客観的に見た時にコンピュータサイエンスを学ぶのはちょっと論外みたいな考えがあったんです。
そうして悩んでいる時に、Langaraで入学式みたいなのに行った時に「ビンゴ大会始めます」みたいなのがあって、それを見た時にもう絶対違うと思いました(笑)
Senna: 仲良しこよしの感じは違うと(笑)
Taka: ビンゴゲーム始めますって言ったタイミングでちょっと…
Senna: ああもうここは違うんだな、私の住む世界ではないなとなったと(笑)
Taka: 日本人の友達にポートフォリオ見せたり、そんな話をしたりして何でここにいるんだ的になるので。時間もないし。
Senna: そうだよね、あのポートフォリオのレベルだと多分誰でもそうだと思う。Shiftbrainにいた時にAppleから声がかかって、多分だけど心の内でもある程度自信はあったんですよね。恐らくアップルから声かかるレベルだし、学校とかそんなまじめに行かなくてもよくないみたいなそんなイメージもあったのかなとか思ったんですけど。
Taka: デジタルデザイン的なもの自体がShiftbrainに入ってからで、それから1ヶ月後にAppleからのオファーメールが来て、これはヤバイぞってなりました(笑)始めて1ヶ月でそんなこと起こるなんて、と。
Senna: そうですよね、自信なくせという方がおかしいし(笑)これは多分行けるところまで行けるんじゃないかっていう自信になったってことですよね、素晴らしい。
そのモチベーションでバンクーバー来て、Langara行ってみたらビンゴ大会が始まっちゃったから、デジタルデザイン始めて1ヶ月でAppleからのオファーももらったのに「何でここでビンゴ大会?」という感じになったわけですね(笑)
学校入学時点で決まっていたバンクーバーのデザインエージェンシー「ThinkingBox」
Senna: そこからデザインちゃんと特化したとこ行かなくちゃねってなってRed Academyに行きましたよね。でもRed Academyも3ヶ月くらいで辞めましたよね?その時また連絡もらって、やっぱ違うみたいな話をしましたが、あの時は何でしたっけ?もう仕事始まりそうみたいな感じでしたっけ?
Taka: もう仕事決まってました。バンクーバーに着いて1ヶ月後にThinkingboxからメールが来て。
Senna: 結局Thinkingboxで仕事も始まっちゃってたし、Red Academyで勉強することとかもう絶対ないみたいな話をした覚えが僕もあって。Thinkingboxで仕事が決まった話は皆さんが聞きたい部分だと思うんですけど、僕TakaさんがいつThinkingboxにアプライしてたのかっていうのが結構おぼろげなんですよ。何か気がついた時にはポートフォリオ持って突っ込んでたみたいな話だけ聞いて。
Taka: あれはインバウンドだったので何もしてないです。
Senna: そうでしたったけ?オフィス隣だからちょっと今から行ってきますわみたいな話をしたことあったじゃないですか?
Taka: その時はもうThinkingboxにいましたね。
Senna: いつの間にかThinkingboxに入られて、働くことになったんですとと連絡きたので僕むちゃくちゃびっくりして。インバウンドということはThinkingboxから声がかかったと思うんですが、LinkedIn経由ですか?
Taka: いや、メールですね。
Senna: メールで直接ですか?ということはポートフォリオを見てってことですかね?
Taka: そうです。
Senna: どうやってThinkingboxにリーチしたんですか?恐らくバンクーバーだと最大手じゃないですか。リクルーターの人が相当優秀なのかどうやってTakaさんにリーチしたのかってずっと不思議だったんですけど。
Taka: DribbbleとBehanceがあって、Dribbbleはイラストとデザインの2つのアカウントを持ってるんですけど、両方バンクーバーに来て1ヶ月くらいでバンクーバーのトップ5に入っていました。その時イラストとデザイン両方毎日あげていたので。
Senna: そうだそうだ。Daily UI Challengeもしてたし、イラストも書いてたしっていうのでいつの間にかトップ5に入っていたと、素晴らしいですね。
Taka: あの時はDribbble自体いい文化だったと思いますね、凄くinclusiveだったし。今ほどユーザーも多過ぎなくて、いい感じの民主主義みたいになってて。廃れる前だったので(笑)
Senna: なるほど、間違いない(笑)今はinvitationばらまいて大分レベル下がったよねっていうのは他のデザイナーさんからも正直聞いてますけど。でも確かにそうですね、昔はやっぱりDribbbleアカウントを持つっていう部分とそれに対して評価をちゃんと受けるっていうところが結構リファレンスになってたから。
Takaさんの場合、Daily UI Challengeを毎日しながらDribbbleの更新頻度もかなり高く、バンクーバーのトップ5に入ったところをThinkingboxに目をつけられ、インバウンドで声がかかったと。絵に書いたような成功ストーリー過ぎて何も面白くないですね(笑)
Taka: (笑)
Senna: 実際Thinkingboxの人事の人と話したのはバンクーバ着いて1ヶ月目くらいってことですか?
