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Frogが選ばれるわけ
私達がご提案していることは、単に英語や観光のための海外渡航ではありません
圧倒的な海外就業実績
GAFAMやユニコーン企業、北米ローカル企業での就職実績を基に、日本では得られないキャリアの可能性をご提案します。
北米最大規模のTechコミュニティ
現地で活躍するエンジニアとの情報交換や人脈形成を通じて、コミュニティ不足という国外挑戦の最大の課題を解消します。
ITに特化した500名以上の実績
「英語ができるようになる」という漠然としたサポート実績ではなく、IT分野の北米進出に特化した実績ならではの充実サポート
日本国内外を意識したキャリア提案
日本、カナダ、アメリカなどの国ベースのキャリア相談はもちろん、SaaS、エージェンシー、個人開発、スタートアップなど、あらゆる面からのキャリア提案が可能
イベント情報
イベントはすべてPacific Time(太平洋時間)でご案内しています
海外経験は日本に必要なのか?大手メガベンチャーのマーケティングゼネラルマネージャーとPMに聞いてみる、海外留学が日本でのキャリアにどう活きたのか徹底検討
海外経験とは日本のキャリアで活きるのか?日本帰国後に自分の理想のキャリアを手に入れるためのウェビナー
今年もやってきたFrog BBQ 2025!Frogメンバー限定のカナダITプロフェッショナルが集まる特別な1日!
Frogメンバー限定で開催される年に一度の交流一大イベント!今年はビルの屋上を貸し切って開催!
“無謀”から“現実”に!!ビックテック挑戦コミュニティ始動
皆で北米のビックテックを本気で目指してみようぜの会
サービス内容
Frogが提供している各種サービスに関するご説明
サポート内容
渡航後に提供している各種サポートに関するご説明

最新インタビュー

営業職4年からエンジニアへ転身、苦戦するもリファラル採用を成功させたSuguruさん
今回は化学メーカーの営業職として4年間勤務し、その後エンジニアに転身。日本での3年の実務経験を経て、カナダ・バンクーバーでの就職を成功させたSuguruさんのインタビュー記事です。Suguruさんの最大の特徴は、まず日本で文系出身・営業職からのエンジニア転職という異色のキャリアパスを歩みながら、結果として海外就職まで実現させたことです。コロナ禍で自身のキャリアと向き合い、「ものづくりがしたい」という思いから始まった挑戦から、カナダでのネットワーキングとリファラルによって厳しい海外市場を突破するまでの道のりまで詳細に語っていただきました。特に注目していただきたいのは、シンプルながら本質的なネットワーキングへの姿勢と、完璧を求めすぎず、それでも行動し続けることの重要性を体現した行動力です。技術力だけでなく、人間関係構築力が海外就職成功の鍵となることを、Suguruさんの体験が証明してくれているのではないかと思います。ので、そういう点にも着目しながら是非本記事ご覧いただければと思います!Senna: というわけで、今日はSuguruさんにお話を伺っていきたいと思います。実は毎回のインタビュー恒例なんですけれども、一番最初にFrogに連絡いただいた相談内容を今ちょっと拝見しておりまして。覚えてますか?Suguruさんが一番最初にFrogに連絡した頃。Suguru: いやー、正確には覚えていないですが多分2023年とかじゃないかなと思うんですけど。Senna: 2023年の12月9日ですね。Suguru: ちょっと恥ずかしいですね。これ(笑)Senna: 相談の内容としては割と普通ですね(笑)「キャリアステップとして海外での就業を経験したいのが目的」「いろいろ調べてはいるけど情報があふれていて一人で判断するのは難しいと思った」「どういう準備が必要になるか」という、なんかもう絵に描いたような素晴らしい普通のメール(笑)Suguru: 普通ですね。よかった、あんまり恥ずかしくなくて。Senna: そうですね、でもご相談いただいたこの時期には海外就職のことを本格的に考えられていたのかなと思うんですけど、改めてちょっと経歴の方と、なんで海外に行こうと思ったのかっていうところを教えていただいてもいいですか?Suguru: 分かりました。大学卒業してから化学メーカーに総合職として就職しまして、最初全然エンジニアとか関係なく、営業として4年ぐらい働きまして、その後エンジニアにキャリアチェンジしています。エンジニアとしては3年くらいかな、金融系だったり産業系だったりの業務系のウェブシステムの開発をしていました。Senna: なるほどですね。営業さんで4年経験を積まれてたんですね。Suguru: あんまりいないですかね。Senna: エンジニアに転職するきっかけとかって何だったんですか?Suguru: 直接的なところで言うと、コロナが2020年ぐらいに始まって、自分のキャリアに向き合う時間が生まれたっていうのがまずポイントだったかなと思ってますね。結局、大学の時からあんまり自分のキャリアに真剣に向き合ってこなかったなっていうのが、ちょっと反省点なんですけど。Senna: そうなんですね。Suguru: はい。まあ、就職してからも日々自分の仕事で手一杯で、今後どうしていこうみたいなのが全然なかったんで、そこでちょっとどうしようかなって真剣に考えた時期がやっぱりコロナの時にありまして。そもそも「なんでメーカーに就職したんだっけ」っていうところを思い返すと、やっぱりものづくりが好きだったかなっていうのがポイントだと気付いたんです。それで、営業職だと自分で物を作るわけじゃないですし、今後物を作る方に行くこともまあ難しいだろうなっていうので、何か自分が情熱を注げる仕事がないかなっていうので、エンジニアって面白そうだなっていうのが経緯ですね。文系からエンジニアへの現実的な選択Senna: ものづくりっていう文脈だったらまだ他にもいろいろありそうだなっていう中で、エンジニアにフォーカス当たるのって何でだったんですか?Suguru: いやでもそうですね、やっぱりリモートワークが当時盛んだったじゃないですか。Senna: 確かに。Suguru: あの時期だったので「リモートで働ける仕事」っていうのがまずあったかなと思うのと、あとは現実的に文系の自分がこれからそのキャリアチェンジするとして、ものづくりに携わる仕事でできることって何だろうって思ったら、エンジニアが一番現実的かなっていうのがありましたね。Senna: それは確かにそうですね、まあ学ぶにしても別に資格が必要なわけでもなしみたいなところですよね。ちなみに文系っておっしゃってましたけど、大阪大学を出られてますよね。これは何学部ですか。Suguru: 経済学部です。Senna: じゃあバリバリの文系ってことですね。出られて化学メーカーの方行かれて、4年営業されて、キャリアに本気に向き合うきっかけがコロナで、いろいろとものづくり職業で考えていたけど、実際問題として文系の自分がっていうところで次にものづくりキャリアを選べるんだったら、エンジニアが現実的かというそういった流れってことですね。Suguru: そうですね。プログラミングスクールから実務経験へSenna: 素晴らしい。実際やっぱりエンジニアへの転向を考える人って多い中、とはいえ多分感覚値の8割くらいは諦めてる気がするんですが、Suguruさんは実際に日本で就職もされたとのことですが、ここは自力で見つけたんですか?Suguru: いえ、結局スクールに行きました。スクールは意味がないとかいろいろ記事が出てきましたけど、最初いろんな転職サイトで相談をして、それも含めて転職活動をする中で、とにかく実務経験が一番大事だという結論に至って。なんとかして実務経験を積める企業に入り込もうというのがまずあったんですね。じゃあどういうルートが一番近道かなっていうので、転職エージェント付きのスクールみたいなのがあって、学ぶことが目的というよりは転職するのを目的でとりあえず使おうということで入りましたね。Senna: へー、やっぱそういうのあるんですね。Suguru: スクールのコンテンツとかはちょっと、ほんとマチマチで、僕が入ったところも内容自体は一般的でしたが。Senna: なるほどなるほど。やっぱ需要あるんだな、そういうのって。ではスクールに行かれて、実際それでどうなったんですか?現場に出られるレベルになったんですか?Suguru: うーんと、さっき言ったように教材とかのコンテンツは一般的なので、基本的には自学自習ですね。でも、内容はさておき、こういうことを知らないといけないみたいな、一種のガイドラインじゃないですけど、そういう体系立てた道筋はスクールにあったので。エンジニアになるためにはこういうことを知らないといけないんだなってところで、そこで一応、自習のためのガイドにはなったかなっていう感じですね。Senna: ではこの時転職された会社さんは、転職エージェント経由でのご紹介っていうことで入れたことですね。Suguru: そうですね、エージェント経由で面接もさせてもらって何とか受かったっていうところですね。Senna: これちょっともう本当に日本を離れて17年とかのおじさんの言うことだと思っていただければいいと思うんですが、シンプルに聞きたいのが、やっぱりプログラミングスクールとかに行かれた方とかも含めてなんですけど、やっぱり実務経験がもちろんないっていう状況で入るわけじゃないですか。会社側はやっぱり育てるっていうことを前提にそういうジュニア一歩手前みたいな方を雇われるのか、やっぱりそう考えると長期的に雇用することを前提に雇われるのか、どういう要因で入ることができたのかなっていうのをシンプルに知りたくて。Suguru: そうですね。僕のいた会社は未経験者も経験者も採用していましたが、長期的に育てるイメージだったと思います。あとは、最初からプログラミングできる人が仕事できるとは限らないんですよね。だから仕事ができる人にプログラミングを教えた方が早いんじゃないかみたいな、そういう考えはあったように思います。Senna: なるほど。そういう考えがあったんですね。Suguru: 僕以外にも未経験スタートで入った人も何人かいましたんで、その人たちも今活躍してると思いますね。海外就職への意識の芽生えSenna: では日本で3年間在籍されて、その間にコロナが来て海外も視野にはいってきたという流れですか?Suguru: 具体的にいつから海外を意識しだしたかはあまり覚えてないんですけど、エンジニア転職して本当に最初の頃に海外って選択肢もあるんだなぐらいに頭に残ってて。2年くらい働いたら海外行こうかなみたいな、多分そういうイメージだったかなと思います。あとは未経験スタートというキャリア的なハンデを埋めたいという思いはずっとあって、その選択肢の一つに海外就職があったという感じですね。Senna: なんかぶっ飛んでるところもありますよね。日本で例えば外資目指すとか、メガベンチャー目指すとか、だからその辺が王道ルートな気はするんですけど。Suguru: 確かに。Senna: そこから思考が海外って、なんか幼い頃から海外に行くきっかけがあったとかそういう何かあるのかなって思うんですけど。Suguru: そういう意味で言うと海外に住んだことがなかったから逆に行ってみたいなっていうのがあったかもしれないですね。留学行ってたよって人が結構周りにいたんである意味コンプレックスみたいなところがあったかも。Senna: 周りの方々も、別に海外でエンジニアとして働いた経験があるわけではなかったんですよね?Suguru: そうですね、もちろんそういうわけではなかったです。Senna: でも、そうした環境やちょっとしたコンプレックスが巡り巡って、逆に次のステージへ進む原動力になったのかもしれませんね(笑)。Suguru: そうかもしれないですね。Senna: 素晴らしいですね。いろんな要因が、細かいことも含めて重なって、結果的に「国外でのキャリア」を意識するようになった、ということですね。\#\# バンクーバー選択の理由Senna: ではここからは、実際に海外を意識し始めたあとの話を聞かせてください。