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短いビザ期間にもかかわらず、トロントでの就職を実現したKeitaさん

今回はワーホリのビザでトロントに渡航し、語学学校を終えて10ヶ月しかビザ期間が残っていないところから就職を果たしたKeitaさんのお話です。Frog CEO、Sennaさんとの対談形式でお送りします。

Frogがバンクーバーを拠点としている理由の一つは「バンクーバーは外国人や未経験から学んだ人の就職のハードルが低い」というものなのですが、トロントは逆になかなか厳しい世界だと聞きます。その理由や、その中でなぜKeitaさんが就職できたのかという点も語られていますので、是非参考にしていただければと思います。

(※インタビューは2017年11月にビデオ通話で実施。当時、Keitaさんは日本に一時帰国中)

経歴

Senna: トロントに行かれたのはいつですか?

Keita: 2016年9月です。英語ができなかったので4ヶ月フィリピンに行って、そのあとワーホリビザでトロントに来てまた2ヶ月語学学校に行って、そこから就活をしました。

Senna: ということは就活を始めた時点でビザは残り10ヶ月しかなかった?

Keita: そうですね。

Senna: すごいですね!

Keita: (渡航したいタイミングまで)時間がなかったので学生ビザは考えていなくて。それで仕方なく、という感じです。

2016年11月初めに就活を始めて、12月末に内定が出ました。そこで2017年8月まで働いて、ワーホリの期間が終わる少し前にずっと行きたかった会社に応募したら、ビザ期間の最終日くらいに電話が来て内定もらえて。でもその時点でビザが切れたので一旦帰国して、日本でビザの手続きをして、一昨日にワークパーミットが出たのでたぶん来週か再来週くらいにトロントに戻ります。

Senna: ポートフォリオを拝見するとアニメーションに力を入れているみたいですね。あれは何で動かしてるんですか?

Keita: WebGLですね。日本で働いていた会社が広告系の制作会社で、アニメーションを作ることが多かったんです。フラッシャーだったのでFlashをずっとやってました。でもトロントでやっていた仕事ではアニメーション全然使わなかったですね。Reactのアプリばっかり作ってました。

Senna: Keitaさんのポートフォリオ本当にかっこいい。今までいろんな方のポートフォリオを見て来ましたが、間違いなくトップレベルです!

トロント事情

Senna: トロントでの就職の難易度が高いと思う理由が2点あって。一つは、カナダ一の大都市であることですね。バンクーバーよりも大企業が集結しています。

Keita: バンクーバーは小さい会社が多いですか?

Senna: スタートアップばっかりです。資金力をつけるとシリコンバレーとかに行ってしまう。会社が興っては移動し、というイメージです。

スタートアップの方が外国人を雇おうとするので、個人の動き方としてもバンクーバーは登竜門という感じです。Frogメンバーの事例だと、バンクーバーで働いた実績を作って永住権を取り、トロントやアメリカに行くというのが王道ですね。

Keita: そうなんですね、なるほど…。僕はトロントに小さな会社が少ないとは思っていなくて。トロントで最初に働いた会社がシェアオフィスを使っていて、そこには小さい会社が10個くらい入ってまして。2、3人の会社もありましたし、僕の会社は10人くらいでした。そこでの印象だと小さい会社も結構ありそうです。

Senna: シェアオフィス外の印象はどうでしょう?例えばMeetupには参加されましたか?

Keita: はい。就活を始めた頃はなんでもやってみようと思っていて、月に4-5回くらい行ってて。そこにも小さい制作会社やスタートアップの人もいましたね。「職探してるんですけど」という話もしましたが、仕事には繋がりませんでした。でも喋る練習にはなったかなと。無料英会話くらいの気持ちで(笑)。

あと、有名な就職サイトがあるんですよ。現地の人に教えてもらったんですけど、AngelListっていう。

Senna: Frogメンバーも使ってます!それか、IndeedMonsterかって感じですね。

Keita: そこでトロントの会社に応募しまくって、一社内定もらえましたね。AngelListにも結構トロントの会社載ってると思います。

Senna: ちょっと調べてみますね…。今バンクーバーとトロントで検索結果を比較してるんですが、トロントだとヘルスケア、AI、バイオテクノロジー系が多いですね。この市場はすごく大きくて、それに絡めたスタートアップがいっぱいできてるという話は聞いてました。ただ、必要な知識やスキルを考えると、その市場が大きくなってもFrogから送り出せる人はなかなかいないという(笑)。