Taka: そうですね。
Senna: 何の話したとか覚えてます?
Taka: えーっと、まずメール来てでウェブサイト行って、クライアントがデカくて「やべぇっ」てなって「1回オフィス来て」と呼び出されて、そこにいたのがクリエィティブディレクターで、向こうはシニアデザイナーが来ると思っていたみたいなんですが、21歳の若造が来たので『誰だ?』みたいになって(笑)
Senna: そりゃそうなりますよね(笑)
Taka: 年齢聞くの本当はダメらしいんですけど、流石に聞かれて。
Senna: 向こうも相当ビックリしてたんですね(笑)まあでもそりゃそうですよね、シニアかなと思って連絡してみたら、20歳くらいの何か大丈夫かなっていう子が1人来て話聞いてみて。
ちょっと気になったんですけど、ぶっちゃけ多分Frogに相談してくれた時ってそんなに英語力高くなかったですよね?
Taka: 渡航時点でIELTS 6.5、スピーキングは7でした。
Senna: Takaさんの成長度合いが早過ぎて笑うしかない(笑)2018年7月に1番最初に連絡貰った時TOEIC710点の男だったはずなんですが、いつの間にそんなに英語力ついてたんですか?!
Taka: (笑)
Senna: そのイメージだったのでThinkingbox行って、人事やいろんな人と喋って英語大丈夫だったのかなってずっと思ってたんすけど。会社の人たちと話す上でのコミュニケーションには不足は感じませんでしたか?
Taka: 振り返ると今に比べて全然英語力は低かったですね「受け答えはできるけど…」みたいな。
Senna: なるほど。ぶっちゃけデザイナーさんがやっぱりこっちで現地就職とか海外で挑戦するとなるとどうしても語学力がネックになっている印象なんですよ。Tech系の場合だとデザイナーとデベロッパーの橋渡しをしたり、クライアントワークもあるとどうしても英語の部分でつまずいてしまって上には行けないっていう人が多い中で、Takaさんはそういうことなかったのかなっていうのはずっと気になってて。
Taka: そこは来る前に突破してましたね。
Senna: なかなか突破できないのが普通の人なんだと思うけどなっていうのはちょっとあるんですけど(笑)何かデザイナーのコミュニティーとかで英語で発信してたとか、何かきっかけがあったのかなって思ってたんですけど。
Taka: ただ普通にIELTSがいい試験だったっていう話ですね、勉強してて面白かったんで。
Senna: じゃあデザイナーの人たちにはみんなIELTS6.5とってからじゃないと渡航しちゃ駄目っていう風にすればいいか。
Taka: えぇー(笑)でも、リーディングなんか結構論文的で読んでて面白かったですよ。その時のDribbbleもそうですけど、自分が取り組んでいることの評価基準っていうのが自分がやりたいことと一致しているかどうかっていうのは、真摯に取り組む上でめちゃめちゃ大事だと思います。北米とか欧米の方がデザイン思考的には近いなとは思っていました。そういう背景もあって自分が日本で評価されにくいんじゃないかと自分では考えていました。実際そうだったんですけど。
Senna: 日本で評価されないっていうのはどういうことですか?
Taka: 曖昧な定義ですけど考え方とか。
Senna: もう北米脳に侵されてしまったみたいな?
Taka: はい、そうですね。
Senna: なるほどね。でもILETSに関してはおっしゃる通りですね。
そんな感じでThinkingboxに関しては向こうからのインバウンドでっていう形で仕事が貰えて、やっぱり凄く大きなエージェンシーに入ったっていうのもあってどういう仕事内容だったのか聞きたかったんですけど、結局学校に行きながらThinkingboxで働いてましたよね?パートタイム契約ということですか?
