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企業への応募ゼロで職を手にした、AndroidデベロッパーのKentoさん

1年間の学校生活を終え、トロントでの就職が決まったKentoさんにお話を伺いました。

驚くべきはタイトル通り、自分からアプライせずに就職先が決まったこと!しかもハードルが高いと言われるトロントの会社に、かなりの好条件で!

日本でのデベロッパー経験がある方なのですが、経験があったからというだけではなく見せ方の工夫や面接対策があってこそだなと、お話を伺って感じました。そこは未経験からの就職を目指す私も見習いたいところです。

 

経歴

ーー 元々日本でAndroidデベロッパーだったと伺っています。渡航前の時点では何年ほどの経験があったのでしょうか?

プログラミング経験は大体4年くらいですね。SIerで1年弱はJavaデベロッパーをやっていて、その会社にAndroid案件が来た時に「やってみるか」と上長に言われて要件定義からやりました。やったことないので本見ながら、全部一人で作ったって感じですね(笑)。部分的には上長に相談しましたけど。

ーー 初めてのAndroid開発が実務で、しかも一人でだったんですね!

プレゼンから開発、使い方の説明資料も自分で書いて。そうやって作ったアプリが自分のポートフォリオにもなったので良かったです。当時SIerよりも自分でプロダクトを作る会社が良いなと思っていたので、その後スタートアップに転職しました。フードオーダーサービスをメインにしている会社で、アプリを改修したり、のちにフルリニューアルした時にはスクラッチで作って。それをリリースしたところで辞めてバンクーバーに来ました。

ーー 就職する前は学校などでプログラミングやってたんですか?

パソコン触るのは好きだったので、大学ではメディア学部に入りました。HTMLの授業もあったんですけど全然勉強しなかったです、バイトが楽しくて。なので、卒業時点ではHTMLの知識もなかったです。

実は大学卒業してからバイクで日本一周してて、その時に出会った人に頼まれてサイトを作ったことはあります。日本一周が終わって家でゴロゴロしてた時に、広島にいるおっちゃんから「けんと、お前パソコン得意だったよな。ホームページ作ってほしいんだけど」って連絡が来て。「10万あげるから」と。その時の自分にとって10万はすごい貴重だったんですよ!だから「できるかわかんないけどまぁなんとかなるかな」って感じで受けました。…でもほんっとに何して良いかわかんなくて(笑)。本屋さんに行って、ITコーナーですぐ作れそうなチュートリアルが載ってるのを探しました。

コンテンツの打ち合わせは最初電話でやってたんですけど、「深夜バス代出すからこっち来い」と言われて1週間くらい広島に行ったこともあります。

ーー なるほど、それがこの世界への入り口だったわけですね!

そうですね、ここで作ったサイトをポートフォリオとしてSIerに応募しましたし…。考えてみたら転職する度に何かしら一人でやらされてますね(笑)。

ーー 確かに!このホームページ作成だけじゃなく、SIerではAndroidも一人でやられたんですもんね

ーー 海外への興味はどういったところから?

面白そうだなっていうなんとなくの興味と、実は8年イギリスに住んでた帰国子女なのに英語喋れないってコンプレックスがあって。親の仕事の関係で住んでたんですが、ずっと日本人学校に通ってて遊んでいたのも日本人の友達や日本のゲーム。当時は英語に興味もなくて、イギリスにいながら日本的な生活をしてました。で、日本に帰ってみたら「やっぱり英語必要じゃん」と(笑)。

そういうところから海外で働いてみたいなと思っていて。最初はプログラミング嫌だったんですけど、海外に行くことを考えた時に寿司職人かプログラマーか…じゃあ自分はプログラマーかなと。で、月々の貯金額を決めて計画的にお金を貯めていました。プログラミングの経験も積めて、年齢的にもそろそろかなというタイミングで、Frogの説明会に参加して。

本当はエージェントに頼らないで行こうと思ってたんです。自分で当たって行くような、チャレンジングなのが好きなので。でもめんどくさくなっちゃったんですよね(笑)。で、Frogの話を聞いたら「こういうプランあるよ」って言われたのでそれに決めました。

ーー バンクーバーには来たのはいつでしょうか

2017年2月ですね。3ヶ月ESLに通ってから、5月にWebのコースに入りました。

 

英語について

ーー 来た時の語学力はどれくらいでしたか?

外国人と友達にはなれるレベルで、授業も不自由はなかったです。ITの知識が元々あったというのもありますし。

ーー 日本にいた頃、英語はどうやって勉強しましたか?