Keita: そうですね、そういうとこに入る人は大学でその分野を勉強して、という人が多そうですよね。

Senna: 大学でコンピューターサイエンスをやってたら大体どこの国でも有利なんですよね。でもFrogのメインはそういう人ではなく、日本で何かしらの就業経験がある人たち。中にはトロントに挑戦した人もいたけどみんな失敗してるんですよね。

これに関連して、トロントが難しいと思うもう一つの理由は尖りすぎた会社が多い、日本でいうちょっと前のスタートアップみたいな「Webサービスガンガン作ろうぜ」っていうところが多い気がしていて。アニメにめちゃくちゃ力入れてたり、バイオテクノロジー周りだったり、何かにものすごく特化した会社が多いと感じています。僕もトロントにいた時に求人やMeetupの検索をずっとやってたんですけど、「とりあえずWeb系で集まろうぜ」っていうものは少ない印象。最近もFrogメンバーがトロントに行ったので一緒に調べたんですけど、印象は一緒でした。特化したスキルセットを持ってる人じゃないと難しいんじゃないか、「全般的なスキルはあるからトロントに行ける」は違うんじゃないかと。

Keita: 前の会社はWebプロダクトを自社で開発している所で、ReactやAngularをフルに使っている典型的なスタートアップでしたね。トロントで会った日本人のデベロッパーもそういうスタートアップに入ってました。なのでスタートアップが少ないとは思っていなかったんですけど…。Meetupは月一くらいであるやつがJSとかReactとか、もっと広い意味でのデベロッパー集まりとか。その中で僕が行けるのは4-5個かなと。バンクーバーはもっとありますか?

Senna: わけわかんないくらいの数ありますね(笑)。ただ毛色は違っていて、トロントはビジネス色が強いと思います。「ビジネスを中心として、デベロップメントをどう活用しようか」という感じ。スキルが高くないと厳しいイメージがある。

バンクーバーはインタビューにもある通り完全未経験から現地就職する人がたくさんいて、「1年間フルで勉強して2年働く」というのがテンプレ化している。トロントはそれが不可能じゃないかと思っています。トロントは人の数も違えば、スタートアップやMeetupの数が違う、そして大きい会社が幅を聞かせている。なので未経験から勉強して就職というのは難しいというイメージですね。

トロントで必要とされてる技術の傾向かってありますか?これから頑張る人がどういうスキルを持ってたらいいかというのを伺いたくて。バンクーバーではフロントエンド天国がずっと続いてて、JSフレームワーク万々歳みたいな状態なのでもしかしたら「JSフルスタック」という名前がまた盛り上がるんじゃないかくらいの勢いです。バックエンドならRailsかPHP、Laravel系が多いですね。

Keita: トロントも一緒だと思いますよ。特にReactかAngularていうのは確実にありますね。

Senna: Angularもまだありました?

Keita: 僕が就活した時はありましたね。ReactかAngularどっちかという感じでした

Senna: 最近はVue.jsが結構多いですけどね〜。

Keita: Vueはあんまり見なかった気がしますね。

Senna: Reactのライセンス問題があって、そこからVueに流れた人が多かったと聞きましたがそんなことなかったですか?

Keita: それは僕が帰って来た後の事件だったのでわかんないですね…。

技術の話をすると、僕が入った1社目はもともとAngularJS 1がメインで、それはまずいということを社長が主張しててReactに移行してました。

Senna: そうですね、AngularからReactに移行したいということでその両方できる人募集っていう求人が結構多いみたいです。

就職活動

Senna: 就活では何社受けたんですか?

Keita: AngelListを見つける前の段階で37社受けていて、レジュメは20社に送りました。返信が来たのが10社くらいで、インタビューに行ったのは3-4社ですね。

Senna: 返信が来た時点でビザの話はありました?

Keita: 結構ありました。「ワーホリです」と言うと、「ダメです」と言われたこともありました。

Senna: 会社探しでは制作会社とかに絞っていたんですか?