海外といってもいろいろありますが、やっぱり最初に思い浮かぶのはアメリカじゃないですか?Suguru: そうですね。Senna: 特にエンジニアとしてとなると、選択肢はいろいろ考えられたと思うんですが、その中で「カナダ」を選んだ理由って何だったんですか?Suguru: それはですね、どこかのタイミングでFrogさんの記事を読んだ影響が大きかったと思います。「カナダでエンジニアとして働く」というキーワードが、すごく印象に残っていたんです。Senna: そうだったんですね。Suguru: それで、「海外に行こう」と決めたときに、最初に検索したのが「カナダ エンジニア」っていうワードだったのを覚えてます。Senna: それで検索したら、うちしか出てこないですね(笑)Suguru: ですね(笑)。それでいろいろ調べていくうちに、ビザの制度とかも踏まえると、長くキャリアを積むにはカナダかオーストラリアぐらいしか現実的な選択肢が浮かばなかったんです。アメリカはビザの問題もあるし、いきなり行くのはちょっと難しいなと。Senna: なるほど。そのあたりのリサーチの過程も興味あります。例えば、イギリスはどうでした?Suguru: イギリスも一応選択肢にあったんですけど、当時はワーホリ(ワーキングホリデー)を使うことを前提に考えていて、イギリスのワーホリって抽選制で枠がすぐ埋まっちゃうんですよね。だから、その不確実さがネックで…。一方カナダならワーホリがほぼ確実に使えるだろうという安心感があって、自然とイギリスの優先順位は下がっていきました。Senna: なるほど。オーストラリアかカナダというのは、けっこうみんなが悩むところだと思うんですが、最終的にカナダを選んだ決め手ってやっぱりFrogの情報があったことですか?Suguru: それは大きかったですね。Frogがあったことで情報量も多くて、「何かあってもきっと乗り越えられるだろう」と思えたんですよね。オーストラリアについては、エンジニアの情報がなかなか出てこなくて、カナダのほうが間違いなくイメージが湧きやすかったです。Senna: ありがとうございます。よくわかりました。バンクーバーを選んだことに、何か葛藤はありませんでしたか?カナダに行くと決めたとしても、例えばトロントやモントリオールといった他の大都市も候補になり得ると思うんですが。Suguru: そうですね。まずモントリオールはフランス語圏というのがネックでした。そこが最初に候補から外れた理由ですね。で、トロントとバンクーバーは確かにちょっと悩んだんですけど、技術スタックの傾向や、自分の経験レベルを考えると、バンクーバーの方がジュニア向けの求人が多い印象があったんです。Senna: なるほど、なるほど。Suguru: なので、自分にとって可能性が高いのはバンクーバーかなと思って、そっちを選びました。Senna: なるほどですね。ジュニア向けかどうかっていうのは、僕はあまり実感としてはないんですけど、それ以上に都市ごとの業界特性の違いは確かに大きいですよね。トロントはニューヨークが近いこともあって、東海岸の流れを受けて、研究、バイオテクノロジー、金融、AIといった分野が強い印象があります。一方で、バンクーバーは完全にサンフランシスコの影響下にあって、商業系のSaaS企業が多いですよね。Suguru: 確かにそれは言われてみればそうかもしれません。カレッジ選択の経緯Senna: でも、やっぱり気になったのは、3年の日本での実務経験があって、そこから「もう一度カレッジに通う」という選択をするのって、正直迷いはなかったのかな?と思いまして。Suguru: 最初は、ワーホリだけで行こうかなって考えてたんですよ。でもやっぱり…就職活動にどれくらい時間がかかるかわからないですし、「ビザが1年だけです」っていう状況だと、企業側もなかなか雇ってくれないっていう話は聞いてたので。だから、正直あんまり勉強はしたくなかったんですけど(笑)就職の可能性を少しでも上げられるなら、カレッジに通うのもアリかなと判断しました。Senna: なるほど。でも結果としては良い選択だったと思います。大阪大学を卒業されて、しかも文系だと、当時は就労ビザの選択肢ってLMIA(雇用主スポンサー)しかほぼなかったですよね。そうなると、ワーホリ1年 → その中で半年間の就労期間にLMIA申請って、かなりギャンブル要素が強い。Suguru: そうですよね。うまくいく人もいるにはいるけど、自分としてはちょっと博打だなと思ってました。Senna: 結局、運の要素も大きいんですよね。「たまたまその時期はそういうチャンスがあった」っていう話で。だから、可能性の高いルートを選んだのはすごく堅実な判断だったと思いますよ。CICCCデータサイエンスコースの体験Senna: これ、ずっと聞きたかったんですよ。正直、悪いレビューが来るんじゃないかな…って内心思ってるんですが、CICCCのデータサイエンスコース、実際どうでした?Suguru: いやー、レビューが難しいですね。Senna: やっぱりそうですか。Suguru: というのも、できたばかりのコースだったこともありトラブルも多かったんです。ある程度経験があって、就労できるビザを目的に通ってる人なら、そこまで大きな問題にはならないかもしれませんが、未経験の方は辛かったと思います。Senna: データサイエンスとしての“ハウツー”的な内容って、結局ちゃんと学べたんですか?たとえば、パイプラインの構築とか、データの扱いとか。Suguru: 基本的な部分は網羅しました。ですが、授業期間が9ヶ月しかないので、結局どれも表面をなぞる程度で終わってしまいましたが、そこは致し方ないですね。Senna: やっぱりそうですよね…。あの内容で「未経験がインターンに行けます」って言われても、正直難しいとは思っていました。ちなみに、僕の記憶が正しければあのコース取った未経験者はいなかったと思うんですけど、いました?Suguru: いましたよ。もちろんFrog経由の人じゃなかったですけど。Senna: ですよね…。いやそれは本当に気の毒。最近、「未経験なのにこのコースに入れられました」っていう相談がすごく増えてるんですよ。Suguru: 未経験者にはちょっと厳しい内容なのは間違いないですね。基礎から学ばないといけないけど時間もない。CICCCのクラスメイトとその友達と、BARにて就職活動の現実とリファラルの重要性Senna: Suguruさんが実際にカナダで就職活動を始めたのはいつ頃からでしたか?Suguru: 就職活動は渡航してすぐ、2024年9月から始めました。具体的には、ESL(語学学校)を1ヶ月だけCICCCの付属のところに通って、その後在学が始まったぐらいから、もう応募を始めようということで動き出しました。Senna: かなり早い段階から動かれていたんですね。そのきっかけは何かあったんですか?Suguru: 実は周りが結構早めに始めている人が多かったんです。データサイエンスのコースに、僕以外にもFrogの人がいて、その人ともう1人 Frog以外を利用してエンジニアで来た人の二人が結構序盤からどんどんアプライしまくっていて、これはやらないといけないなということで始めました。Senna: なるほど、周りの影響も大きかったんですね。実際に応募状況はどうでしたか?Suguru: トータルで60〜70件ぐらい応募したと思います。EasyApplyとかも含めてですけど。ただ、実際に書類が通ったのは確か3件だけでした。Senna: 3件ですか。それはかなり厳しい数字ですね。Suguru: そうですね。2件は実際のインタビューまでは行けなくて、確か適性検査みたいなメールが来て、そこでまた落ちたという感じでした。技術的な質問とかがあるテストみたいなもので、レジュメが通った人がやるテストという位置づけだったと思います。1件はLinkedinで繋がった人からのリファラルだったんですけど、スクリーニングインタビューでトロントへのリロケーション必須と言われて、状況的にそれは難しいなということで無しになりました。Senna: 2024年の9月頃といえば、確かに就職市場が決行厳しかった時期でしたよね。Suguru: いやもうひどかったですね。本当に何の音沙汰もないという状況が続きました。レジュメの精度もまだ全然整備できていなくて、そういったところもありましたけど、それにしても反応がなさすぎて。Senna: 応募してもフィードバックがないと、何が悪かったのかもわからないから改善のしようがないですよね。時期的に少しでも動きがあった時期とかありましたか?Suguru: 12月ぐらいかな、12月ぐらいはちょっと返信というか、動きがあるところが少し増えたような気がしました。リクルーターからのメッセージも何件か来てた気がします。でも結局、応募して落ちても何がダメだったかがよくわからないから、なんとも言えないですよね。Senna: そんな厳しい状況の中で、今の仕事を見つけられたわけですが、どうやって突破口を見つけたんですか?Suguru: 実は、リファラルで今の会社に入ることができたんです。データサイエンスのクラスメイトで、ソフトウェアエンジニアとして働いている人がいて、その人の会社でポジションが空いているという話を聞いて。Senna: リファラルだったんですね。具体的にはどういう経緯だったんですか?Suguru: そのクラスメイトとはESLから同じクラスで、日本人ということもあって自然と仲良くなったんです。お互いにエンジニアとしてのバックグラウンドがあったので、技術的な話もよくしていました。それで、 たまたま彼の会社でポジションが空いて、「興味ある?」って声をかけてもらえたんです。Senna: リファラルの重要性を本当に実感される瞬間ですね。Suguru: 本当にそうですね。結局、リファラルだと話がトントン拍子に進んで。書類選考も通って、面接の機会をすぐにもらえました。Senna: リファラルを獲得するために、何か意識していたことはありますか?Suguru: 正直特別なことはしていないですけど、クラスメイトとは仲良くしておこうと思っていました。技術的な話はもちろん、普通の雑談もよくしていましたし、困っていることがあれば助け合う関係を築いていました。友達として仲良くなるのもそうですが、リファラルを獲得するためということであれば、「この人となら一緒に働けるかな」って思ってもらえることが一番大事だと思います。Senna: シンプルだけど、本質的なアドバイスですね。実際の面接はどんな内容でしたか?Suguru: 面接は約2時間でした。内容としては、まずアルゴリズムの問題が出されました。Senna: アルゴリズム以外にはどんなことを聞かれましたか?Suguru: 特に重視されたのは、スタートアップでの環境適応能力でした。今の会社は急成長中のスタートアップなので、変化の激しい環境で柔軟に対応できるかどうか、新しい技術をすぐに学んで実装できるかどうか、といった点を重点的に確認されました。Senna: 面接の雰囲気はどうでしたか?Suguru: リファラルということもあってか、比較的フレンドリーな雰囲気でした。技術的な質問は当然しっかりありましたが、圧迫面接のような感じは全くなくて、むしろこちらの経験や考えをじっくり聞いてくれる感じでした。Senna: 今振り返って、就職活動で一番大変だったことは何でしたか?Suguru: やっぱり返事が全然来ないことですね。自分のレジュメの何が悪いのか、スキルが足りないのか、それとも時期が悪いだけなのか、全くわからない状態で応募し続けるのは精神的にきつかったです。Senna: そんな中でモチベーションを保つ秘訣はありましたか?Suguru: 同じ状況の仲間がいたのが大きかったですね。みんなで情報交換したり、お互いに励まし合ったりしていました。あとは、とにかく行動し続けることですね。応募を止めたら可能性はゼロになってしまうので。アメリカ企業での経験Senna: それでは、実際に今カナダで働かれているわけですが、現在のお仕事について詳しく教えていただけますか?Suguru: 現在はeコマース向けの分析システムを開発しているスタートアップで、バックエンドエンジニアとして働いています。