TOEICを、アジア向けとはいうけどまずは受けてみました。そこから成長を見られるように1年に一回受けることにして。最初は600点台でしたが805点まで上がりました。 

あとは、外国人がいるシェアハウスに住みました。あんまり役立った感じしないけど(笑)。

Meetupにも行きました。友達と「緊張する〜」とか言ってうだうだするのも嫌だったので、一人で行くようにして。でも待ち合わせしてるのを見て「うわ、俺ここに行くのか…帰りたい…」って思ってましたね(笑)。

ーー 渡航後から今までやってることってありますか?

単語帳買ったんですけど挫折、英語ドラマを観るというのも続かなくて…。

バイトしてみるのが良いかなと思って、コーヒーショップで仕事しました。バリスタの経験はなかったんですけど運よく受かって、9ヶ月くらいやりました。

バイト先にて、いつもの数十倍の高さからミルクを注ぐ

 

専門学校について

ーー 専門学校生活はどうでしたか?経験者なので「いいとこ取りすれば良い」くらいだったのかなと思うんですけど…

そうですね。Androidの授業はやっぱりつまらなくて、リモートの仕事を探すためにCODEALっていうサイトに登録しました。その時点では案件なかったんですけど、去年末に連絡がきて今年1月から5月頭までリモートでAndroid開発してました。でもその時には授業がiOSに入っちゃって…。Androidは全く聞かなくてもよかったんですけどiOSはやったことないからしっかり受けたかった。さらにCODEALの案件が一応フルタイムで働くっていうもので、週末はカフェでバイト、相当忙しかったですね。 

そのリモート案件は結構大きいプロジェクトで、Kotlin使ったりしてモダンな開発をするものだったし、良いプログラマーがたくさんいて勉強になりました。そのおかげで就職できたと言っても過言じゃないくらい。良いプログラマーと働くっていうのは技術伸ばすのには本当に良いなと。

ーー その時に作ったものを就活で見せたということですか?

実際に見せることは契約上できなかったんですけど、「Kotlinを使って、クリーンアーキテクチャを使って…」という感じでどんなプロジェクトだったかをレジュメに書きました。Kotlinができるとアドバンテージになる会社も増えてきたので、Kotlinを評価してくれた会社はあると思いますね。

ーー 学校にはどういうものを求めていましたか?やっぱりビザ?

「IT+英語」に慣れるっていうのと、もちろんビザ。あとWebには疎かったしiOSはやったことがなかったので、そこを学べたらなと。(Web & Mobile App Developmentコースなのに)うちのクラスはWebに関する授業ゼロだったんですけど(笑)。

ちょっと残念だったのはあんまり自分でアプリを作る機会がなかったことですね。初心者にとってはちょっとずつ「これできた」っていう達成感を積み重ねるのが良いと思うんですけど、そういうのがなくあやふやに授業が進んじゃったのは残念でした。

クラスメイトとプロジェクトの案出し(高身長を生かして邪魔な紐を避けるKentoさん)

ーー 学校に通う傍ら、Frogのイベントにも積極的に参加されていたと聞いています。Sennaさんが気になっているのが、どういったことが役立ったか、もしくは何か不満はないかというところです

不満はないですね〜。役に立ったのは就職者座談会。特に、就職直後のMotokiさんと6人くらいでやった小さい座談会が良かったです。「こうだったから反省してこうした」って一歩ずつやっていったという話を聞いて、メモとりました。すごいしっかりしてる人だなと思いました。早い段階からポートフォリオを作った方が良いっていう話もあったので、早速作ってSennaさんに見てもらったり。結局完成させずに諦めちゃったんですけど(笑)、でも早くからそういうチャレンジをしてアドバイスをもらえたのは良かったですね。

あと、本田さん(Frogを通して留学したAndroidデベロッパー)がやってくれたKotlinの講習とか。Kotlinは最新の注目言語だったので、それについてやってくれたのは良かったです。

ーー 総じて満足と!