Keita: いや、手当たり次第に。経験を積むことが第一だったので選んでる余裕もなくて。フロントエンドデベロッパー、JSと書いてあれば応募しました。

その後にAngelListを見つけて、「フロントエンドデベロッパー トロント」で検索して出てきた会社全部にメッセージ送ったんですよ。50社くらいですね。その時はリファレンスを得るために働ければ良いと思ってたので、「インターンシップでもボランティアでも良いので雇ってください」という文面で送って。

Senna: そうなんですね!Frogメンバーの事例から導き出すと、むしろボランティアやインターンの名目で送ったメールはだいたい無視される傾向にあるという結論でしたが…。

Keita: ほんとですか?僕はすっごいたくさん返信もらいましたよ。「インターンシップならいいよ」「ボランティアならいいよ」って。むしろ返信できないくらい来てたので返信ほとんどしなかったです。

Senna: それって無給ですか?

Keita: 無給です。「英語環境で働ければ」って思っていて、それで現地の人と話せたらスキルを見せることもできるし、就職に繋がるかなと。将来的にリファレンスになってもらえれば良いですし、とりあえず入って、働きながら就活を続ければ良いかなと思っていて。

最終的には「有給でも雇う」と言ってくれた会社があったのでそこに入ったんですけど。

Senna: 「無給ならいいよ」って言ってくれる会社から働きたい会社を見つけるのって難しい気がするんですが、その点はどうですか?

Keita: いきなり自分のやりたいことをやれはしないだろうなと。自分がやりたいことって要求レベルが高いと思うんです。さらに海外の会社に入るとなると、さらに2段階3段階もハードルが上がるので、まずは働いてからかなと。

ぜひ他の人にもやってみてもらいたいです。これで就職できたら楽しいじゃないですか。

Senna: なるほど、トロントのレベルだとそのやり方もアリなのかもしれませんね。

後輩にアドバイスするとしたら、という目線で伺いたいんですけど…。無給からの就活で引っかかる所は多くなると思うんですが、自分のやりたいことがやれる会社ではないとおっしゃっていました。そういった会社にワーホリの1年間を使って働いたとして、「ワーホリもうすぐ切れるから次の会社に行こう」としても大抵就職できない。なので、1年間を良くない会社というか、無給でしか人を雇わない会社…っていうのは言い方悪いけど(笑)、に勤めるというのはどうなんだろうと。

Keita: 普通の人って、就活してる最中はどんなことしてるんですか?就活っていっても1日フルタイムかける作業じゃないと思うんですよね。一日1時間メール返すかレジュメ送るか、というくらいの話で。残りの時間をどう使うかっていうことです。部屋にこもって技術を磨くのも良いんですけど、それよりも現地の会社に入って現地の温度感を知った方が自分のためになる。つまり、無給の会社をゴールとせずに、働いてはいるけど就活は変わらず続けてやってくというイメージですね。

ただ、そこは趣味悪いとは思うんですよ。良い会社から内定出たからそっち行きます、一方は無給だから…って(笑)。でもそうやって次に行けば良いかなと。時間の使い方として無給でも会社に行くというのは力になると思いますね。

Senna: 僕もFrogメンバーも失敗事例に食いつきが良くて(笑)。Frogメンバーでも「働いた会社がイマイチだった」という人が結構いる。「あんまり良くなかったな、学びにならなかったな」という印象のまま日本に帰ってしまう人もゼロではないんですよ。Keitaさんの場合、どういうところが前の会社良くなかったですか?

Keita: 僕は満足はしてて。英語環境で働けたというのは大きかったですし、デザイナーやクライアントと話せる機会もありましたし。悪い会社ではなかったんですけど、悪かったポイントは、その会社が若かったので技術力があまりなかったっていうのが一つ。社員10人くらいいたんですけどみんなジュニアというか、大学出てブートキャンプに6ヶ月くらい行ってから来たというような人が多くて。そういう業界1、2年目みたいな人たちで回してたので技術力が微妙だった。あと、資金繰りが…。時々給料が遅れてたりしたので(笑)。

Senna: 2社目に関してはビザが切れるタイミングで内定が出たということですが、「プロベーション期間なしでワークビザを出してほしい」と交渉した?