具体的には、異なるeコマースプラットフォームのユーザーの購入データを集積して、購買行動を分析したり、広告効果の最大化、在庫管理の最適化をサポートしたり、売上予測のアルゴリズムを実装したりといった、データ分析基盤の開発保守をメインで担当しています。Senna: eコマース分析というと、かなりデータ量も多そうですね。技術スタックはどんな感じですか?Suguru: メインはTypeScriptを使っています。バックエンドはNodeJSとServerless Frameworkを使用してAWS Lambda上でマイクロサービスを構築しています。データベースはPostgreSQLとAWS DynamoDBを併用しています。Senna: なるほど、モダンな技術スタックですね。バックエンドエンジニアとしての役割について、もう少し詳しく教えていただけますか?Suguru: 主な役割は大きく2つあります。まず一つ目は、ユーザから問い合わせのあるバグやデータ同期のトラブル対応です。内容によってはデイリープロセスのジョブ管理や、インフラ系の改善もここに含まれます。あとは追加機能開発ですね。スタートアップ企業ということもあって、ユーザからのリクエストにタイムリーに応えることと、企業として、競争力のあるバリューを速やかに提供することに重きを置いているので、常に何かしら新しい機能は開発している状況です。日本に居た頃との違いSenna: どうですか?実際入社してみて日本で働いていた時との違いは。Suguru: 正直言って、入社した時のコードベースはめちゃくちゃでした(笑)。イメージとしては、もうちょっとこう北米の企業は洗練された、メンテナンスのしやすいコードが入ってるんじゃないかなっていうイメージが勝手にあったんですけど。Senna: 会社のステージによりけりですよね。Suguru: でもイメージ通りだったのは、やっぱスピード感かなと思いますね。早いですね、とにかく意思決定が。Senna: そのスピードの速さというのはよく取り立たされると思いますが、なぜその違いって生まれるのでしょう。Suguru: 多分ですけど、責任範囲が明確なんじゃないですかね。決定権がある人が、とにかくすぐ決定をするっていう感じだと思いますね。Senna: なんか日本でいうところのあれですよね、「ちょっと一旦お持ち帰り」みたいな。Suguru: 上長が部下から相談を受けたら、「じゃあこれでいこう」ってその場ですぐ結論を出してるイメージですね。Senna: なるほどね。なんかその上に行ったりとか、社長まで行ってようやく意思決定されるみたいな、あれがないってことですかね。Suguru: ないと思います。Senna: 結構日本だと「じゃあちょっと一回ミーティングしよっか」みたいな感じでミーティングをして、そっから決まるとかね、あるんですけど。Suguru: あんまりないですね。多様性のあるチーム構成Senna: ちなみに人種構成的にはどういう人たちが多いですか、会社として?今やっぱりリファラル採用が連鎖したこともあって、日本人3人いらっしゃるわけじゃないですか。Suguru: そうですね。やっぱりアメリカの企業なので、アメリカ人は多いですね。でも名前的に、デベロッパーの方は結構多国籍だと思いますね。人種まではちょっと分からないですけど。Senna: なるほどですね。わりかし多人種な環境にいらっしゃるということで。そういう意味で言うと多分、クライアントとやり取りするところにはちゃんと英語が流暢なネイティブをつけてるっていう感じですかね。Suguru: そうですね。デベロッパーは別にそこはあまり重視しないというところだと思います。日本と海外の働き方の違いSenna: 日本と海外に出て、日本ではもちろん働かれていたんじゃないかなと思うんですけど、実際海外に出てみて、なんか日本と海外でこれ変わったなとか、日本で働いた時と比べてこれ違うなとか。さっきの話だと意思決定の部分が大きいのかなと思いますけど、他の例えばエンジニアの方々なんかもフォーカス的に見て、やっぱり日本との海外との違いってこれだよねみたいな、なんかあります?Suguru: 失敗してもいいから、とにかくやろうぜっていうところが、こっちは大きいかなと思います。スタートアップっていうのもあると思いますが、とりあえずバグっててもいいから、バグってたら後で直せばいいじゃんっていう。とにかくクライアントが課題を抱えてて、その課題を解決してあげるっていうところにフォーカスしてるっていう。Senna: なるほど。Suguru: ある意味ビジネスの本質を見失わないようにしているのかなと思いますね。Senna: 日本だとでもどうでしょう。SIerのやっぱり業態とかだったら客先のなんかシステムを構築しなくちゃいけないから、失敗なんてあっちゃいけない。だから業態とか業界構造みたいなところがちょっと日本はね、直すのが難しい所もありそうですよね。Suguru: そうですね。とにかく慎重にテストして、バグがないようにないように作り込んでようやく2年後にリリースみたいな。Senna: 納品という概念があってしまうと、なかなか難しいですよね実際。納品しちゃったらね、運用フェーズに入るとしても、やっぱり「お客様の元に」っていうイメージになっちゃいますもんね。Suguru: ちょっとそこがギャップでしたね。こんな適当でいいんだっていうか。Senna: SIerで今まで働いていて、自分たちのプラットフォーム持ってる会社、SaaS型の会社に移ったから感じたギャップだった可能性はあるってことですよね多分。Suguru: おっしゃる通りですね。今後のキャリア展望Senna: ご自身のキャリアとしての今後の展望、今後何やりたいとかどういう姿が理想とかなんかありますか?Suguru: これ、今の時代難しいですよね。多分いろんなエンジニアが今後エンジニアとしてどうキャリアを築いていこうか迷っていると思うんです。Senna: LLM時代においてのキャリアは本当に今迷ってる人が多いですね。Suguru: 学校のデータサイエンスのマネージャーがいるんですけど、その人はビッグテックで働いてたっていうバックグラウンドがあって、その人にちょっと相談してみたりとか、あるいは今の会社のボスに今後どうしていくのがいいかなみたいなカジュアルに相談してみたりとかしてるんですけど、その人たちもやっぱりわからないっていう回答ですね。Senna: ここ最近聞く人たちはここで悩む人が多いです。Suguru: でもやっぱり一つ言えるのは、結局5年先とか10年先なんて絶対分からないんで。Senna: 間違いない。Suguru: とにかく今できることを一生懸命やるっていうのが、最終的に未来に繋がってくって僕は信じてるんで。Senna: コネクティングドットの話ですね。Suguru: そのとおりです。これから海外就職へチャレンジする方へメッセージSenna: では最後にこれから渡航される方々へのアドバイスってところになりますけど、何かありますか?Suguru: 僕実は今のこの仕事をする前に、ちょっとこっちの就職は厳しいかもなと思って日本の仕事を探して業務委託で1ヶ月だけ働かせてもらったことがあるんですよね。運よく今のアメリカの仕事が決まって、それで本当に申し訳ないことにやめちゃったんですけど。Senna: そうだったんですね。Suguru: カナダに来る前に働いていた会社やその業務委託先のエンジニアたちを見ていて、結構、技術というよりも、仕事の進め方というか、仕事をどうさばいていくかみたいなところでアウトプットに差がついているケースがあるように感じたので、そこを鍛えていくと、大体のことは聞けば分かるAIがある以上、活躍の道が広がるのかもなってちょっと思いました。もちろんどんなキャリアを目指しているかにもよりますが。Senna: 仕事をさばく方法っていうと、具体的には何でしょう?与えられたチケットをさばく能力というか、そういうイメージですか?Suguru: というよりは、そのタスクのブロックを取り除いていく力って言うんですかね。これをやるにはまず、こういうことをやらないといけなくて、そこはじゃあこの人と話した方がいいとか。Senna: うーん。なんだろうタスクが目の前にあって問題解決しなくちゃいけないものが目の前にあるんだけど、何から手をつけたら分からない、手も動かせないみたいなのが一番怖いよねってイメージですよね。Suguru: そうですね。こう、コードをこう書けばいいとかっていうのは分かる人はいっぱいいるんですけど、それを書くための、目に見えないタスクがたぶんいっぱいあるので。Senna: なるほどね。Suguru: 僕は英語ネイティブのエンジニアたちと張り合っていくだけの技術力や英語力に自信がなかったので、別の力で戦っていくことが自分なりの生存戦略といえるかもしれません。ただ、今の会社のボスも似たようなことを言っていたので、そうした能力を求められることがあるのは事実かなと。当然、色々なキャリアの方が渡航されるので、それぞれの戦い方があると思います。あとはもちろん英語ですね。Senna: 分かります。結局は英語とお金。実際差はありましたか?Suguruさんがこっちにいらっしゃった時の英語のイメージしてたレベル感と、やっぱこっちに実際働き出しての英語のレベル感とっていうののギャップ。Suguru: まあありますよね。やっぱりネイティブには圧倒されます。当然優しいので、ボスとはちゃんと会話にはなるんですけど、なかなかネイティブ同士の会話とかにはまだ割って入るのは難しいですね。Senna: まあそうですよね。ここら辺は多分日本人である以上、一生たぶんついて回る。Suguru: 英語をツールとして使って、仕事で成果を見せるってところはちゃんとやらないといけないなと思っています。渡航前に旅行先の太宰府天満宮にて就職祈願の絵馬を書いているところ精神的な準備の重要性Senna: 素晴らしい、ありがとうございます。他にはありますか?Suguru: あとはそうですね。僕10月とか11月ぐらいにすごい気分が落ち込んだんです。ちょうどあのレイニーシーズンというか。Senna: うん、もうみんながやばい時期ですね。Suguru: そうそう。天気で鬱なんてないだろうと思ってたんですけど、結構落ち込んじゃったので。多分天気だけじゃなくて、就職もなかなか光が見えなかった時期で。Senna: そうですね。24年の中盤後半は結構辛かったですもんね、やっぱ。Suguru: お金もどんどん減り続けていくしっていうところで、ちょっとそこに対する準備じゃないですけど、覚悟というか最悪の状態を想定して来たほうがいいとは思います。Senna: 間違いないですね。来たらこっちで2ヶ月くらいで仕事見つけられるって思ってる人が多分多くて、その辺の温度差を伝えるのに苦労しています。実際、Frogには海外就職者が多いから気持ちは分かるんですよ。やってみないと分からないというか。Suguru: そうですね。そういう成功体験を見ちゃうと、自分もいけるんじゃないかみたいな。Senna: でもまあ本当にこれは、Suguruさんも実体験されたかなとは思いますが、なかなか落ちるというかね、気分がだいぶ落ち込んでしまうということで。Suguru: そうですね。ちょっとそこは何とか自分をコントロール、メンタルをコントロールする技術じゃないですけど、そういう準備をしてきたほうがいいと思います。Senna: 一般的かもしれないけど、お金、英語、メンタル。結局はこの3つをどう整えられるかで海外での安定性が決まってくるのは間違いないですよね。メンタルの維持のためにはビザ周りの余裕も是非持ってほしい今日このごろです。改めてお時間頂きありがとうございました!文系出身からエンジニアへの転身、そしてカナダでの就職成功。Suguruさんの体験談は、海外就職が決して特別な人だけのものではなく、しっかりとした準備と継続的な努力、そして人との繋がりを大切にすることで達成可能な目標であることを示してくれたのではないでしょうか。最後にとても親身になってこれから渡航される方々へのアドバイスを考えてくれていたことが印象的でした。挑戦にはリスクが伴いますが、その先に待つ成長と経験はかけがえのない財産となるでしょう。Suguruさんの示した道のりが、他の誰かの参考になることを願っています!
