業界未経験からバンクーバーの専門学校「VanArts」を卒業し、たった1年で海外就職を果たしたToruさん
今回は、日本で大学卒業後にベンチャー企業に就職。ネットワーク・サーバーエンジニアとして勤務した後、バンクーバーでWEB業界を目指してVanArtsという映像やWEB制作の専門学校へ入学。1年間の学習期間を経て、ワーキングホリデーに切り替え現地就職を果たされた後、更に転職を経験するという、なかなか留学生には見られない経緯を辿ったToruさんのインタビューをさせていただきました!
経歴
―― バンクーバーに留学するまでの経歴を教えてください。
日本で大学を卒業し、ベンチャー企業へ入社したのですが、当時はIT関係の仕事につこうとも思っていなかったにも関わらず何故かネットワーク・サーバーエンジニアとしての職を頂き、3年間日本で働きました。
ただ、実は大学時代「クリエイティブな仕事がしたい」と漠然と思っていた事もあり、WEBデザイナーも就職活動の時期に頭の中で考えてはいたんです。ですが、就活まで時間も無かったので、その時は流されるように就職活動を始め、無事に就職する事は出来たのですが、やっぱり心のどこかで「何か違うな」って思う事が多くて…。
そんな中、Frogを運営されているセナさんのバンクーバーのうぇぶ屋や、マナさんのWEBクリエイターボックスを見て「こういう道もあるんだ!」って、衝撃を受けたのを覚えています。それが初めて留学を考えだしたキッカケですね。
その後、バンクーバーとシンガポールのどちらかで留学を考えていたんですが、シンガポールはビザの面ですごく厳しくて、そもそも永住権などを含めて長期で働くための可能性が低くかったこと、当時はバンクーバーと比べると、とにかく敷居が非常に高かったのでバンクーバーを選びました。
また留学を決める前にピンと来た方にコンタクトを取って話しを聞いて自分の進むべき方向性を相談して回っていました。そうやって沢山の人からお話を聞いていく中で少しづつ将来の目標やビジョンが見えてきて、バンクーバーへの渡航を決めました。特にバンクーバーはセナさん含め現地で働いてらっしゃる方のお話を聞きやすかったのも大きかったです。
この時、同時に専門学校も考えていて、VanArtsとBCITで迷っていたんですが、当時BCITは日本人等の外国人入学者の数もそこまで多くなく、情報も不足していて、英語力も相当高いレベルで必要だったので、総合的に見てVanArtsに決めました。
英語について
―― 専門学校の入学に必要な英語力は、一般的に決して低くは無いと思いますが、英語面についてはどう勉強されてたんですか?
渡航前から英語にはある程度自信がありました。大学時代から国際交流のサークルに入ったりしながら勉強を続けていました。なので、渡航後も語学学校等には通わずに、直接VanArtsに入学する事ができたんです。
ちなみに、英語面については『英語上達完全マップ』という僕のバイブルがあるんですが、英語をどうやって勉強したら効率よく勉強出来るかをまとめた本で、僕の中ではこれが本当に大きかったのでオススメです。
ただ、もちろん英語面も渡航後順風満帆だったわけではなく、やはりコミュニケーションの面では当然苦労しました。渡航して半年はほぼ毎日英語の勉強は欠かしませんでしたし、継続的な勉強は続けてきました。
専門学校について
―― 実際に専門学校での生活はどうでしたか?
正直相当詰め込んでいました。学校だけの話じゃないんですが、毎朝4:30に起きて3時間くらい英語の勉強して、8:00には学校へ行き、その後も9:00までは自習、授業が9:00 – 16:30まで、学校が終わった後も20:00までは必ず学校に残って課題をやり、帰ってお風呂入ってご飯食べて寝る…。最初の半年間はずっとこの生活を続けていました。
未経験からの海外就職ということで、どれだけ難しいかも正直分からなかったのですが、現地カナダ人に英語力で劣る反面少しでもスキルを高めて太刀打ちできるように意識していました。
――カリキュラムについてはどうでしたか?
VanArtsのカリキュラムは非常にバランスのとれた内容だったと思います。特に自分の場合はデザイン、デベロップメント、マーケティングのどれにも興味があったのですが、VanArtsはその3分野をバランスよくカリキュラムに組み込んでいて自分のニーズに合っていました。また少人数で先生に質問もしやすい環境でしたので、僕のような初心者から学ぶ人でも勉強しやすい環境でしたね。
ーー 卒業後は皆さん就職されたんですか?
正直に言えば、僕のクラスの場合、現地就職者はカナダ人含めてクラス14人の内2人だけ。やはり学校の授業だけで海外就職に至る事は難しく、自分でどう就職に向けて行動するか、考える事は大事だったように思います。僕はUBC(バンクーバーにある名門大学)のWEBデザインコンテストに応募したりしたんですが、MeetUpなんかも含め、そういう学校以外の活動に積極的に参加することも就職をする上で大事なことだったと感じます。
あとは課題も、ただ習ったことを繰り返すんじゃなくて、常に求められる物以上を出しきれるように、いつでも自分の持てるスキルの上を行くつもりで取り組んできた姿勢は、今になって振り返っても大きかったんじゃないかなと思います。
就職活動について
―― 初めての就職活動はどうでしたか?