Keita: 交渉するって感じではなかったです。向こうも当たり前な感じでしたね。「じゃあビザ出さなきゃだね」と。

Senna: ふぁー!その会社は結構大きいですか?

Keita: そうですね。外国人の従業員も結構いて、ビザの手続きも慣れてるみたいで。アジア人も結構いるみたいです。

Senna: そのパターン、僕らが「神パターン」って呼んでるやつですね(笑)。大きい会社はスキルの敷居は高いけど、就労ビザは出しやすいんですよね。政府に対して必要な証明ができるので。Keitaさんがある程度大きい会社に入れたということはスキルを見られたんだなと思います。

Keita: 確かに面接での英語はカタコトだったので、英語は見られなかった感じはありますね(笑)。

Senna: ポートフォリオを見て、スキルだろうなと思ってはいました。例えばNode.jsのコミッターしてた人だとかはそれが可能なんですよね。

Keitaさんの仕事の実績はどう判断されました?カナダ人がカナダの企業に入るなら前職のリファレンスで終わりますが、日本人はなかなかそうもいかない。

Keita: 日本で働いていた会社のことを、これから働く会社も知ってたんですよね。それは結構でかかったですね。前にいた所は広告系で、B社(仮名)っていう。

Senna: そこで働いてたんですね!すごいっすね〜。日本人だとYahooだとかGoogleとか、外資系に勤めてないとなかなかリファレンスにならないんですよね。最近だとメルカリで勤めていたことがリファレンスになって決まった人もいましたが。アメリカ版のメルカリが有名になって来てるので。

そうではない、知られていない制作会社で10年働いてましたと言ってもリファレンスにならないんですよね。日本人は英語できない人が多いし時差もあるし、で電話のハードルが高いのでリファレンス0のことが多い。その中でB社みたいなインタラクティブ系で有名な会社にいたというのは強かったということですよ。B社はリファレンスに立ってくれたんですか?

Keita: そうですね。社長が外国人なので英語話せるのでお願いして。

Senna: それはでかい!それは普通の人持ってないですからね。

Keita: リファレンスでいうと、B社以外にもなってもらったところがあって。トロントで2ヶ月行ってた英語の学校が面白いところで。英語系のスタートアップみたいなところが運営していて普通のカリキュラムじゃなく、学校自体もシェアオフィスにあったんですよ。先生もビジネスマンみたいな、スタートアップ大好きみたいな人で。その人に相談して仕事を紹介してもらったことがあるんです、そのシェアオフィス内でデザイン職が不足してるということで。仕事が見つかる前にそこのスタートアップの人と小さい仕事をしてたので、その人にもリファレンスになってもらいました。

Senna: それは面白いですね!学校の名前教えてもらってもいいですか?

Keita: On the Spot Languageというところです。語学学校なんですけど変な学校で(笑)。教室がないんですよ。少人数制で、生徒3人と先生1人で外に出てカナダ人に話しかけるという。授業中は先生と行くんですけど、宿題は「20人に話しかけてオススメのレストランを聞く」とか。

Senna: それはフルタイムで行ってたんですか?

Keita: 授業時間は2時間半しかなくて、それ以外の時間は宿題の話しかけをするっていう。

この学校のウェブサイトも手伝いましたね、日本語版とか。

Senna: 実際は学校からのリファレンスが功を奏することってあまり多くないんですね。素人からのリファレンスみたいなものなので。それだったら、Udemyとかオンラインコースを修了するともらえるオンライン証書の方が意味がある。やっぱりB社のリファレンスが大きいのかなと思いますね。

面接は合計何回受けられましたか?

Keita: 5回くらいですね。

Senna: そのうちTechテストがあったのは?