Taka: そうですね、週3で6時まで働いて、それから学校行って9時に終わるみたいな生活でした。
Senna: やっぱり働き続けるため、ビザの為っていうことで学校にも渋々行ってた感じですよね。仕事の話を聞ければと思いますが、Thinkingboxではポジションとしてはデザイナーだったんですか?
Taka: ジュニアデザイナーでした。
Senna: ジュニアデザイナーか。やっぱりあの規模のクライアントになるとどういう仕事内容で、どんなワークフローだったのか凄い気になるんですけど、ジュニアでもクライアントワークも含まれてましたか?
Taka: 最初はインターナルで自分はイラストを描く仕事でしたね。
Senna: イラストとかってやっぱりクライアントとのやり取りがものすごい面倒くさいっていうか、ぶっちゃけ時間のかかる分野じゃないですか?
Taka: でも自分はイラストの方が本当はやりたかったので、苦では無かったですね。
Senna: そうなんですね。Thinkingboxではジュニアデザイナーとして長いこと働かれてたんでしたっけ?
Taka: いやThinkingboxは実は凄く短くて。会社のリニューアルとかインターナルな作業をしてる時に、カナダの他のエージェンシーを調べてていたら「やっぱJam3すごいな」ってなって。そんな中Jam3でインターンシップ募集が開始されて、ThinkingBoxで働いてる中「受かったらどうしよう」みたいなことを考えてはいたんですけど「受かってから考えればいいや」と思って送ったら本当に受かったのでThinkingboxはすぐ辞めました(笑)
バンクーバーの「ThinkingBox」からトロントの「Jam3」へ
Senna: サポートするこっちとしては、次々色んなとこ行っちゃうから本当に困りましたよ(笑)じゃぁJam3に行くことになったわけですけど、インターンに応募したのってThinkingbox入ってどれくらいの時でしたっけ?
Taka: Thinkingboxに入ったのが11月くらいで、Jam3に応募したのが12月とかなので、1月の頭くらいにはインタビュー後に出勤してみたいな生活をしていました。
Senna: じゃあThinkingboxで働いてたのは3ヶ月弱くらい?確かThinkingboxの人たちにもJam3行くって話してたんですよね。
Taka: そうですね。デスクの隣にいたジュニアモーションデザイナーの人と凄く仲良くなれたので、彼やクリエイティブディレクターにも面接したことを伝えると「おめでとうっ!」て言ってもらえました。
Senna: そうなりますよね。Thinkingboxってクライアントも大きいし、一応バンクーバーでは相当大手の方だと思ってはいたから、Jam3に決まったと聞いてどういう気持ちで送り出すのかなと気になっていたけど、やっぱりThinkingboxでもJam3なら行くしかないでしょ、みたいな感じだったのかな。
Taka: 分からないですけど、そんな感じですかね。でもThinkingboxはクリスマスパーティとか10周年とか色々あって、短かったけどギリギリコロナ前だったというのもあって本当いい思い出になりました。
Senna: 本当ですか、バンクーバー来てそういういい会社に巡り合えたのは本当に良かったですね。その後Jam3に行ったのは春先くらいでしたっけ?
Taka: 予定は春先だったんですけど、コロナで10月くらいまで伸びて…
Senna: そうだ、コロナと時期が被っちゃったんですよね。
Taka: そうです。一旦中止って話にまでなったんですが、直接クリエィティブディレクターと話したら助けてもらえることになって。ビザ更新のために国境までタクシーで行って。
Senna: 国境までタクシー?!
Taka: もう力技でした(笑)タクシーの運転手にも、国境の人にも止められたんですけど、諦めずに押し通したらなんとかビザが出て。
Senna: もうあなた本当に怖い(笑)当たって砕けろ感が本当に凄いというか…いや素晴らしいことですけど。確か残しておいたワーホリビザで働き出したんですよね?
Taka: コロナになる前にワーホリビザ申請して、無事に降りたのでワーホリビザでした。
Senna: ワーホリビザをどのタイミングで使うのかって、相当悩んでましたよね。いろいろやりとりする中で、将来的にJam3で正式にフルタイムで働くのか、Locomotiveとか他のデザインエージェンシーを狙うとかを考えるのであればワーホリビザは残しておいた方がいんじゃないかとかね。でもやっぱりその時Jam3でのインターンっていうのが物凄く価値が大きくて、ここは変な博打を打つよりももうほぼ確実に降りるワーホリビザを取っていきましょうって話になりましたよね。
Taka: あれは今振り返ると凄くいい判断でしたね。恐らくワーホリ残していなければ今は無かったと思うので。
Senna: それはよかった。その後ワーホリビザに切り替えて、Jam3に行ったのが10月くらいでしたが、そこでのインターン内容はThinkingboxと同じジュニアデザイナーだったんですか?