僕は最初の就職活動の時は合計で70社くらいに応募しました。カナダではよくある話なのかもしれませんが、送っても返信返ってこなかったり、上手くいかない物もあったのですが、気がついたらそのくらい応募してたっていう感じでしたね。
丁度就職活動している時期に、キャリアアドバイザーのお仕事をされている方と偶然お友達になれて、その人から色々教えてもらいながら就職活動の準備を進めたり、それこそFrogのTimmy先生にもアドバイスもらったりと、初めての海外就職活動だったので、ここでも色々な人からアドバイスを頂きながら準備してきました。
―― 卒業後、無事に一社目の仕事が決まったと思うんですが、差し支えなければ辞めるまでの経緯を教えてください。
一社目はバンクーバーにある小さな出版関係の会社に社内のWeb担当として就職しました。自社サイトのリニューアルをするためにWEBデザイナーを募集していて、そこに僕がコントラクト(契約社員)として入社したという経緯でした。初めの数ヶ月はWEBサイトのリニューアル業務で忙しく、非常にやりがいもあったんですが、リニューアルが終わって業務がマンネリ化してきた事や、コントラクト扱いだったので、その後の就労ビザや永住権の事を考えると先行きが心配になり、転職を決意しました。
―― 実際、ワーホリも残り半年程しか期間が残されて居なかったと思うんですが、転職活動はどうでしたか?
やはり思ってた以上に大変でした。一社目で働いた経歴がリファレンスとして使えたのは大きかったと自分でも思うんですが、前職で働いた期間が短く業界経験も浅かったので、自分のポートフォリオのブラッシュアップに加え、自分に出来る事をアピールして、なんとかジュニアデベロッパーのポジションを頂いたという感じです。
そうやって二社目に入社したのが今僕が所属しているFuseという会社なんですが、ここは純粋な制作会社で、規模も小規模で理想的な環境です。同僚もシニアレベルの方が多く非常に勉強になります。業務内容としてはフロントエンドエンジニアとして、コーディング中心で作業していますが、今はDrupalの案件一つをデザインからバックエンドまで任せてもらっていて、日々自分が成長出来ている事を感じてすごく満足しています。ワーホリの期間は短かったんですが、半年の中で自分のパフォーマンスを認めてもらえて、就労ビザもサポートしてもらえる事になりました。
あと、これを感想として伝えて良いのかはわからないんですが、やはりカナダの労働環境の充実度には大満足ですね。こっちは業務時間に仕事を終わらせるため、すごく集中するか、和気あいあいとするか、とにかくメリハリがあって、尚且つ6時以降働く事はほぼ無いですし、大体金曜日にはビールを皆で飲み、すごく自由度が高いと感じています。
こういうメリハリがあり、自分の成長を実感できる今の環境は、純粋に僕には合っていたんだろうなと思います。
今後について
―― これからの予定を教えてください。
マーケティングとデザインにも興味があるんですが、最近はデザイナーとデベロッパーとの堺が曖昧になってきているのを業界全体で感じるので、今後の目標としてはデベロッパーの視点でデザイン、マーケティング面の提案が出来るようになりたいですね。そしてそれを突き詰めて行くと、UXデザイナーの領域が見えてくると思うので、今後はそこを目指して頑張っていければと思っています!
ビザの面では、永住権は取っておいて損は無いと思うので、とりあえず申請だけしておこうかと思います。カナダにずっと居るかと聞かれると分からないですが(笑)
―― これから留学を考えている皆さんにメッセージをお願いします!
留学に何を求めているかにもよると思うんですが、もしこっちで就職やインターンをするつもりで留学するのであれば、留学前からその道筋を考えておいた方が良いと思います。それこそ自分の場合はコンペやMeetUp等がそうだったと思いますが、何が就職に繋がるのかを人任せにせず、自分の頭で考える努力は誰にでも必要な事かもしれません。ですが、もちろんその上で誰かを頼るという事も同じくらい大事だと僕は思います。
以上、今回はVanArtsから現地就職されたToruさんにお話を伺ってみました。
Toruさんはご自身のブログでも、沢山の英語学習や海外就職に関する記事を書いてまとめていらっしゃいますので、是非今後海外を視野に入れて活動するという方は参考にして頂ければと思います!
ワーキングホリデーの期間で転職まで経験する方は本当に少ないので、今回はインタビューをさせて頂いた僕自身も勉強になる事がすごく多かったですね。そして改めて現地就職をされる方に共通するのが、不断の努力と計画性、そして自分で考えて実行する力であることは疑いようの無い事かなと思うので、是非その姿勢は真似させて欲しいなと思いました!
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