Keita: 3回です。他のところは面接だけで、入れた会社も面接だけでした。

Techテストの一つは、FormをBootstrapで作るっていうやつ。

Senna: それは…ナメてんのかってくらい簡単なやつですね(笑)。

Keita: あと、HTMLとCSSでレスポンシブサイト作るとか、タブのシステムをJSで作るとか。

一つ難しいのがあって。再帰関数だけでtree型ナビのウェブの表示機能を作るっていうのがありました。表示するのは家系図で、DBに入ってる「どの人に何人子供がいるか」っていうようなデータを取って来て、良い感じの家系図にするっていう。僕は全然ダメでしたけど、アルゴリズム好きな人は行けるんだろうなって。

面接についてだと、もうすぐ働き始める会社はシミュレーション面接みたいなやつがありました。「プロジェクトでこういうことがあったらあなたはどうしますか」みたいな。

Senna: それは結構多いですね。仮想プロジェクトを作って、現場の人間を入れてテストを行うっていうような。そういうのは多いですね。

ちなみに面接で聞かれたことの多い質問はありますか?バンクーバーの会社でよくあるのだと、「この会社に入ったとして、辞めた後どうしたいの」とか。

Keita: そういうのはなかったですね。うーん、何だろう…。

Senna: あまり覚えてないということは、印象に残るような質問はなかったということですね(笑)。

終業時間30分後。勤務時間終わったらみんな比較的すぐ帰るので誰もいなくなるのが早いです。

仕事について

Senna: 仕事内容としてはフロントエンドですか?

Keita: そうですね。前の会社はReactしか触ってなかったですし、次の会社ではWebGLをやるようです。やりたかったことなので万々歳ですね。あと、Unityできるって言ったら結構喜んでましたね。そういうのも技術として、飛び道具的な感じでウケるのかなと。

Senna: 間違いない!最近はUnityもそうですしUnreal系は多くなりましたね。

Keita: …さっきから聞いてるこの話をカナダに行く前に聞いてたら、絶対バンクーバー行ってましたね(笑)。

Senna: いや〜、僕は「トロント行ってくれてありがとう」って感じですよ(笑)。本当に事例ないですもん。バンクーバーでだったら、Keitaさんのレベルなら小指でチョチョイっとキーボード触ったら就職できると思いますよ(笑)。

Keita: それ知ってたら行ってました(笑)。

Senna: ただ、バンクーバーで働きたいインタラクティブ系の会社あります?

Keita: あ〜、あんまりないですね。

Senna: インタラクティブデザイン系が盛んなのってモントリオールとかトロント方面ですもんね。

Keita: モントリオール、結構ありますね。

Senna: モントリオール…フランス語ができればなぁ(笑)。モントリオール行ったことあります?良い街ですよね。

Keita: あります。可能であれば住みたいですね。

Senna: 可能であれば住みたいですけど可能であればフランス語は勉強したくないです(笑)。

Keita: どうなんですかね、社用語が英語という可能性は。

Senna: いや〜、街全体として「お前なんで英語喋ってんの?モントリオールの公用語フランス語だよ?」って感じらしいですよ(笑)。

でも街の雰囲気としてはカナダの中で一番好きで。でもフランス語いつ勉強しよう、って感じですね(笑)。

Keita: トロントに来たい人ってそんなにいるんですか?海外で働きたいならバンクーバーでも良いんじゃないかと。

Senna: いますね。トロントに行きたい人は最初からガチでトロントしか考えてない人が多いです。第一希望がトロントだという人に「就職の事例でいうとバンクーバーの方が圧倒的に多いんですけどどうします?」って話すると、「いや、それでも絶対にトロントが良いです!」って(笑)。

Keita: …そんな魅力的な街には思えないですけど(笑)。

Senna: まぁ、バンクーバーも飽きやすいとは思いますよ。西海岸が近いからシリコンバレーにちょくちょく行けるというは利点ですが。もちろんスタートアップ多いし面白い会社も増えましたけど、にしたってバンクーバーはあくまで登竜門。バンクーバーでリファレンスをゲットしたら「さあ、次どこ行く?」っていう街ですね。トロントを最終ゴールとして考えている人が多いです。

Keitaさんはトロントにどれくらいいる予定ですか?

Keita: 2年くらい働いたら色々わかってくるんじゃないかなということで、今は2年で設定してます。永住権は今の所は考えていないですね。Frogメンバーで永住権とる人は多いですか?カナダに住みたいっていう。

Senna: 多いには多いんですけど、ほとんどの人はバンクーバーで実績を3年くらい積んだら離れますね。日本に帰る人もいますし、アメリカに進出する人もいますし。そんな感じで次の国へ行く感じですね。

ちなみにトロントはそんな魅力的な街じゃないって話してましたが、どこがイマイチですか?