Taka: インターンデザイナーですね。
Senna: 話せる範囲で業務内容とかお話してもらってもいいですか?
Taka: クライアントワークにアサインされてイラスト描いたりしてました。
Senna: じゃあThinkingboxでやってたことの延長戦みたいな感じですか?
Taka: その他だと3Dもやったり、デザインしたり、サッカーしたり。自分も上司もサッカー好きなので秒で仲良くなりました。
Senna: 本当ですか(笑)最初の印象やアピールっていうのは北米圏においては相当大事だと言われている部分ですが、Takaさんの場合はサッカーがきっかけだったってことですよね。
Taka: そうですね、フックというか。
Senna: Jam3ってカナダ国内で言うと1、2番目に大きいデザインエージェンシーだと思いますが、相当忙しかったんじゃないか、チームがどれだけくらいの規模だったのか、クライアントワークはあったのかとか気になる部分がたくさんあるんですけどその辺ってどうでしょう?
Taka: Thinkingboxは小さくてファミリー感がありました。Jam3は規模が大きすぎて窮屈かなとはじめは思ってたんですけど、そこはかなりいい感じにオーガナイズしてくれて1、2週間目でクリエーティブディレクターやいろんな人と一対一のミーティングを組んでくれて。凄く親切にコロナでリモートだけどちゃんと環境にフィットできるように配慮してくれました。もう凄い最高でしたね。
Senna: そうなんですね、Jam3にはどれくらいいたんでしたっけ?
Taka: 3ヶ月ですね。
Senna: また短いですね(笑)短い期間ではあったけれども、どの辺が1番自分の中でレベルアップしたとか、他のエージェンシーと比べてここが1番違ったとかなんかありますか?
Taka: 個人的にLocomotiveと比べるとクライアントの大きさとか小さいかもしれないけど、デザイン全般のアプローチだとJam3の方が全然クオリティは上だと思っています。
Senna: 本当ですか、第三者目線から見てるとむしろ逆で。Locomotiveの方がアプローチはうまいのかなって思ったんですけど。
Taka: どっちかっていうと対応範囲が違うというか。Jam3はそんなにWebに特化してないですし、HugeとかStink Studiosとかアメリカ含めてですけど、もうちょっと広い枠でやってるなと思っています。
Senna: なるほどね。あまりWEBに特化しすぎていない、包括的な提案力みたいなのが、Jam3で勉強できたみたいなイメージですか?
Taka: そうですね、シンプルにFigma見るだけでもスピード感とクオリティが凄く高いし。アムステルダムやLAにもオフィスがあるので、3つのタイムゾーンの中でどう動いていくのかとか、Thinkingboxもトロントにオフィスあるけど、Jam3の方がやっぱりそういうチームの規模感も大きかったです。
Senna: 今スピード感の話が出ましたけど、僕も日本でエージェンシーにいた時はディレクションだったんですけど、当時アメリカの有名なデザインエージェンシーと提携するってことになって。で、デザイナーがやっぱりスピード感が全然違ったって話していたんです。Takaさんは実際どうですか?日本でインターンと言えどデザインエージェンシーにいて、こっちで2社デザインエージェンシーを経験してスピード感に関して何が違うと思いますか?クライアントの意思疎通だったり理解度の部分ですか?
Taka: 日本ではそんな深入りしないんで分からないですけど、こっちだとクライアント側にちゃんとアートディレクターがいたり、リテラシー差はやはり感じました。
Senna: なるほど、Jam3は3ヶ月っていう期間でしたけど、それってインターン期間として決まってたんでしたっけ?
Taka: 決まってました。
デザインの街ニューヨークの超大御所「BUCK」へ
Senna: その後ってフルタイムのジョブオファーとかは無かったんですか?
Taka: その時BUCKからのオファーがあったんです。
Senna: そういえば当時Takaさんから急に連絡が来て「アメリカのビザ分かる方いませんか」みたいな相談を受けて、「また何を言ってるんだこの人は?」みたいになったのを覚えてるんですけど、どういう経由でBUCKに決まったんですか?