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物流会社の営業からWorkdayのエンジニアへ!カレッジを経由し北米屈指のビックテックで採用されたAyakaさん
今回は、日本の物流会社からカナダのWorkdayでソフトウェアエンジニアとして活躍されるAyakaさんにインタビューをさせていただきました。営業開発部でのSaaSプロジェクトをきっかけにIT業界への転身を決意したAyakaさん。コロナ禍で最初に国境を開いたカナダを選び、全くのゼロからCICCCでプログラミングを学習し、カナダでのエンジニア1社目でWorkdayへの就職を実現されました。Ayakaさんの経験には、これから海外就職を目指すエンジニアにとって重要な示唆が多く含まれています。技術職未経験からの転身、学校選択の基準、就職活動での戦略など、カナダでのキャリアチェンジの実践的なプロセスが詰まった本インタビューを、ぜひ最後までお読みください。経歴と現在の状況Ryo: 今回はAyakaさんに来ていただきました。まず初めに簡単に経歴を教えてもらってもいいですか。Ayaka: はい、Ayakaです。新卒で日本のSGホールディングスという物流の会社に入社しました。物流のコンサルの会社で倉庫のオペレーション設計を主にしていて、4年勤務した後、カナダに移住してきました。その後1年間CICCCというコミュニティカレッジでウェブディベロップメントを勉強して就活して、Workdayに就職しました。Workdayがエンジニアとしては1社目で、現在2年半勤務しています。Ryo: Workday具体的に何をされている会社なんでしょうか。Ayaka: Workdayは簡単に言うと、お金と従業員を管理するのを手助けするソフトウェアを会社向けにB2Bに提供しているSaaSの会社ですね。Ryo: 日本でも使われているんですか?Ayaka: 日本でも結構導入している会社が増えてきていると思います。Ryo: Workdayって日本にもオフィスはあるんでしょうか。Ayaka: クラウドサポートチームみたいなのがあるので、そのチームが国ごとにとか会社ごとのコンフィギュレーションをサポートして使えるようにしていますね。Ryo: カナダのWorkdayさんはエンジニアさんだったりとかディベロップメント部門が主に人員がいらっしゃるってイメージですか?Ayaka: そうですね。開発が多いと思います。セールスもいると思うんですけど、あまり見かけませんね。海外就職への志向と技術への転身Ryo: 海外就職を目指すきっかけがあったのでしょうか。Ayaka: 海外で働くということは以前からの目標でした。大学時代に留学も検討しましたが、自分の資金で、キャリアを積んだ上で海外に行きたいと考えていました。学生時代の1年間の留学よりも、社会人として行く方が自由度が高いと判断し、一度就職してから海外移住を検討することにしました。就職後3〜4年目頃に、会社全体でデジタル化を推進する動きがあり、様々なIT企業とのプロジェクトを進める中で、Kintoneなどの導入が始まりました。Ryo: 社内でデジタル化の推進があったんですね。Ayaka: 私自身は営業開発部に所属していましたが、本来の業務とは別に営業成績管理ツールの開発を依頼されました。SaaSのシステムエンジニアと一緒に要件定義を行うことになり、会議に参加して要件を固めていく作業に携わりました。データの受け渡し方法やAPI仕様についてのミーティングを重ねる中で、徐々に技術的な興味が湧いてきました。また、予算承認されなかった部分については、BIツールを使用して自分たちで直感的にデータを確認できるようにするよう指示があり、BIツールは本格的なプログラミングではありませんが、簡単なSQL文を書く必要があったため、書籍で学習しながらデータ取得やフィルタリングの方法を習得していく過程でウェブ開発への関心が高まりました。せっかく技術を学ぶなら海外での経験も積みたいと考え、技術学習と海外移住を組み合わせてキャリアチェンジを目指すことにしました。Ryo: それは内部のチームと一緒に作ったんですか?それとも受注みたいな感じで外部の人と一緒に作ったんですか?Ayaka: 外部企業への発注でした。日本の典型的なSI企業に委託し、外部のシステムインテグレーターと協働する形でした。会社内部のシステム担当の人たちはウェアハウスマネジメントシステムの開発に忙しいので、内情をよく知ってる人が参加しないといけないじゃないですか、要件定義って。実際にシステム使うのが営業開発部門の人だから、それが私なので参加したっていう経緯ですね。Ryo: SIの上流工程を物流の会社にいながら経験することができたってことですね。Ayaka: そうですね。実際に手は動かさなかったんですけど、どういうふうに要件を作っていくのかとか。Ryo: Ayakaさんが技術職を選んだ理由や動機があれば教えていただけますか。Ayaka: 技術職は一度スキルを身につければ、技術トレンドの変化に合わせて継続的に学習する必要はありますが、人との接触を最小限にして作業に集中できることが自分の性格に合っていると考えました。そのような作業スタイルや開発業務が自分に適していると判断しました。また、営業開発部にいたため、次のキャリアステップとして営業職を勧められましたが、絶対にやりたくないと感じていたのも大きかったですね。営業職の方々を観察していても、楽しさもある一方でストレスも多いように見え、自分には合わないと考えていました。カナダを選んだ理由Ryo: ちなみになんでカナダだったんですか?Ayaka: ビザですね。Ryo: やはりそうですか、他に候補はどこがあったんですか?Ayaka: オーストラリアやイギリスも検討しましたが、コロナ禍の影響で渡航が困難でした。私が渡航したのは2021年夏でしたが、検討を始めたのは2020年で、コロナ禍真っ只中でした。その中で渡航可能な国を探した結果、カナダが最初に国境を開放したんです。早く会社を退職して移住したいと考えていたため、タイミングを優先してカナダを選びました。Ryo: オーストラリアの方がもしも先に国境ちょっと開けてたら、オーストラリアに行ってた可能性も全然あるみたいな感じですか?Ayaka: あったと思いますね。Ryo: カナダってやっぱりそのIT業界としては強いとかあるじゃないですか。そういうことは考えずに本当にもうビザというか国境が開いた順だけだったんですか?Ayaka: それは情報としてやっぱりアメリカ西海岸にテック企業って集まってるので、就職先の幅は広いかなと思っていたのはありますね。Ryo: アメリカに近くテック企業も多いということは、情報として知っていたということですね。英語学習の準備Ryo: Ayakaさんは戦略的にキャリア選択をされているんですね。英語学習については、どのような準備をされていましたか?Ayaka: 特別、カナダに来るからしっかり勉強したっていうよりかは、結構ずっと英語は好きな教科だったので、高校の時に一番好きな教科だったので、大学に入ってからもいつか使うだろうなと思って、あんまり距離を置かずにいたんですね。英語で洋画を見るとか、音楽聴くとか、ポッドキャスト聴くとか、喋る機会こそそんなになかったんですけど、ずっと触れてはいて、なので特別に何かカナダに来る時に対策したっていうことはなかったですね。Ryo: というと、例えば何か実践的な英語学習の機会があったとかですか?Ayaka: 大学の時に結構英語を使う機会がボランティアに行ったりとか、あとはヨーロッパ一周をオーストラリアの人としたりとかあったので、ずっと何かしらちょくちょく英語を使う機会はありました。働いてからも留学生とか帰国子女の人が多かったりしたので、周りに英語を使おうぜみたいなイベントとか集まりとかもちょこちょこあったので。Ryo: チャイルドケアをボランティアでされていたとか、今回例えばITっていう分野をチョイスしたっていう部分もそうですが、どれも国外で必要とされそうな職種ばかりですね。長期で海外に行けそうな職種をずっと探していたんですか?Ayaka: そうですね。日本で就職活動してたときの大きな基準も、将来的には海外で仕事できるような職種、業種にしたくて、物流も結構海外勤務とかあったりするので、そういう基準で選んだ会社ではあるんですけど。Ryo: Ayakaさんのように大学時代から海外移住を見据えて戦略的にキャリア選択をされるのは素晴らしいですね。IT以外にも保育、物流、金融など永住権取得に有利な職種があるので、参考になると思います。学校選択の基準Ryo: CICCCちなみに選んだのもコープっていう部分があるからっていうことですかね?Ayaka: そうですね。授業のクオリティが低いことだけは知ってましたが、一番お金をかけなくてよくて、ディスカウントとかもあったから選んだというイメージですね。正直特に深く調べもせずに学校を決めました。Ryo: カナダに来る前に何か準備みたいなのはしたんですか?それとももうCICCCに入ってからって感じですか?Ayaka: いや本当にしとけばよかった話なんですけど、3ヶ月くらい会社辞めてから時間あったのに、遊び呆けて何もせずにCICCCに入ってから、なんか準備コースみたいなのが1ヶ月あったんですけど、その時に初めてHTMLとCSSから勉強し始めました。CICCCでの学習の実情Ryo: 正直な気持ちを口にしてよければ「カナダ屈指の素晴らしい会社であるWorkdayに、CICCCの初心者コースに通っているような方がたった1年で入れるわけがない」って多分思ってる人が殆どだと思うのですが、どういう勉強をしたのでしょう。Ayaka: 勉強は他の人と同じことしかしてないと思います。足りてないところはいっぱいあったと思います。なので、そんなに色々やってたわけではないです。Ryo: メンターが居たとかですか?Ayaka: 「この人がメンター」って人はいませんでした。それこそ最初からFrogに入ってればよかったなって今になって後悔してるくらいですね。学校外での自主学習が成功の鍵Ryo: 学校では就職準備と基礎技術習得のバランスが難しいですよね。Ayaka: 学校の授業以外でやったことの方がやっぱり効果はあったと思います。学校のカリキュラムはそんなに豊富じゃなかったし、ペースが遅かったので。自分で先にどんどん勉強を進めていくのが、多分大切だと思っていました。Ryo: 自分で先に進めるというと具体的には何をされました?Ayaka: やっぱり知識がゼロの状態から始めるので、ハンズオン形式のレクチャーがないと何もできないんです。だからUdemyはたくさんやりました。安い時に買って、できるだけ早く進めていきました。多分半年ぐらいでいろんなインプットをやりきって、そんなにいろんなことをやらずに、ReactとちょっとデータベースとAPI書くぐらいの、バックエンドは本当に何でもかんでもやらずに絞って、一旦それができたら何かしらフルスタックで作れるようにはなりますよね。Ryo: 一通りの知識を身に付けたらポートフォリオや自己制作という事ですか?Ayaka: 自分の力とグループ開発とかで、3つぐらいかな、ポートフォリオに乗せられるようなアプリを作って、その都度インプットしてたものはアウトプットする。そうするとエラーも出るし、デバッギングしないといけないしっていうので、またその都度勉強してっていう感じです。Ryo: 授業も必死について行ったみたいな感じでしょうか?Ayaka: 授業はそんなに頑張ってないです正直。朝だったらモーニングクラスだったから、もう半分寝ながら受けてましたし、課題はちゃんと出してましたけど、そんなに時間のかかるものでもなかったから。Ryo: その辺の技術のチョイスとか選定とかは割と先生が言ってくれたことをそのまま鵜呑みみたいな感じですかね。Ayaka: 同じ代でちょっと日本で経験のある、エンジニアとして経験のある人がクラスメイトにいるので、その人たちがやってることを丸パクリしました。Ayaka: そうですね。その意味ではその人がロードマップ紹介してくれたりとか、この順でも良かったよとか、毎回毎回その人が先にやって、それを後で教えてくれたんで、自分で調べて何がいいかなっていう時間は特になかったです。Ryo: それは実質メンター的な存在でしたね。Ayaka: 確かに…周りの人にも沢山助けられました。