Keita: うーん、まあでもwifiある居心地のいいカフェが無限にあるのはすごい好きです。ただごはんが美味しくないなと。。

Senna: その点はバンクーバー良いですよ!日本のレベルを10としたら7.5くらいならあります(笑)。日本食とラーメンのオンパレードですし。

Keita: それは羨ましい!

ミーティングスペースがいっぱいあります。奥にはVRスペース

留学を考えている人へのアドバイス

Senna: 最後に、留学を考えている人にアドバイスはありますか?

Keita: そうですね、いろんな人が言っている通りチャレンジだっていうのはあると思うんですけど…。

無給インターン説はどう思いますか?おすすめできます?(笑)

Senna: 無給インターン説か〜…。やっぱり日本から来られる方々は、無給って部分に拒否反応を示す方が正直めっちゃ多いんですよね。ただ、Keitaさんのような日本での実績やスキルセットが高い方でも、無給から英語環境で働いてリファレンスを得ようと考えている。それを伺ったおかげで、留学相談をするときに「このレベルの人がそういう考え方で留学してるんだよ」という話ができます。これは助かります。

Keita: 僕としてはこのやり方推しますね。一歩一歩進んだ方が間違いないと思うので。

Senna: ワーホリの1年間で就職しなきゃいけないという人は特にそうかもしれないですね。無給でもその業界に入ってあがいた方が良いんじゃないっていうお話かなと思います。

Keita: そうですね、僕はすごくお勧めします。

シェアしたいリンクがあって。Mediumで見つけたんですけど、アメリカでブートキャンプに言ってから仕事を探し始めて、仕事をゲットした人の軌跡の記事です。「こうやったらゲットできたよ」っていう。勇気付けられましたし、やり方がすごいです。これをやったら確実。この記事はすごく役に立ちました。

特に良かったのは、メールを送るときに確実に届くやり方で送れ、人がいるところに送れってことをアドバイスしてて。Infoあてに送って返信が無かったことを、落ちたんだと思って落胆するのが一番良くない。それは読まれてない可能性の方が確実に高いんですよね。

あと、この人はTwitterとかでネットストーキングして(笑)、その会社の「人あて」に送るようにしたら返信率が上がったとか。

他にも実用的なことが結構載ってて、これに倣ってやってたところがありましたね。

Twitterすごいですよね。英語の勉強のために英語のアカウント始めたんですけど、そこに自分でWebGLで書いたのを投稿してると結構外国人からメッセージが来て。それで「一緒に仕事しないか」というのもあったり。オランダの会社から「うちで雇ってもいいよ」って内定をTwitter見ただけでもらったこともあります。英語Twitterは結構効果あるんじゃないかなと。

Senna: 間違いないですね。Frogの就職者座談会で結構言われます。TwitterかFacebook、あとLinkedinですね。あの辺のポスト機能で情報発信している人は見られ方が違うって聞きます。

 


いかがでしたか?

無給でインターンだなんて考えたこともない選択肢で、しかもポートフォリオからわかる通りハイスキルな方がそんなことを考えていたなんて驚きです。でも確かに「就活以外の時間をどう過ごすか」と考えると有意義な時間の使い方に思えます。

ただ、Sennaさんが「インターンやボランティア志望でメールを送っても返信率は良くない」と話していたことを考えると、Keitaさんの場合はポートフォリオから伝わる抜群のスキルレベルに「この人がタダなの?お得じゃん!」と返信がたくさん集まったのかもしれません。その中から有給でオファーする会社が現れたのも、スキルが高いからこそ「いやいや、この人をタダで働かせるなんて」「有給でも獲得したい!」と考えさせたからかなと。

正直、未経験者の場合は事情が違ってくると思うのですが、うまくいけば有意義な時間の使い方ができることに変わりはありません。私も数ヶ月先に就活が控えているので、この手段を念頭に置きつつ、でも早く有給の仕事をゲットできるように(笑)、日々勉強を頑張ります。

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