そうですね、無料だし!(笑)そこも大きなポイントです。

 

方向性の決定

ーー 当初はAndroidだけでなくWebや3Dグラフィックにも興味があったと伺っています

あれ、そうだっけ…?あ、そうだ思い出した(笑)。日本で住んでたシェアハウスにいたフランス人がWebデベロッパーで、Webと言っても3Dの方だったんですよ。three.jsとか使ってすごくかっこいいウェブサイト作ってて。クラブでVJもやってたので、「ITっぽくないところでそうやって見せられるのは良いな」と。そういう意味では今も興味あるんですが、趣味的なところから始めようと思ってます。

仕事としてはやっぱりAndroidのスキルを生かしたいですね。

学校にいるみんなの愛犬、マイロと

 

就職活動

ーー 就職するのはトロントの会社ということですが、まずはどういった会社なのか教えてください

Connected Lab(取材後すぐに社名変更、現在はConnected)という受託開発をしている会社です。シリコンバレーの大きい会社がクライアントにいるそうで、きっとレベルの高いプログラマーがいるんだろうなと。そこでAndroidデベロッパーとして働きます。

ーー トロントでの就職は元から希望していた?

そういうわけではないです。トロントの会社で面接を受けたのもこの一社だけですし。

学校の勉強タームが終わるちょっと前、さっき話した通りすごく忙しくて心身ともに疲れてたんです。でも一気に全部終わったんですよ、学校もリモートの仕事も、カフェのバイトも。カフェはオーナーが変わることになって、続けることはできたけど良いタイミングかなと思って辞めました。それでニート状態になって、だらだらしちゃって(笑)。

…で、そろそろやばいと。7月に入っちゃったので就活の準備を始めたらリクルーター経由でいくつかメッセージが来て、そのうちの一つがConnected Labでした。「こういう案件あるけど興味ある?」とメールが来たので、「興味あるよ」と返したらいきなり電話がかかってきて。案件の説明があった後、自分の状態を聞かれました。

そのリクルーターには本当に感謝しています。その会社がどんな質問をするかというのを押さえていて「こういう質問されるけど知ってる?」と聞いてくれたり、一番重要だったのは「Glassdoorのインタビューのレビューに情報が結構載ってるから見てみて」と言ってくれたこと。見てみたらみんな同じようなアルゴリズムの問題を出されてたんですよ。それで、これやっとかなきゃいけないなと。ネットで検索しても答えは出てこなかったので、自分で解いてみました。そしたら実際に同じ問題が出て。

ーー リクルーターからのメッセージはLinkedIn経由ですか?

ほとんどはLinkedInから来るんですけど、Monsterからのもありました。初心者はなかなか連絡もらえないと思いますが、経験者、特にiOSとかAndroidとか(役割が)具体的なデベロッパーは結構連絡もらえるみたいです。

リクルーターだけでなく、会社の人事から直接の連絡もありました。

ーー ここまでのお話を聞いた感じ、自分からはあまりアプライしなかった…?

そう、応募しようとカバーレター(レジュメを送る際に添える書類)は作りかけてたんですが、面接がうまく進んでいたのでこのまま「応募しないで決まっちゃいました!」って言いたくて(笑)。

ーー すごい、その通りになりましたね!LinkedInって自分がどの都市にいるか書くじゃないですか。どこかで「バンクーバーじゃなくても良いです」ってアピールはしてたんですか?

全くしてないです。自分がバンクーバーにいることは相手も知ってるし、「仕事決まったら2週間くらいでこっち来れる?」と聞かれて。

実際は3週間後くらいから始まることになったんですけど、よく考えたら家探さなきゃいけないので、結局2週間後に出発するスケジュールになりました。

ーー 明日トロントに行くんですもんね!ということは、就職が決まったのは今から2週間くらい前?

そうです。面接はTechインタビューとエグゼクティブインタビューの2回ありました。

Techインタビューでは以前にAmazonを受けた経験が生きていて。ニート期間に入る前、LinkedIn経由でAmazonからメッセージをもらったので経験として受けてみたんです。準備としては面接対策のビデオをUdemyで見たり、アルゴリズムの問題を解いたりして。結果的には落ちたんですけどTechインタビューを経験できたのは良かったです。

コードの画面をシェアしながらビデオチャットする、というのがAmazonもConnected Labも一緒で、そのおかげであんまり緊張しなくて。Udemyで見たビデオから「自分のやってることを話しながら書くのが良い」とわかってたので、ずっと喋りながら書いてましたね。「とりあえずこういうやり方思い浮かんだ」と伝えると「じゃあ書いてみて」って言われたり、効率悪いアルゴリズムが出来上がると「もうちょっと効率よくできる?」って聞かれるので「じゃあこうしてみる」と一部を書き換えたり。補完機能のあるエディタを使えるわけじゃないので、ちょっとしたスペルミスくらいは大丈夫です。

アルゴリズムの問題の他にAndroidの知識も聞かれましたね。「ピザを注文するアプリを作る場合、どういうコンポーネント・アーキテクチャ・ライブラリで作るかを説明してくれ」と言われました。答えると「書いてみて」と言われたのでその場でコードも書きました。経験者向けのちょっとハイレベルな質問だったみたいです。

エグゼクティブインタビューではTechのことはあまり聞かれなくて、人柄を見られた感じですね。

ーー 就活で気をつけていたことはありますか?