Taka: BUCKにアプライしたのが11月くらいで、その時既にJam3で働いてて。こんなこと言うと裏切り者みたいな感じになるんですけど…
Senna: そうですね(笑)Jam3入って1ヶ月目にはもう別のところ見てました、と。
Taka: 次のことを見がちな性格なので(笑)
Senna: 上に上にってことでいいんじゃないですかね!
Taka: そんな感じで動いてはいて、インタビューも12月、1月とかにやってたんで正直気持ちはもうBUCKでした。Jam3が凄い良くて本採用のパーマネントオファーも貰えたんですけどいい感じに言い訳しました。その時MicrosoftからもBUCKのインタビューしてる頃にオファーがあったんですけど、Microsoftには全然興味が無かったので断りました。蹴った順で行くとMicrosoft、Jam3ですね。もちろんJam3も好きだったんですが。
Senna: でもBUCKに行くんだみたいな(笑)でもすごいですね。インターンの3ヶ月の期間中インターンメンバーってTakaさん1人だけでしたっけ?
Taka: そうですね、でも本当に1人だけでめっちゃフィットしまして。3ヶ月後には新しく入るクリエイティブディレクターにJam3のやり方を教えていたりしました。プロセスとかある程度手伝いつつ、本当最後の週とかめっちゃいい感じでした。
Senna: 本当ですか、そのままパーマネントって言うのも全然ありだっただろうなと思うけどやっぱりBUCKのパワーが強過ぎたってことですよね。
Taka: BUCKなのもあるし、カナダの永住権とか考えると学位とかいろいろ。
Senna: 永住権のこと考えてたん考えてたんでしたっけ?
Taka: 日本に帰るのが嫌だったっていうかなんというか、日本に閉じ込められる感覚が怖いと言うか。
Senna: まあでもたまにそういう話は聞くよね、デザイナーとか特に。そんな感じでJam3で3ヶ月インターンをして、レベルの高い仕事をしつつ、最終的には人に物事を教えるくらいのレベルにもなって、パーマネントーオファーももらったしもうJam3でやることないわみたいな感覚ですかね。
Taka: いや、Jam3はもちろん選択肢にあったんですけど、BUCKの方がアニメーションとかイラストとか自分のやりたいことだったからって感じですかね。業種が違うので。
Senna: BUCKのイメージってJam3やLocomotiveと比べるとアクティブと言うか動的なデザインをやっているイメージを僕は持ってました。
Taka: そんなイメージですね。コロナの時に8千円くらいする高いデザインアンドアートディレクションの本買ったんですけど、そこにJam3とBUCKが載っててそれが強く印象に残ってます。Jam3やっぱり凄いし、BUCKはまた違う凄さがあるみたいな。
Senna: なるほどですね。そもそもBUCKに応募しようとしたきっかけは何ですか?
Taka: 夢っていうか大きい目標で、友達に言ったら簡単に行けるよって言われて。
Senna: 簡単に行けるのは絶対嘘だ(笑)
Taka: 君のポートフォリオならeasyって言われて、それでeasyならちょっと行ってみようかみたいな。で、行けたみたいな。
Senna: この話を聞いてると誰でも行けるのかなって一瞬ちょっと勘違いしそうになるのが怖い(笑)じゃあそんな感じでJam3でのインターン終わって、パーマネントのオファーも蹴って、Microsoftも蹴ってBUCKに行きましたと。で、年始からBUCKでしたっけ?
Taka: 2月ですね。オフィスはNYですけど、トロントからのリモートワークで。
Senna: そうだ、だから直接アメリカの地を踏んだわけじゃなかったんですよね。
Taka: ビザ的にも良くも悪くもスムーズにっていう感じで。フリーランスという形での扱いですね。
Senna: トロントからのリモートワークでBUCKにどれくらいましたか?
Taka: BUCKは半年くらいですね。
Senna: Takaさんの口から半年って聞くとめちゃくちゃ長く感じるけど、普通の人の感覚で言えば「たった半年」のはずなんだけど(笑)BUCKでもインターンの期間は決まってたんですか?
Taka: デフォルトで半年間インターンでした。
Senna: 半年間インターンということでポジションは以前と同じような感じですか?