Ryo: しかし、未経験の人に陥りがちな「授業だけやる」という罠に引っかからなかったのは素晴らしいですね。多くの人は現地で就職する目標を見失って、授業についていくことに必死になりやすいので。そこは一般的な未経験の人とは違う目線だったのかなと思います。Ayaka: 学校でしっかり学べる、自分が欲しい情報が得られるって思ったらそこにフォーカスした方がいいのかもしれないですけど、私はやっぱり何か分からなかったら巻き戻して聞きたいし、分からないところをもう1回見たいしっていうのがあったので、授業はやっぱり流れていっちゃうじゃないですか。自分が何が聞きたいのかっていうのをちゃんと用意しないままに聞くので、なんかこう受動的になっちゃう。けど自分から学習する分には、欲しい情報を探してお金出して買って聞いてってやるので、身が入りやすかったっていうのがあるかもしれません。集中と選択の重要性Ryo: ポートフォリオは3つ作られたっていうことだったんですけど、就職活動って言うとどのぐらいから始めました?Ayaka: 就職活動は学校が終わる、学校の勉強のアカデミックタームが終わる2ヶ月ぐらいですね。でも、まずレジュメがそもそも未経験なので、エクスペリエンスの部分が書けないじゃないですか。まずいと思って、その時ボランティアをやってたので、ボランティアの経験は書けたんですけど、それも大した威力なさそうだなと思ったので、学校が終わった瞬間、アカデミックタームが終わった瞬間から、日本の業務委託の案件をやり始めました。Ryo: すると就職活動は全体で何ヶ月?Ayaka: 就活は全部で3ヶ月やってたんですけど。その期間フリーランスで働きながら、経験も積みつつ就活しつつっていうのは、それはどっちもやってました。Ryo: 1年のコープ期間では時間の制約があるため、早めの準備と日本での実務経験が重要だと判断したんですね。Ayaka: そうですね、それをしないとむしろ未経験はちょっと厳しいんじゃないかなというのがありました。LinkedInによる就職成功Ryo: 何か振り返ってみて就職が成功した秘訣など思いつきますか?Ayaka: そうですね、やはりLinkedInでしょうか。LinkedInは誰もがやると思うんですけど、レジュメと自分のポートフォリオサイトのリンクとGitHubのリンクも貼って、GitHubは毎日プロジェクトしてたら自然と芝が生えるじゃないですか。そういったものも含めアピールできるところは書く。あとは一番大事なこと、LinkedInのちゃんと写真を自分の顔でいい感じの人だってわかる写真にするのは大事だと思います。Ryo: 写真ですか?Ayaka: 私はLinkedInのおかげで就職できたようなもんなので。Ryo: それはどういうことでしょう?LinkedInのプロフィールを正確に書くとか?Ayaka: 今のチームのマネージャーがLinkedInで直接メッセージをくれたんです。「これ受けてみませんか」って、ダイレクトメッセージくれたので、そこから受けて通りました。やっぱり見てくれている人は見てくれているし、リクルーターとつながるのも手取り早いと思うし、LinkedInで「いい人、楽しそうな人、一緒に働いてみたいな」っていう印象を与えられるページにするっていうのは、写真も文章も含め、自分のブランディングの上で大事だと思います。Workdayでの業務内容と大企業でのジュニアエンジニア体験Ryo: 今ちょうどWorkdayに入社されて2年半くらいっておっしゃってましたっけ?Ayaka: そうですね、2年7ヶ月です。Ryo: これまでどんなプロジェクトやお仕事をされてきたか、話せる範囲で教えてもらえますか?Ayaka: 入社以来ずっと同じチームに所属していて、「タレントマネジメント」というカテゴリーの商品を担当しています。この領域は、企業が社員のスキル向上やキャリアパスの実現をサポートすることを目的としたプロダクトです。私のチームは、もともと 「GIGS」 という名前のチームで、今はリブランディングされて 「フレックスチーム」 になっています。このプロダクトは、社員が本業とは少し異なる分野のサイドプロジェクトに参加できる機会を提供し、スキルアップや次のキャリアに活かせる経験を積めるようにするものです。私たちは、その「GIGS」を管理するための プラットフォーム を開発しています。Ryo: なかなか難しいお仕事ですね。社員のモチベーション維持のためのサービスということでしょうか?Ayaka: そうですね。企業には 「リテンションレート(Retention Rate)」 という指標があって、これは社員が会社にどれだけ長く留まって働き続けているかを示す割合です。多くの企業はこのリテンションレートを上げたいと考えていて、優秀な人材を外に流出させず、会社の中で育てたいわけです。そのためには、社員が自分のキャリアを描きやすく、スキルを伸ばしやすい環境をどう作るかが大事になります。私たちのチームは、そのためのプロジェクトや仕組みをいろいろ考えて、実際に提供しています。さらに、私たちは Workday の自社プラットフォームを自分たちでも使っているので、他のチームのメンバーが私たちのプロダクトに興味を持って「それをやってみたい」と手を挙げて異動してくることもありました。こうした社内での人材の異動やキャリアチェンジは 「インターナルモビリティ(Internal Mobility)」 と呼ばれていて、私たちのプロダクトはその促進にもつながっています。チーム構成とレイオフの影響Ryo: チーム自体はどういう感じの構成になってるんですか?Ayaka: デザイナーさんはまずいなくて、マネージャーが1人、PMが1人、あとQAさんが、前までは結構いたんですけど大幅レイオフでいなくなっちゃったのでQAさんが1人、あとディベロッパーが8人です。2つのスクラムチームに分かれてて、4人ずつって感じです。ただ、今年大きなレイオフがあって一気にQAさんはいなくなり、なるべくテストはオートメーションにするようになりました。Ryo: そうですね。ちなみにWorkdayみたいなすごいカルチャーもしっかりしている会社にジュニアで入った時の求められるところって、今思い返してみると何ですか?Ayaka: コミュニケーションですね。もう1年目は大変すぎて記憶がないです。Ryo: どのあたりが一番大変でしたか?Ayaka: 一番は、コミュニケーションの機会がとても多いことですね。ミーティングが多いのはもちろん、毎日のスタンドアップでもただ進捗を共有するだけじゃなく、最後にみんなで質問に答える時間があります。たとえば「もし生まれ変わるなら何になりたい?」といった軽い質問を毎回やるんです。私たちはそれをスクラムの最後に必ずやるというちょっと変わったルールがあって、毎日それを繰り返します。なので、とにかく話さないといけない場面が多いんです。しかも私の場合、この業界も初めてでエンジニア経験もゼロ。ミーティングに出ても、何を話せばいいのか全くわからない。日本語でも難しいと思うのに、それを英語でやるとなると発想を切り替えないといけなくて…。最初は本当に、全てのミーティングが苦痛でしたね。特にレトロスペクティブ(振り返りミーティング)なんかは。大企業の構造的なコミュニケーションRyo: 海外の職場は「無駄なミーティングが少ない」というイメージもありますが、実際はどうでしたか?Ayaka: 実際私の会社はスクラムイベントがかなり多かったです。しかも「何も発言しない=そのミーティングにいる意味がない」とみなされます。会社から見れば、お金をかけて人をそこに座らせているわけですから、発言がなければコストの無駄です。だから、何かしら発言しなければならないというプレッシャーがありました。Ryo: 大企業ほどスクラムやアジャイルのような体系的なプロセスが整備されていて、結果的にミーティングも多くなる傾向がありますね。ジュニアレベルでは、質問やコミュニケーションが主要な仕事の一部になりますよね。Ayaka: そうですね。ただ、私は根暗なので…(笑)日本にいたときも一人で黙々と作業するスタイルが中心でした。だから、コミュニケーションは正直苦手分野だと思っています。Ryo: それでもやっていくためには慣れるしかありませんよね。Ayaka: 例えば、スタンドアップは割とすぐ慣れるんですが、プランニングとなると「チケットを見るときに何を重視すればいいのか」「どう発言すればチームに価値があるのか」が分からなくなるんです。レトロスペクティブでは「このチケットが大変でした」みたいな個人的な感想だけではダメで、「そもそもこの作業は何の目的でやっていて、どういう意見なら意味があるのか」を考え出すと、もう何も言えなくなってしまう。最初の頃はそれが本当にしんどくて、メンタル的にもきつい時期がありました。プレゼンテーションとデモの重責Ayaka: あとはデモとか結構あるので、スプリントごとにスプリントレビューってあって、自分たちが作ったバグの修正やプロダクトのデモ、ジュニアにさせたがるんですよね、やっぱりスプリントレビューでは他のチームの人も集うので自分たちのチームだけじゃなくて、もうちょっと外にも自分をアピールしましょうねみたいな。あってやたらさせられるんですよね、デモ。デモしたら質問されるじゃないですか。テクニカルに。答えないといけないし。もう地獄でしたね、最初。今はデモはしたくないですけどあんまり。Ryo: どの辺から慣れてきました?Ayaka: 1年経ったくらいですかね。1年目は本当に、それこそ同じくらいのミーティングの量とかをやってる会社で働いてる仲間がいればいいんですけど。私周りにあんまりいなかったので、エンジニアはいましたけどミーティング全然ないし、みたいな人が多くて。Ryo: 逆にどの辺に楽しさを覚えていましたか?Ayaka: 楽しいのは割とチケット毎に違う作業や業務が発生して楽しいと思ってやってます。本当にプロダクト範囲が広いので、毎回違うフレームワークを使ったりするんです。リリースごとに全然違う範囲に触れるので、全然やったことない業務に触れられて新鮮味は常にあります。バックエンドだと会社独自のフレームワークがあるので、毎回学ぶ事が多いです。Ryo: 大企業の独自フレームワークではドキュメントをしっかり読み、基礎技術に詳しくなれるのはジュニアにとって大きな成長の機会ですよね。Ayaka: 本当にめっちゃ読みますね。何かしらずっと読んでるかも。次のチャレンジAIエージェンティック開発Ryo: ここまで現在のAyakaさんについてお話伺ってきましたが、今後はどんなエンジニアになりたいとか、キャリアを描きたいとかありますか?Ayaka: なんと来季からチームが変わるという、プチ転職並みの大きな変化があるんです。次はAIの開発をやることになるので、そこが楽しみです。Ryo: やはり時代はAIなんですね!Ayaka: 多分Workdayでパブリックリリースされてるんで言っていいと思うんですけど、全部のプロダクトに対してAIのレイヤーを押し込むみたいな動きをWorkdayは取っています。Ryo: AIの活用が必須ということですか?Ayaka: そうなんです。なのでどのプロダクトも必ずAIに関わるフィーチャーを何かしらやると思うんですけど。もともと会社の中でWorkdayに落とし込めるフレームワーク、そのAIフレームワークを開発していた人たちの準備ができたらしく、それで一斉に全部のチームに広げてアップデートしていこうみたいな動きですね。その部署に私も入る事になります。カナダでの働き方とベネフィットRyo: それこそWorkdayさんは福利厚生みたいなのってどうですか?Ayaka: 一番感動したベネフィットは、歯医者は全部お金がいらないと。コンタクトレンズもタダだったことです。ずっとタダですよ。バケーションは全部で5週間。PTOに+5日がパーソナルで、みたいな感じです。Ryo: 割と働いてる時も自由ですよねこっちは。Ayaka: 本当にフレキシブルで、仕事の合間とかでも全然用事があったら抜けれるしとか、朝もゆっくり出勤だしとかはありがたいですね。Ryo: リモートワークとかハイブリッドとかその辺はどうですか?Ayaka: 基本的にはハイブリッドですね。週3でオフィス、週2でリモートです。でもこれも結構フレキシブルで、チームによって違うし、個人の都合に合わせて調整もできます。