「CO-OPビザがあることは聞かれるまで言わない」ってことですね。最初は言ってたんですけど、途中から言わないように切り替えてて。なんでかというと、あまり経験がないやつと思われて給料が低くなっちゃうから。

給料を上げてみたいっていう目標があったんですよ。実はそれで、学校経由で受かった会社も辞退したんです。まだ授業があった時期に紹介してくれて面接に行った会社なんですが、年俸が45K(45,000カナダドル)だったので「日本にいた時よりも低いじゃん」と。普通はそうやって受かったところを断らないので学校はざわついたみたいですけど(笑)、まだ本格的に就活始めてないのに流れで決まっちゃって給料も低いのは嫌だなと思って。

あと、一回やったことあることなら「できる」って言っちゃうのは初心者にとっても大事だと思います。最初の方はiOSについて聞かれて「基本的なことはできるけど、これはできないかな…」っていう感じで自信なさげな言い方をしてて。でもそれはやめました。「AndroidメインだけどiOSもできるよ」と、「できる」と言い切るようにしました。こっちの人って大してできないのに「俺できるよ」って言う人が多いので、まあ言っても問題ないかなと。

やったことのないことを聞かれることもあって、そういうときは「やったことない」とは言わずに関連する自分のやったこととか、「こうした方が良いと思う」と自分の意見を答えたり。黙っちゃうよりは何かしら喋った方が良いと思ったので。

LinkedInに連絡先をオープンにするのも良いと思います。電話番号も載せていたので、知らない番号からかかって来て出たら案件の紹介だったりも。危なくないとは言い切れませんが、オープンにしておいて連絡付きやすくするのは悪くないと思います。

ーー 電話で英会話するのって辛いんですよね、聞き取りが…。最初の連絡はメールであってほしいと思っちゃいます

俺も最初辛かったです。何言ってるかわかんなくて何度も聞き直した会社からはその後連絡なかったりとか。でもちょっとずつ慣れて来て、気づいたら聞き取れるようになってました。

ーー 今回決まった会社ではどういった点が評価されたと思いますか?

Techインタビューは予習通りだったのでうまくいったというのと、Androidの質問には経験で答えられた。あと、ポートフォリオとしてGitHubに作ったものをプッシュしていて。WIP(作成中)でもどういうアプリを作るかは見せられると思ったので早い段階でREADME(プロジェクト内容や使い方を説明するドキュメント)を充実させました。Sketchでデザインしたもののスクリーンショットや、なんでこれを作ろうとしたのかっていうことを書いたり、「最新の技術をキャッチアップしてますよ」っていうアピールも。「この機能ないの?」と思われるのは嫌なので、これからつけようとしている機能も書きました。アーキテクチャも図を作って説明しています。4-5年経験があるとシニアポジションが対象になってきて、そうなるとアーキテクチャを書けるのが重要だと思ったんですよね。

あとは見てもらうための工夫として、見てほしいリポジトリの説明に[Portfolio]と付けて、埋もれないように自分のトップページにpinしました。(KentoさんのGitHub

ポートフォリオサイトはないです。雇う側の優先度を考えた時に、モバイルデベロッパーはポートフォリオサイトよりも何を作ったかが大事だろうと。説明はGitHubのREADMEで十分にできるので。

ーー 給与はどう交渉したんですか?

希望としては90Kあったら最高だなと思ってて、面接では80Kくらいって答えてましたね。最低で60Kもらえたら良いかなとは思っていました。この辺のことはリクルーターにも伝えていて。

今回決まった会社と初めて給料の話をしたのはエグセクティブインタビュー。そこで「うちは最初Contract(契約社員)からで時給65ドルだけど良い?」って聞かれて。その時は全然頭回ってなくて年収にしたらいくらになるのか計算できてなかったんですけど、「良いですよ」と。後から計算したらめっちゃ良い給料だった。90Kどころじゃなくて110Kくらい行きます。

ーー おお!!