Taka: そうですね、デザインインターンです。キャラクターデザインとかイラストレーションとか。BUCKの中でデザインとアニメーションの2つの部署があって。簡単に言えばデザイン側がキャラクターデザインしたりイラスト書いたりして、アニメーション側が動かすっていう。
Senna: そうなんですね、じゃあBUCK側としてはTakaさんのDribbbleのイラストアカウントを見てこの人だったら一緒に働いても大丈夫と判断してインターンとして迎えれたみたいなイメージだったんですかね?
Taka: そうですね、デザインの方もありつつ、両方できる人みたいな感じだったと思います。自分はイラストの方が力が入ってて、デザインポートフォリオはJam3受かってから更新してなくて。もうあまり興味が無くなったと言ったらアレですけど、正直Jam3はデザイン引退の花道的な感じで考えてたんですよ。
Senna: 最後にJam3入ってちょっと一花咲かせて辞めちゃうみたいな?
Taka: 正直それですね。Jam3でのインターン始まる前からもうデザインをやめるつもりで。BUCKの件も、一つの辞める口実みたいになりました。
Senna: アニメーション、イラストレーションの方にシフトしていくからっていうことですね。それは知らなかった。じゃあもうデザイナーとしてのTakaさんはこれから見れないんですか?
Taka: 見れないと思います。
Senna: そこまできっぱり決めれるのは本当凄いなって。だから途中からDribbbleのイラストアカウントばかりずっと更新されてたんですね。ちなみになぜデザインの方ちょっと抜けようかなって思ったのかってきっかけがあれば教えてほしいなとか思ったんですけど
Taka: 何か卑下してるみたいで嫌ですけど、画像と文字の配置じゃないですかデザインって。結局左右するのは写真であれイラストであれ、画像なんじゃないかみたいな。Netfilixとか顕著ですけどコンテンツ側に回りたいっていうのがあって。
Senna: じゃあそのデザインにおいて画像と文字っていう部分だったらTakaさん的には画像の方でクオリティやキャリアアップに時間を使いたいなって思ったってことですよね。
Taka: そうですね。
Senna: だからBUCKってことですね。そういった自分のキャリアの方針転換なんかもあり、Jam3でやり切った感もありって感じでBUCKに入ったんですね。
今後渡航する人へアドバイス
Senna: ちょっと聞きたいんですけど、今後Takaさんみたいな人が現れたとき何て言えばいいですかね?(笑)例えばなんですけど、今日の結論Takaさんがやっぱり最初のファーストステップを踏めたのってやっぱりDribbbleとかがあったからで。自分の作品としてのアウトプットが非常にレベルも高く、なおかつスピードもあって。毎日更新もできていたのでそこはかなりやっぱり評価対象になり、それがリファラルになってThinkingboxに行き着き、Jam3と次に行って。結局最初のファーストステップっていうのは作品作りの部分なんだなっていう風に僕は思ったんですよ。
Taka: ポートフォリオ至上主義っていうのは全く変わらないですね。
Senna: そのポートフォリオを作れるようになるまでの考え方だったり、勉強方法だったりとか自分はどういう風にして感性を磨いていったとかって何かあります?
Taka: 感性は努力と言えば努力だけど、BUCKもJam3もいいと思うことが同じ人が結局集まるっていう自分のSweet Spotみたいなのがあると思っています。Thinkingboxはそこが合わなかったんですよね。Jam3はそこが共有できたので。言語化できないのがもどかしいですけど、そういう場所に自分の身を置く努力ってのは必要なんじゃないかと思います。
Taka: 今パッと思い付いたのはデッサン力かもしれないですね。美大とかってデッサンを試験にしてるじゃないですか。見るっていう意味で。
Senna: なるほどね、でも結局目を肥やすっていうことになるのかな。
Taka: 目っていうのはそうだと思います。利き手じゃないっ手で描いても同じ絵とかを描けると思って。
Senna: マジ?なんで?(笑)今ちょっとうんそうだねって言えなかったんだけど、どういうこと?
Taka: デザインとか特にそうじゃないですか。手を動かしてないっていうか。頭の中に浮かんだイメージをそのまま画面に落とし込んでるんで差がないじゃないですか。絵だともうちょっと差が出るけど。デザインって数値とかちゃんと調整できちゃうから良くも悪くもそれが出るんで。
Senna: なるほどね。
Taka: もう1つあってIELTSのリーディングとかできるようになった方がいいっていうのはあって。
Senna: デザイナーとしてっていう部分で?