Ryo: カナダの働き方として、Workdayってどういう印象ですか?Ayaka: でもWorkdayはこっちの中でもめちゃくちゃホワイト企業だなって思います。いい意味でカナダっぽいっていう感じですかね。やっぱり定時で帰れるし、有給も取りやすいし、上司も部下も関係なくフラットな関係で話せるし。私の知っている日本の会社文化とは全然違いますね。今後のキャリアプランと海外就職アドバイスRyo: では、今後のキャリアプランについてお聞かせください。Ayaka: そんなに長期的な計画を持てないタイプなので。10年後とかは分からないんですけど。5年後すらよく分からないんですけど。せっかく今の環境がとてもいいので今の環境でできるだけ頑張りたいというのはありますね。会社がビザもサポートしてくれているので。その辺の心配はあまりしていません。あと数年は今の会社で頑張ってAIとかの波も来ているので。使えるリソースを使って今の環境で最大限にスキルは磨けていければなと思っていますね。あとは、年齢的にもそうですし、女性としてもそうですけどライフステージが変わってくると思うんですね。今後の5年ぐらいで。それと技術の変化とかもうまくハンドルできるような人生設計をするというのが課題ではありますかね。Ryo: AIの影響について具体的にはどのようにお考えでしょうか?Ayaka: もうちょっと技術面で言うとまだエンジニア歴3年に満たないぐらいなのでもっとキャッチアップしないといけないところはたくさんあると思うんです。だけど今後はAIが進んでいくとコードを書くというよりかは英語でプロンプトエンジニアリングでコーディングするというのがどこまで主流になるかわからないんですけどある程度プログラミングの一部になってくると思うのでその辺の今までのコーディングの概念から外れて今後のエンジニアとしての生き方を考えないといけないのかなとは思います。海外就職を目指すエンジニアへのアドバイスRyo: 最後に、海外就職を目指すエンジニアの方にアドバイスをお願いします。Ayaka: やっぱり英語圏で働くのだったら英語はどんだけ勉強しても無駄になることはないと思うので。英語を本当に頑張ってください。Ryo: 技術面とコミュニケーション面、どちらが重要でしょうか?Ayaka: 私は完全に業界未経験で渡航しましたが、技術は働いてから身につけるものもたくさんあります。コミュニケーションとかソフトスキルより、技術の方が私の個人的な感覚ではついてくるのが早かったと思います。ソフトスキルは今でも緊張したりその日のステータスでパフォーマンスにムラがあったりするんですけど、技術はやっぱり論理立てて考えられれば絶対に見つけられないバグはないと思うし、解決できない事もないと思うし自分がやればやるほど進んでいくものだと思うので。Ryo: マインドセット的な部分ではいかがでしょうか?Ayaka: あんまり心配せず、あんまり臆さずに飛び込むという。未経験だからって何もできないと思わずに自信を持ってやれればいいんじゃないかなと思いますね。ただ、未経験で会社に勤めるのは転職をするのはだいぶ運が関わってきてしまうので一概にこれをやったら大丈夫だよなんてことは言えないんですけど。Ryo: なるほど、運の要素は経験がある人もない人も皆が口にしますが、タイミングを掴むためにカナダに渡ったAyakaさんの決断が、今を形作ったのは間違いないですよね。今日は長時間ありがとうございました!いかがでしたでしょうか?未経験からスタートし、カレッジで学びながら独学も欠かさない。そしてカナダのWorkdayという大企業でエンジニアとして活躍するまでに至ったAyakaさんのストーリーは、まさに「戦略的な努力と行動力の結晶」でした。特に印象的だったのは、大学時代から海外移住を見据えて職種を選択し、カレッジの授業だけに頼らずUdemyで先回り学習をしたり、未経験の壁を業務委託案件で突破したりと、常に一歩先を見据えた行動を取り続けていた点です。やはり必要とされる職種や環境を選び取る感覚のようなものは、その後のキャリアに大きく影響しますよね。また、LinkedInのプロフィール写真の話や、ある意味個人ブランディングに近いお話。大企業でのコミュニケーションスキルの重要性、そして独自フレームワークのドキュメントを読み込むことで基礎技術力が向上したという実体験は、これから海外就職を目指す方にとって非常に貴重な情報ではないでしょうか。海外就職は確かに運も関わってくるものですが、Ayakaさんのように準備と行動を怠らず、チャンスを掴む準備ができていれば、必ず道は開けるのではないでしょうか。Frogでは今後もカナダ・アメリカで活躍するエンジニア・デザイナーの方々の貴重な体験談をお届けしていきます。皆さんの海外キャリアの参考になれば幸いです!このインタビューは、Podcast番組『海外キャリアログ』で収録されたものです。音声で聞いてみたい方は是非Podcastの登録もよろしくお願いします!
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Frogメンバー同士のリファラルでカナダからアメリカ企業のリモート就職を実現したKoyaさん
本記事は、日本の電機メーカーでエンジニアとして2年半の経験を経て、カナダ経由でアメリカ企業への転職を成功させたKoyaさんのインタビュー記事です!Koyaさんの成功の最大のポイントはFrogコミュニティを通じたネットワーキングにありました。バンクーバーのESLクラスで出会ったFrogメンバーのSuguruさんとの飲み仲間関係が、最終的にリファラルへと発展し、50-60社に応募する中での成功事例となりました。現在はアメリカのスタートアップ企業でリモート勤務をしているKoyaさん、リファラル成功の舞台裏とアメリカ企業リモート採用獲得までお話を伺いたいと思います!特にネットワーキング戦略とリファラル活用法は、海外就職を目指すエンジニアにとって実践的な学びが満載です。是非ご覧ください。学歴・経歴の概要Senna: まずは日本でのご経歴について教えていただけますか。Koya: 新卒で日本の電気メーカー兼SIerに入社いたしまして、トータル2年半ほどソフトウェア開発部隊に所属して従事しておりました。具体的にはウェブアプリケーションですね。会社が持っているハードウェアを管理するウェブサイトアプリケーションを開発しており、フロントエンドとバックエンド両方とも触らせていただいたという経験になっています。Senna: 開発チームの規模はどの程度でしたか?Koya: 開発しているチームは結構大きいチームで、多分全体で30〜40人ぐらいはいたんですけど、その中でさらにチームごとに分割されていて、自分が所属させていただいたチームには5、6名のエンジニアの方と一緒に開発しておりました。Senna: 大学でも工学部を専攻されていたということですので、昔からテクノロジー関連がお好きだった感じですか?Koya: そうですね、理系・技術系だなということは実際感じてたので、新しいテクノロジーというところは好きだったということですね。エンジニアになることについては自然な流れみたいなところがあったのかなと思います。サンフランシスコへの留学体験が海外への扉を開くSenna: 海外に出たいと思ったキッカケはありますか?Koya: 学部時代に留学をさせていただいた経験があってですね。工学部生向けのアメリカ西海岸、いわゆるシリコンバレーに1ヶ月間だけ行ってちょっと触れようみたいなプログラムがありまして、そこで海外というところと、エンジニアだったら日本だけじゃなく海外でも戦えるフィールドがあるんだなということに気づいて興味持ち始めました。Senna: その留学で何か具体的なきっかけはありましたか?Koya: プログラムの中で例えばLinkedInで実際に働かれている日本人の方だったりとか、Facebookでつながった方だったんですけど、メルカリのアメリカ支部の方ともつながってお話聞かせていただいたりということも実際にさせてもらえて、英語でコミュニケーションをとっていくっていうところと、あとやっぱり待遇がいいとかそういうところもあって、将来的にも必要なお金の部分で安心感が高いところでも興味が強くなっていったというのがありますね、正直なところは。Senna: とても率直で素晴らしいですね!Koya: やっぱりめちゃくちゃ安直ですが、大事なところじゃないですか。大学院進学へ、技術への道筋を固めるSenna: サンフランシスコでの経験の後、すぐにエンジニアになるのではなく、一度大学院に行かれた理由は?Koya: 理系は結構院に行くのが自分たちの学部では主流というか、逆に就職してる方の方が非常に少なくてですね。どちらかというと入学当時から学部入ったら院までという流れがありました。自分の学部だったら30人くらいは院へ、就職される方が3、4人とかみたいな感じでした。Senna: その辺は流れに身を任せてという感じでしたか?Koya: 研究したいというより、流れに身を任せてそっちの方が正直多かったです。ただ、留学行ってプログラミングとかITのところに興味を持って、ちょっと専攻変えようかなっていう選択肢が自分の中で出てきて、調べていったら非常に面白そうな研究があって、自分でも学部で学んだことでなんとか試験でも戦えるので挑戦したという感じです。日本での就活、海外を意識した会社選びSenna: 大学院卒業後の就職について教えてください。Koya: 入社した時も、海外というところが自分の頭の中にあったので、就職する時も海外に強みというか海外研修とかそういうプログラムを持っている会社さんを重視して選んでいました。配属チームを決める時の面談でも、海外製品とか海外のお客さんと携わるようなチームに所属したいということをマネージャーに伝えて、実際にそういったチームで従事してました。Senna: 実際に英語も使われていたんですか?Koya: そうですね、メールですけど、英語を使わせてもらうことはありました。所属してたチームの製品も結構海外向けの製品で、チームは日本人なんですけどお客さんが海外のお客さんということでした。Senna: どちらの会社に入社されたんですか?Koya: 日本の電機メーカーですね。就職するときはメーカーさんを中心に見てました。それこそ自動車会社さんだったりとか。ただ、エンジニアとして生きていくって考えた時に、就職した段階でずっとその会社にいるということはあまり自分の中ではイメージなくて、やっぱりキャリアチェンジしていくって考えると、ソフトウェア製品を主に取り扱ってる会社さんを見て選びました。フルスタックエンジニアとしての経験Senna: 非常に大きい会社さんで働かれて2022年から2年間っていうことですが、実際この間じゃあキャリアというかね海外というかバンクーバー、カナダに行こうみたいなのってこの間に考えてたってことですかね?Koya: そうですね入社してからバンクーバーという選択肢が出てきました。Senna: ちなみにどちらの会社に入社されたんですか?Koya: 日本の電機メーカー兼SIRというところですね。入社してトータル2年半ほどソフトウェア開発部隊の方に所属して従事しておりました。具体的にはウェブアプリケーションですね。その時の会社が持っているハードウェアを管理するウェブアプリケーションを開発していました。その時にフロントとバック両方とも触らせていただいたという経験になっています。Senna: なるほどですね。ですると人数はそんな多くなかったんですか社員の。Koya: 開発しているチームは結構大きいチームで多分全体で30人40人ぐらいはいたんですけど、その中でさらにチームごとに分割されていて、自分が所属させていただいたチームには5、6名の方のエンジニアの方と一緒に開発していました。Senna: パッと聞いてフロントもバックもっていうのって日本でもフルスタックってそんなに多くなかったのかなって思っていたので、フルスタックイコールチーム開発とかちょっと小さいチームのイメージが勝手にあったんですけど、そんなことはなかったってことですね。Koya: そうですね。なのでチーム内でもコミュニケーション取ることもありましたし、他のチームのエンジニアチームの方ともちょっとコミュニケーション取って開発したりということも全然ありました。大企業での安定性への疑問Senna: 大手から海外となると、相当勇気が必要だったんじゃないですか?