日本で働いてた時は年収380万くらいでみなし残業もあったので、時給換算だと3倍くらいになりましたね。

一応年末までの契約なんですけど、リクルーター曰く「良い会社だからよくやってればPermanent(正社員)に切り替えてくれるよ」と。話を聞いた感じ、「良い会社だな、行きたいな」と思えているのでそうなったら嬉しいですね。

ペアプログラミングをやってて、二人で一緒に開発するんです。”Teaching and Learning”っていう知識を共有する文化があるみたいで、それなら技術力伸ばせるなと。あとペアプログラミングだから英語も喋れる。コミュニケーションをとってるということだから殺伐とすることもなさそうで、すごく働きたくなってます。

 

今後の展望

ーー まさにこれから新しい仕事をするところではありますが、長い目でみたやりたいことがあれば教えてください

日本にいる頃から考えてたことと変わらないんですけど、まずはカナダで1-2年経験を積んで、次はヨーロッパに行きたいと思っています。ヨーロッパは歴史もあるし街並みも綺麗、住めばいろんなところ旅行できるなと。でもこれから行く会社が好きになったらPR(永住権)の可能性もある。働いてみてどうかですね。

ジャバ・ザ・ハットリさんというベルリンのスタートアップで働いてる人のブログが好きで。その人曰く、「実力があれば海外からでもアプライしてビデオチャットで面接して、ワークビザもサポートしてくれる会社はある」と。なのでカナダで働きながらいずれチャレンジしてみても良いかなと思ってます。ヨーロッパでも3年くらい働いたら日本に戻ろうかなと。その頃には英語使って働ける状態のはずだし、日本でも会社を選べる立場になってるはず。残業がないところ、あと東京は人が多すぎるから福岡に行こうかなとか。福岡にIT企業が増えてるって聞いてて。地域も含めて選べると良いですよね。

ーー 英語を使って働けるようになりたいのに、日本を終着点に決めてるんですね

日本が嫌だというのはないんですよね、日本食が一番うまいし(笑)。

海外に来たのも「面白そうだし自由に動ける身だから、経験として行こうかな」っていう感じ、今できる経験をしてるっていう感覚です。

 

留学を考えている人へ

ーー 以前のKentoさんのように、日本でエンジニアとして働いている人向けにメッセージをお願いします!

「海外で働いてくる」って言うと驚かれることも多いけど、プログラミング言語は一緒だしエンジニアなら同じトピックで話せるので、英語が日常会話レベルでできるなら選択肢に考えて良いんじゃないかなと。

プログラミング経験のない人も、急いでないなら日本で経験を積むのはありですね。日本のSIerの良いところは未経験でも入りやすいってところ。ただ、気をつけなきゃいけないのはプログラミングができる現場に行くことです。テスト案件やExcelいじるだけの現場もいくらでもあるので。

SIerに入らなくとも、自分でアプリ作ってリリースして、パッションがあれば日本のスタートアップで雇ってくれるところもあると思います。

海外に出てからはどうしてもタイムリミットがあるので、不安だったら日本で2-3年やるのはありです。

ーー Kentoさんは日本でほぼ独学で身につけたんですよね。プログラミングを日本語で勉強するのと英語で勉強するのと、何か違いは感じますか?私は未経験でいきなりバンクーバーに来たので初めから英語なのですが、チュートリアルが英語の方がわかりやすかったり、英語のエラーメッセージをそのままコピペして情報を探せたり、かなり便利に感じています

絶対そうですね、英語ネイティブの人ずるいって思いますもん(笑)。Interfaceとかextendとか、当たり前のプログラミング言語が英語ネイティブにとっては元々知ってる言葉だから察しがつく。日本人だとそれを日本語に置き換えて理解しなきゃいけない。関数とfunctionとか、最初は混乱する。そういう面では英語で最初から入るというのも良いと思います。ただ、それを海外に来てからやるなら計画的にやった方が良いですね。

 


いかがでしたか?

お金の部分もかなりオープンに語ってくださいましたが、給料が3倍って…!現在エンジニアをされている方にはとても夢のあるお話ですよね。私は未経験スタートなのでまだ先ですが、スキルを身につけることで高収入が見込める世界だということがよくわかりました。

きっと読者の皆さんのモチベーションも上がったことでしょう!

Kentoさんがお金のことを公開させてくれたのも「エンジニアにとって収入の話は『このくらいスキルがあればこれだけもらえるんだな、頑張ろう』っていうモチベーションになるので」ということでした。

そしてKentoさんが見据えているのはもちろんスキルアップ、その先の自由です。スキルを武器に環境を選べるというのは、プログラミング×英語の強みだと思います。私も早く自分のレベルを上げたいです!

 

(後日談)就職を機にブログを始めたそうです。ぜひチェックしてみてくださいね!

Kentoさんのブログ: give IT a shot

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