レジュメに書ける経歴がない人に、戦える実績を作る新プロジェクト『HatchUp』
「経験を積むための実践の場」「レジュメに書ける実績作り」「チームでのプロジェクト経験」

2024年から2025年にかけて、FrogではFrogDevShopやレジュメ会、Amazon就職説明会などを通じ、多くの方のご協力の元、海外就職を目指す業界経験者向けの支援を強化してきました。
もちろん、未経験者や経験の浅い方へのサポートも継続して行っており、現場視点に立った現実的な提案を心がけてきましたが、結局のところ海外就職の可否を左右するのは、経験の有無を問わず「アピールできる実績がない」ことが最大の壁となっている方が多いのが現状です。
特に、日本ではウォーターフォール型開発がまだまだ主流で、定期的にOKRやKPIといった成果指標を意識する文化が根付きづらい傾向があります。その結果、レジュメにはスキルや開発環境を並べることはできても、具体的な成果や、目標に向けた貢献を数字で語れる人は少数です。
日本では人材不足が顕著であり、スキルの羅列だけでも就職できる場合もありますが、英語圏では違います。特に北米では、一つの求人に数千人が応募することも珍しくなく、単なるスキルの羅列では圧倒的に不十分です。
この課題を解決するために、Frogでは新プロジェクト『HatchUp』を立ち上げます。
「経験を積むための実践の場」「レジュメに書ける実績作り」「チームでのプロジェクト経験」をまとめて解消するための仕組みを作って行きたいと考えています。
何が問題、課題なのか
海外就職がうまくいかない方の多くが共通して抱えるのが、
何が企業にとって魅力的な経験に映るのかを理解していない
という課題です。
その最たる問題が「履歴書」と「レジュメ」を混同です。
履歴書は定型フォーマットに経歴を埋める書類。一方、レジュメは「私は御社にとって価値のある人材です」と示す自己PRのためのフォーマットの決まっていない物です。
その違いを理解していないと、的外れなアピールになりかねません。
また、プロジェクトに対して「言われたことをやっただけ」の姿勢では、"just followed instructions" 以上の内容がレジュメに書けません。それでは、何百・何千人の応募者の中から選ばれることは非常に難しく、そもそも面接時にアピールできることもなく、しどろもどろになるしかない。多くのケースで面接が上手く行かないのは英語が話せないからなのではなく、そもそもアピールする内容が頭に入っていないからなのです。
では何が「実績」なのか
企業が注目するのは「チームの課題に対し、あなたがどう貢献したか」という点です。それに加えて、数字や定量的な成果を添えることができれば、より説得力が増します。
ただし、未経験者や経験の浅い方は、そもそもそのような場に立ったことがないケースが多く、経験者でも「言われたことを淡々とこなしただけ」という状況アピール材料とは呼べません、業界経験者がそれらをアピール材料にするための課程がどれだけ大変なことかは、Frogのレジュメ会でも共有されていました。あの会は非常に勉強になり、主催者の方々には深い感謝を改めて伝えたいと思います。
チームで共通の目標や課題を持って、短期的に振り返りながら方向修正をしつつ、アピールに繋がるような開発環境にいたことが無い。言い換えれば、あくまで作業員として淡々と言われたことをこなした経験しかないと、少なくとも北米圏においてはチームの一員とは呼びにくいのが採用側の本音だと思います。
そこを実際に現地のローカル企業で働くFrogメンバーに協力頂きつつ、HatchUpで解決を目指す。少なくとも『カナダ企業でチーム開発をした』という実績は、最低限付けて頂くために本プロジェクトを始動することにしました。
協力者(メンター)
今回、Frogのコミュニティではお馴染みの二人にご協力をお願いすることになりました。どちらも日本での経験は浅く、カナダで現地就職や転職に成功したお二人です。
ヤンマーさん
日本で一応経験はあるも、アピールできるような実績ではなかったことからカナダ渡航後に苦労を重ねてきた経験があり、なおかつFrogでも多くの方にメンターとして接して頂いているため、Frogメンバーの苦悩もよくご存知の方。2021年から現地企業でエンジニアとして就労しており就労期間も長く、転職経験もあるため、実際の現地企業の働き方やコミュニケーションをメンタリング頂きたくサポートしてもらことに
- 私立カレッジ卒
- 転職経験あり
Koichiさん

元教師、Frogコミュニティで定期的にメンタリングセッションを設けて頂いており、多くのFrogメンバーからも慕われている。日本では一年の業界経験はありつつも、在学中は日本のリモート案件やカナダのオンキャンパスで就業歴を重ねてきた方。2023年1月よりローカルTech企業にてソフトウェアデベロッパーとして就業開始。そうしたご自身の経験からも、そしてこれまで多くのFrogメンバーのメンターをして頂いた経験からも、業界未経験からの挑戦を深く理解している方の一人として、現場でのコミュニケーションやワークフローなどをメンターとして共有して頂く
- Frogインタビュー
- 公立カレッジ卒
何をするのか
Frog Teamでは、現地企業で働くFrogメンバーと協力しながら、実践的なプロジェクトに参加していただきます。
取り組んでいただくのは、現在開発中のFrogのSaaSプロダクト『Frog Members(仮)』。既にベースは完成していますが、実際にFrogが直面している課題をテーマに、北米の開発スタイルを模した進行で、チームごとに解決・提案を行っていただきます。
徹底的に現場目線で
詳しくは当日内容を共有いたしますが、改めて目的は3つ
- 北米のTech企業における業務進行を体感し、理解する
- 「レジュメに書ける実績とは何か」を意識したプロジェクトへの挑戦
- 成果をアウトプットとして可視化し、「現場で働く自分」のイメージを掴む
チーム構成(第一期)
- 募集人数:12名程度
- チーム数:3〜4チーム編成
- 各チーム構成:
- リーダー:1名(業界経験者 or チーム開発経験者)
- デベロッパー(デザイナー):2名
募集要項
リーダー枠(業界経験1~3年程度)
- レジュメに書けるような実績はまだ少ないが、チーム開発経験があり、他者と協働する力がある方
- 日本での経験者がカナダでレイオフされる原因の一つに「コミュニケーション力不足」があるため、そこを補える意識も重要です
- 日本での実務経験はあるが、カナダでの実務経験がない方
メンバー枠(業界未経験者も対象)
- 学校・個人開発・フリーランスなどで一定の開発力を身に着けた方
その他条件
※基本的にはチームで話し合って貰う方向ですが目安として
- 週3~4時間程度はプロジェクトに参加
- 期間を2~3ヶ月程度を想定
- オープンワークビザの残期間が半年以上ある方
- 申し込み対象:Frogメンバーを優先しますが、今回は一般公募も行います
- ※一般公募の方は面談を行う可能性があります(特にビザ面)
- エンジニア、デザイナーポジションではないという方も、応募自体は一旦お受け付けしております。カナダで10年の歴史を持つFrogで、北米で戦える経歴を身に着けたいと考える方は、一旦応募フォームよりご相談ください
説明会開催
- 日時:5/10(土)13:00 ~
- 場所:Frogオフィス
- 費用:無料
- 申し込み方法:下記フォームよりお申し込みください
最後に
今回のHatchUpは10年のFrogの歴史においても初めての取り組みです。恐らく進行上至らない点は多々あるかとは思われますが、Frog及びメンター含め、よろしくお願い致します!
Frogへ相談する方法
Frogは様々な相談方法で皆様からの相談にお応えします