やっぱりそこ辞めて海外行くわけなので、キャリアを捨てるみたいなのがあるじゃないですか。Koya: めちゃくちゃ周りにも言われましたね。Senna: え?言われた?Koya: 言われたというか、もったいないっていう言い方をよくされましたね。Senna: そりゃそうですよね。揺らがなかったですか?Koya: あんまり揺らがなかったですね正直なところ。Senna: 本当に。その辺って日本人らしい思考回路だったら、いい大学出ていい大学院出て、その後大きい会社に入ってってなったら、もう10年どころか、死ぬまでその会社みたいな、昔ながらの考え方があってもおかしくないのかなと思うし、やっぱり周りの方もね、もったいないんじゃないのっていう話はやっぱり出るわけじゃないですか。Koya: そうですね。Senna: それよりも海外への挑戦が勝った感じだったんですか?Koya: そうですね海外に出てみたいと思うと、やっぱりこう、当時自分の考えとしても大企業安泰っていうところもあまり感じてなくて、個人として戦って、お金を生み出せるというかちゃんと生活のスキルを持っていかなきゃいけない。他人の看板がなくても頑張るようにしていかなきゃいけないっていうところをずっと感じてて。バンクーバーを選んだ理由Senna: ちなみになんでまたバンクーバーなんですか?割といろいろな国あると思いますけど。Koya: そうですねまあ調べてきた、各国調べさせていただいたんですけど、ビザの取りやすさだったりとか、日本人コミュニティがあるっていうところで。そうですねあとその自分がきっかけとなった、アメリカの西海岸にも近いっていうところ。Senna: そうね。Koya: そういったところでもちろんFrogさんがあることも大きかったですね。孤独で戦うわけじゃないという所が。Senna: 素晴らしいありがとうございます。Koya: 自分だからあまりバンクーバー以外の選択肢は最初からなかったイメージですね。Senna: 元々サンフランシスコへの留学がキッカケだったわけですよね、もうだったらSF行ったろうかみたいなのがなかったんですか?Koya: いやーなんかもうビザの難しさと、じゃあ今から博士号取りに行くかとか、そういうルートを辿ってやると、そこまでではなかったっていうのが正直なところありますね。天気は良い日はハイキングやサイクリングして気分リフレッシュ!他国の選択肢を検討しなかった理由Senna: ちなみにオーストラリアとかイギリスとかは一切考えなかったんですか?Koya: 少しは見ましたが、ビザとコーププログラムっていうところで、やっぱ少しでも長く海外にいた方が就活に有利っていうことは、当初の自分の頭の中にももちろんあったので、ワーホリだけで挑戦とかは正直考えてなくて。じゃあ、2〜3年のビザ発行できるってなった時に、オーストラリアもそういう制度があまりなかったようなイメージが。Senna: 同じことをちょうど先日インタビューさせていただいた方も言ってました。Coopっぽいのがないらしいですねそういえば。Koya: そうですね。オーストラリアはそういったビザ面だったりとか、2年プランみたいなところがなかなか組みづらいよねっていうところからちょっと却下で。Senna: イギリスは考えなかったですか?Koya: 調査不足かもしれないですけどイギリスもビザが難しかったイメージがあったんですよ。Senna: なるほどですね少なくともそのイメージを払拭されるようなところには出会わなかったってことですね。Koya: そうかもしれないですね。たまたまカナダはFrogみたいなところがあったからっていうところと、Coop制度が、心理的ハードルもだいぶ下げたのは覚えてます。海外キャリアへの明確な動機Senna: 英語圏での実務経験の方が重要だったということですね。Koya: そうですね英語圏でエンジニアとして活躍できるというか、業務できるといったところにちょっとフォーカスしてたので。Senna: なるほどですね。素晴らしい。ちなみにKoyaさんから最初にFrogに相談いただいているメールの中には「海外に行くだけでなくきちんとしたスキルを積む経験を積む、海外に行って楽しかったというパターンは最悪」って書かれてます(笑)Koya: 恥ずかしい…!Senna: 良いじゃないですかここまで書いてくれる人はなかなかいないですよ。Koya: 当時思ってたことですね多分。Senna: あとは、カナダでの永住は現段階では考えておらず、日本に戻った後の転職ステップアップも実現したい。これちなみに今も変わらないですか?Koya: そうですね今も変わらないですね。日本に帰ることは常に考えています。Senna: 間違いない、俺ら外国人だからですね、日本でどうキャリアを活かすかってことは頭の中で常に考えますよね。素晴らしいありがとうございます。カレッジ選びの現実的な判断Senna: ちなみにさっきのお話にもありましたが、大学院で博士課程に行くことも頭の中にあったかもしれないですけど、やっぱり大学院で今からもう一回学び直すのはちょっとねっていう話だったじゃないですか。とはいえ、こっちにいらっしゃった時はCoopに行くわけで、結局カレッジ行くのか!っていう。カレッジ選んだ時の意思決定とか理由とか何か思い出せます?Koya: カレッジ選んだ理由は、とりあえずビザ出してくれるところの一択でしたね。Senna: 分かりやすい。Koya: 正直、いろんな方のブログとか見て、あまり授業内容とかも期待してなかったです。本当にビザを出してもらうためにお金を払うという感覚でした。Senna: 最近はカレッジ行って全然別分野の勉強してた人たちのレビューが結構良いのですが、Koyaさんはいかがでした?Koya: 想像していたよりは全然良かったですよ。先生も丁寧でしたし。Senna: 本当に?何かあったんかな?学校側もちょっと変わったのかな。さすがにやべえと思ったんですかね。ちなみにKoyaさんが行かれてるカレッジはどちらでしたっけ?Koya: CICCCのWeb Developmentですね。経験者にとってのカレッジ生活Senna: 実際どうでした?会社にいらっしゃって2年間、ポジションとしてはフルスタックだったってことですよね。2年もしかも大きい会社でフルスタックの経験積まれた方が、今更カレッジに行って勉強することなんかあるんか?Koya: 正直なところ、あまり聞いていないところも正直ありました。ただたまに、自分が知らないライブラリとか技術とかの話も出たので、そういったときは聞くようにしてましたけど、基本的には結構自分の作業をすることが多かったです。Senna: ちなみに自分の作業っていうのは?Koya: そうですね、まさしく、早めに学校の宿題終わらせて、あとはレジュメだったり、リートコードだったり、アルゴリズムとかデータストラクチャーの勉強とか、面接対策でっていうところに時間を割いてました。Senna: 総評としては、勉強したことというか、自分のの経験という部分で知っていることも相当多かったけど、たまに知らないことも出てきたし、という分で、たまにはなったかなというイメージですかね。Koya: そうですね。クラスメイトとかとコミュニケーションがとれるのは自分にとってもありがたかった。英語で話すし、リフレッシュという意味でも、自分でひたすら勉強するよりかは誰かと喋ったり、休日そこで知り合った方と遊びに行ったりするというところは、ありがたかったです。就職活動の開始時期と準備Senna: Koyaさんのキャリアの部分に戻りますが、カレッジ行きながら1年間っていう部分があったと思いますが、就活はちなみにいつから始められてるんですか?Koya: 就活、具体的に始めたのは、今もまだ学校には通っているんですけど、2025年の年初ぐらいからレジュメのアプライとかを始めましたね。Senna: ちょうどいい時期ですね。Koya: そうすると、半年前ぐらいからレジュメの添削とか、LeetCodeとか面接を意識した英語の使い方みたいなのを練習していました。Senna: 割と今が6月っていうこともあって、仕事が決まったのが4月頃ってことですか?Koya: そうですね。4月末にリファラルのお話をいただいて、すぐ面接して5月、1回トライアルやってみようかっていう感じで。Frogネットワークを通じたリファラル獲得Senna: それはアメリカの会社で、カナダにブランチがあるわけじゃないんですよね?Koya: えっとアメリカの会社で、それこそFrogのSuguruさんって分かりますか?あのSuguruさんのリファラルなんです僕。Senna: そうだったんですね!一度Frogの食事会か何かでご一緒させていただきました!Koya: もともとSuguruさんが3,4ヶ月くらい前からすでに働かれていて「ポジション一つ開くんだけど、Koyaはテック的にも合ってるしどうかな」みたいな。Senna: このSuguruさんとはどこでお会いしてるんですか?Koya: Suguruさんは同じ学校のデータサイエンスを受けられていました。ESLが一緒だったので、同じFrogメンバーってこともあって、たまに飲みに行ったりしたんですけど。Senna: 素晴らしい関係をちゃんと築かれていたってことですね。Koya: ありがたかったですね。ネットワーク構築のアドバイスSenna: リファラルを出す側っていうのもプレッシャーがあるわけじゃないですか。とんでもない人を紹介して、それこそBrilliant Jerk(頭は良いが輪を乱す人)みたいな。そういう意味でリファラルを受ける側としてアドバイスできることはないですか?Koya: そういう意味でしたら、自分がまずLinkedInとか技術学んだことをポストする。アピールっていう意味だけじゃなくて純粋に自分の技術レベルを上げるっていう意味でも、ポストしたりとか、LeetCode最近解いてる話とか、そういうことを。「今結構就活しますよ」ていうことだったり「ちゃんと準備してますよ」ってところを結構周り伝える努力をしていました。Senna: 今のどこどこで働いているとか、就活中であるステータスだったりとか、技術的なスタックに関しても、LinkedInのポストがメインだったんですかね?Koya: そうですね。LinkedInでポストをしていました。Senna: こういった自分が今どういうステータスで、どういう技術に興味があり、どういう勉強をしているのかみたいなところも、ちゃんとポストし続けてたっていうところは、結構リファラルに繋がるっていう人間関係づくりとしては大きかったってことですね。今KoyaさんのLinkedInポスト拝見してるんですが、結構懐かしい面々がKoyaのポストにたくさんLikeしてるなって思ったら、だいたいFrogメンバーっていう(笑)Koya: Frogの皆様にはいつも助けられていました。近くにスキー場があるので、冬はスノボーへ面接プロセスの緩さとトライアル重視Senna: 面接プロセスはどうでしたか?Koya: めちゃくちゃ緩かったですね。簡単な技術質問と一般ジェネラルビヘイビア質問やって「とりあえずトライアルで見るから」みたいな感じですぐ現場に回されました。Senna: なるほどですね。トライアル期間っていうのはなんか賃金発生してるトライアルですか?Koya: そうですね。有給でした。Senna: 素晴らしい。その会社さんはトライアルに力入れてるってことですね。Koya: そうですね。あとマネージャーさんが結構日本で働かれてたこともあるので、日本人との仕事に慣れているというのは大きかったのかもしれません。あとSuguruさんっていうすでに僕のコミュニケーション取りやすいメンバーもすでにいるっていうところで、そうですね、厳しく見られなかったっていうところは正直あるかなと。Senna: なるほどですね。まあじゃあリファラルが結構強い会社だったんですねおそらく。Koya: そういうことかもしれないですね。就活準備とアルゴリズム学習の重要性Senna: なるほど素晴らしい。なんか付け加えておくところとかあります。Koya: いやー、でも就活全般において、そうですねでも自分がフルスタックっていうのもあってあって、極力基本的なところ、それこそアルゴリズムとかデータストラクチャーとか、ベースとなる部分はしっかりキャッチアップするようにはしてましたね。質問されたときに「ちゃんとこいつ分かってんのか」って思われないようには気を付けてたくらいですかね。