Taka: はい。カーニング、読みやすさやフォントとか。特にアジア人ってアルファベットを目にしてないから。ブラジルやフランス人の友人がJam3にいますけど、アルファベットっていうベースがちゃんとあるので。言語の1文字1文字の配列は違えどベーシックスとしては人生のバックグラウンドとしてあるはずなので。
Senna: デザイナーはIELTS受けないと駄目よってことで(笑)
Taka: IELTS本当に最高です。
Senna: 今日のインタビューIELTS最高って結論になりそう(笑)でも純粋な質問として別にIELTS勉強したからカーニングの感覚とかが身に付くわけじゃないじゃないですか?
Taka: でも失礼じゃないですか、読む側に対してそれが分かんない状態でデザインするって。
Senna: それは面白いな、なるほどね。
Taka: 自分は学習能力っていうのはとても意識してます。そうすればどの分野でも関係ないじゃないですか。英語でもデザインでも。
Senna: なるほどね。ちなみにTakaさん流の学習能力の向上の仕方とか何かありますか?
Taka: 習慣かなって思いますね。
Senna: 色んな自己啓発本とかでもよく言われるとこですよね。
Taka: 本当に習慣です。2、3年休んでないです。毎日ちゃんとアウトプットして。毎日自分で何か作って、インスタで親しい友人だけにシェアして。
Senna: Daily UIとかそういう表に出せるものだけじゃなくて、お友達向けのデザインのアウトプットとか実はしてたりするんですね。まあでも結局習慣なんですよね。そういうことなんだよね結局ね。毎日何か作ってアップデートとして、誰かに見せてレビューもらって、それを毎日続けると。
Taka: 毎日1日の中での質みたいな。1日やることはもう当たり前みたいな感じです。
Senna: 「Dribbbleも使ってね」みたいな話した時にまさかあんなレベル出てくるとは思ってなかったけど、本当にDaily UIで毎日アップデートしてて、この人はそういう類の天才なんだろうなって思ったのを覚えています。
Taka: BUCKでやっとデイリーイラストレーション的なのは止めました。Daily UIとかデイリーイラストレーションとかはいいか悪いかあまり分からないですね。1日で完成させちゃうことがどうなんだろうっていうのはあって。もちろん最初の方はやった方がいいとは思うんですけど。今のフェースだとちゃんと考え直してみたいなって。
Senna: 正直Takaさんのフェーズは僕は全然分かんない領域だから何も言えないんだけども、やっぱり「デザイナーとしてこっちで頑張っていきたいし、ちょっと大成したい」みたいなイメージで来られる方々に、何かデイリーでアウトプットしたもの見せてっていうとパッと出てくる人と全然出てこない人とで全然話違うなって思うことが多いのはありますね。デザイナーとしての基礎はやはり最初は継続だと。
Taka: デザインに限らず何でもいいですけどね。英語もデザインもイラストもアプローチは結局一緒なんで。
Senna: 結局何事も継続ということですね。
Senna: ちなみにBUCK出た後って何してたんですか?
Taka: 一応日本に帰国してこれから京都芸術大学入って学位取るみたいな感じですね。本当に自分がやりたいことやって、パワーアップして。
Senna: その次は何か考えてるんですか?
Taka: まだ分からないですけど、BUCKとかJam3の人たちと仲が良いので連絡取りながら考えますね。
Senna: いい感じにアメリカ行ったりカナダ行ったりっていうのもあるかもしれないですね。北米圏来ることになったらまた手伝うので、いつでも連絡してください。
いかがでしたでしょか。
あくまでもFrogの過去の事例から見てですが、やはりデザイナーとエンジニアで比べるとデザイナーの方はより顕著に実力社会を表している傾向が強く、デザインにおける歴史的背景がそうさせるのか、コミュニケーションの重要性が難易度を上げているのかはそれぞれ状況によると思いますが、Takaさんの「ポートフォリオ至上主義」という言葉が本当に胸に刺さる思いで話を聞くことができました。
また、実際に話してみるとわかりますが、見た感じは本当にどこにでもいる若者という雰囲気なのですが、話をしてみるとデザイナーとして本当に芯が通った考えやロジックを持って話をするのに驚きます。
自分の考えを口にすることに戸惑いが無いその姿勢も、北米圏の文化や考えにマッチしていたのかもしれませんね。
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