Senna: なるほどですね、でもコーディング面接なかったんですよね?Koya: なかったけど。準備してた身としては若干悲しいとこありますよね。Senna: 実際まだ噂のレベルですけどね。アルゴリズムテストとかシステムデザインとかちょっと減ってきてるって話は聞いてるんですよね。Koya: あーなんか、そうですね。マネージャーからではないんですけど、AIでオンラインコーディングテストをハックするツールとかも出てきていて、コーディング面接の価値みたいなのが下がってきてるんじゃないかみたいな話はありました。Senna: なるほどですね。システムデザインはまだ意味はあるかなって気がしますけどね。アルゴリズムチェックとか、そっちの方に関しては確かにハックしやすいからですね。それこそ拡張機能みたいなので画面を録画しておいてみたいな。Koya: ありえますよね。就職活動の現実Senna: ちなみに何社くらい受けたとかって、本当にその1社だけですか?Koya: いやこの1社に行く前に、2社ほど面接を受けましたね。Senna: ちなみに合計で何社くらい送られました?Koya: いや送ったのは、それこそめちゃくちゃ送りましたね。5〜60社は送ってるんじゃないですかね。1日1件送ろうみたいな自分ルールがあったので。Senna: 5、60送って、返事があったのは大体何社くらいですか?Koya: 返事があったのは5分の1とかですね。落とされるっていうのも含めて。Senna: 5分の1って結構打率高いですね。だって10社くらいは返事あったってことですよね。悪い時は本当に100社とか送って、2、3社とかしか通らないというか、返事すらないみたいな人は平気でいるので。Koya: 時期が良かったのは正直あるかもしれないですね。Senna: いいっすねリファラルでやっぱり入社っていう部分が一番安定しますからね。結果的に。最近でもリファラル入社もだいぶ弱くなったなと正直思いますけどね。昔だったらリファラルでこの会社受けてるんだっていうのは50%くらい受かったんかなって思ったけど、最近だと2,30%もないんじゃないかなみたいな。Koya: あーそうなんですか。他社での面接経験とビザ問題Senna: 面接はちなみにその2社は落ちちゃったんですかね。Koya: そうですね2社落ちましたね。Senna: どこまで行きました。最終までいったんですか。Koya: 一つはコーディング面接で落ちて。もう一つはコーディング面接とそのまま最終面接というかCEOの方もいらっしゃって、その時にビザのステータスでちょっと残念な顔されたの覚えてます。Senna: やっぱそうですよね。Koya: ビザ周りはどうしようもないですよね。一言目が「PR持ってるか?」だったので。Senna: その質問が最初に来る会社はきついですね。サポートされること前提ですしね僕らは。トライアル期間の振り返りと既存メンバーとの連携Senna: Frogメンバーからは聞いたことはないですが、トライアルの1ヶ月を生き残れない人も当然いるんじゃないかなと思いますが、どうですか。Koyaさんの1ヶ月間のトライアルの1ヶ月振り返ってみて、ちゃんとアピールできたなっていう自覚があるかどうかみたいな。Koya: 確かに。個人的な感想ではもう少しアピールした方が良かったかなと思ってはいたんですけど、そうですね。言われたことだったりとか常にアウトプットするようにしてましたし、すでに知ってるメンバーがいたっていうところもあって、そこが非常に正直でかかったと思いますね。Senna: Suguruさんとは同じチームだったんですか?Koya: そうですね同じチームです。現在の業務内容と役割の詳細Senna: ちなみに、さらに詳しくお伺いしますが、何をされてる会社さんに就職されたんですかね。Koya: ざっくりと言うと、eコマースの分析ツールを提供してる会社ですね。APIを使用して情報収集して、例えば広告がどれくらい効果があったか、このサイトではこれくらいの売上出してるみたいなのを表示して、お客さんに価値を提供するっていう感じです。Senna: 何を担当されているかとかって、喋れる範囲で話せますか?Koya: そうですね。今基本言われてるのは開発業務とあとデバッグだったり、お客さんの問い合わせの時の対応、あとサーバーメンテナンスとか、そういったところ。Senna: 幅広いですね。Koya: 直近、トライアルでやってたのは簡単なデバッグだったりとか、お客さんの問い合わせが来たので技術的支援をするみたいなものがあったんですけど、これから今月くらいから開発にも少しずつ入っていくという感じです。Senna: なるほどですね。本当にジェネラリストというか、サポートもするしDevOps的なこともするし。Koya: そうですね、幅広くって感じで、厳密にバックエンドっていう感じではないと思います。リモートワークの課題と利点Senna: ちなみにどうですかアメリカの会社でバンクーバーから働くっていうのにおいて、何か不都合な点だったりとか困ってる点とかあったりします。Koya: そうですね。不都合というか、やっぱりコミュニケーションもZoomだったりとか、あと基本チャットなので、そうですね。リモートはありがたい分、出社で対面でコミュニケーションをとってエンジニアするっていうのもやってみたかったなというのは正直ありますね。でもそれ以外は、特にそのほかは別に文句はないですね。Senna: 難しいですよね。フルリモートがいいよっていう人たちが爆発的に増える一方で、とはいえ対面で多少はコミュニケーション取りたいよっていう、なかなかちょっとどっちにつけばいいんだみたいなのがやっぱりあったりしますもんね。海外就職で気づいた日本との働き方の違いSenna: 一旦ちょっと日本やっぱり出て、こっちで1年くらい過ごし、アメリカの会社で働くっていう理想を一旦叶えたかなと思うんですけど、ここはやっぱり日本の環境とはちょっと違うなとか、気づいた点ありますか。Koya: そうですね。日本で自分がいた会社は結構メンテナンス性だったりとか、構造の改善とか、あと技術的なアーキテクチャを取り入れたりとか、そういうところを結構積極的にされてた会社さんだったんですけど、「そういうのはいいから、とりあえずお金を生むコードを」みたいな、アーキテクチャとかリファクタリング云々よりも、とりあえず早くお客さんの要望に答えられるようにしてくれみたいな、そういう思想を感じることが多くて、ここは大きく違うなって思いますね。Senna: それはいいことなんですかね?(笑)Koya: 正直なところ。本当、直した方がいいんじゃないかなみたいな感じる時もありますけど、実際にそのコードでお金を生んでお客さんを獲得してるっていうのもあるので、そうですね。ちょっと考え方の違いというか。Senna: なるほどな。これでもきちんとビジネスが成り立ってお金を生み出してるんだったら、ビジネス的にはいいのかなとか考えたりとか。Koya: そういう意味でカルチャーショックみたいなのはありましたね。Senna: どちらかといえばスタートアップカルチャーでのショックみたいなイメージですかね。国際的なコミュニケーション環境Senna: 多国籍な会社さんっていうのもあるかなと思いますけど、コミュニケーションの面においてはZoomとかチャットとかっていう部分においても、別にそこまで問題はないかなって感じですか。Koya: そうですね。やっぱりもうAIとかのおかげで、とりあえずチャットとかに関してはそこまで気にせずやれてます。Senna: なんか海外に出てっていう部分で思っていたのと違う、もしくは思っていた通りだったとか。Koya: あー、そうですね。僕海外の職場ってなんかもっとギスギスしてるのかなって思ってたんです。英語になって、言ってしまうと様々な国の人と一緒に働くわけじゃないですか。なんかもっと我が強くてコミュニケーションに難儀を迫られてみたいなことを思っていたら意外とそうでもないみたいなのは良い発見でしたね。Senna: なるほど確かに。もっとこう個人主義というか、成果を出して自分主義なイメージはある人は多いですよね。Koya: でもなんか、少なくとも今のマネージャーさんはちゃんときちんとコミュニケーション取ってくれというか、そういうニュアンスを感じますね。なので確かに、どうしても海外ってなると個人主義成果出すみたいなのが先行してしまうんですけど、そこはまだちょっと期間は短いですけど、あんまり感じないですね。海外挑戦に関するアドバイスSenna: 逆に何だろうな、今からこっちに来られる方々に対して、これはちょっと最後の質問とは違うんですけど、こういうふうに身構えておいた方がいいよとかあります?Koya: そうですね、確かに使っている言語はもちろん違うのですけどやってること結構、やっぱりもう日本とあんまり大差ないなって感じる時もあって。英語だから、なんかすごいちょっとハイレベルに見えてしまったりすごい憧憬してしまうってこともあるかなと自分はあったんですけど、実際飛び込んでみると、そこまでではなく、求められていることは日本と一緒っていうことは感じます。だから、変に海外だから身構えるよりかは、きちんと仕事をすれば、きちんと見てくれる環境が多いんじゃないかなって捉えておくのは、これから挑戦する方々には伝えたいことですね。Senna: なるほどですね。変に身構える物じゃないよっていうことですよね。Koya: そうですね。海外就職において重要なのは過度な身構えではなく、日本での経験を活かした着実な仕事ぶりだと思います。Senna: では、これから渡航を考える人にアドバイスがあればKoya: そうですね、アドバイスかー。やっぱり会社辞めて海外に来てみて、エンジニアだけじゃなくて、人としてもそうなんですが、日本に居たら心配しなかったであろうことや、考えなくて良かったことを考えて生きていかないといけないので、やっぱそういう意味では、ある意味強制的にそういう環境に自分を持っていけたことは良かったかなと思います。この体験や経験は絶対無駄にはならないと思うので、ぜひチャンスがある、興味があるんだったら、海外留学ってところは選択肢として挑戦するのはどうかなとは思ってます。Senna: 「日本にいたらあんまり考えなかったようなことをこっちだと考えるようになる」って、例えばなんですか?Koya: そうですね。やはり上からの指示を待っていたり、言われたことをやるだけみたいなスタイルって、海外だと生きていくの難しいですよね。それこそ海外就職を意識すると、知識を知るだけじゃなくて、ちゃんと自分のものにしつつ、周囲にアピールしないといけないとか、技術者としてもビジネスマンとしても求められるレイヤーがやっぱ違うなっていうのは感じています。そうなった時に、やっぱり会社や他人の看板がなく、自分の実績をアピールしないといけないので、どういう風に相手をうまく見てもらうかとか、そういったアピールや意見の出し方とか、やっぱりずっと会社にいるってことを考えた時よりかは考えるようになったなと思うので、そういう意識でしょうか。Senna: 素晴らしいアドバイスですね!海外に出たからこそ使う脳みそがあるというか、考えなければならないことが人を成長させていると思う瞬間は確かに多そう。今日は沢山のお話ありがとうございました!いかがでしたでしょうか。日本での大手電機メーカーで2年半のエンジニア経験を経てカナダ経由でアメリカ企業就職を実現したKoyaさんのストーリーは、現代の海外就職成功の新しいモデルケースと言えるかもしれません。最も印象的だったのは、ESLクラスでの何気ない出会いが最終的にキャリアの扉を開いたという点です。FrogコミュニティメンバーのSuguruさんとの飲み仲間関係が、50-60社に応募する中での成功事例となりリファラルへと発展した。これは単なる運ではなく、LinkedInでの継続的な情報発信と「すぐに面接を受けられる体制も環境も整っている」という明確な意思表示があったからこその結果だったように思います。海外就職において、すべてが実力や能力で決まると考える方は多いですが、所属する場所や環境、日々の情報発信からそれを受け取る人々のことまで、様々な要因が絡まって海外就職は成り得るので、出来ることはなんでもやるという意識を常に持ち続けるようにしたいですね!
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