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フリーランスとしてバンクーバーへ留学し、イラストレーター/UIデザイナーとして活躍したAkiさん

グラフィックデザイナー、UIデザイナー、WEBデザイナー/デベロッパー。Frogが様々なクリエイターからの留学相談を頂く上で多く寄せられるのが、日本でフリーランスとして働いていた人からの『海外でもフリーランスとして働きたい!』というご相談です。正にフリーランスとして海外で活動し続け、Frog House設立時から1年半の長きにわたってご入居頂いた、インタラクティブUIデザイナーのAkiさんに、今回はインタビューいたしました!

Akiさんはスキルはもちろんの事、仕事に対する姿勢や、常に学び続ける向上心や探究心に溢れたクリエイターで、Frogの運営するクリエイターシェアハウス『Frog House』の活動にも精力的に協力してくれました。本当に私達Frogとしても感謝してもしきれないクリエイターの一人です。

また、Frogを使い留学された方の中だと初めてのフリーランス留学をされた人でもあり、海外就職や永住権取得などの目的の留学生が多い人の中、Frogの新しいクリエイター留学の形として『フリーランス留学』を提案するきっかけとなった方でもあります。

私達のクリエイティブな業種は世界中場所を選ばず活動する事のできるボーダレスな職業の一つです。海外でフリーランスとして活動するという事は学びも勿論多いのですが、それ以上に不安もまた大きく、言語の壁、継続的なスキルの向上、モチベーションの維持、コミュニティの形成、それら全てに超えるべき壁があります。それを乗り越える方法も人それぞれ。Akiさんからは、語学学校に通い、海外の美大が開講しているContinuing Study(生涯学習/社会人学習)等を通してスキルの向上を図り、Frog Houseというコミュニティでも活動し続けるという、2年にわたって一つのお手本を見せていただきました!

日本でフリーランスをしている皆さんにとっても、国外での活動内容として学びの多いインタビューかと思います。ぜひご覧ください!

自己紹介

―― まずは簡単に自己紹介をお願いします。

現在はフリーランスを開始して3年目で、イラストレーション・UI/UXデザイン・グラフィックデザインなどの仕事をしています。

もともとは多摩美術大学でグラフィックデザインを専攻していたのですが、その後はインターンシップを経て都内の広告プロダクションのインタラクティブ部署に6、7年務めました。そこで主に当時スペシャルサイトと言われた大手企業様のフルFlashの商品紹介コンテンツや、エンタメ系広告としてmixiアプリ、iPhone/Androidアプリなどの案件のデザイン、企画を行いました。そういった現場に長くいれたことは、フリーランスになって大きかったと感じています。

経歴

―― バンクーバーに留学するまでの経歴を教えてください。

会社員時代にロンドンやフランスへ行ってみたのですが、日本以外の文化/デザイン/ワークスタイルに刺激を受けました。そこで本格的に長期海外滞在を考え、Sennaさんの運営しているバンクーバーのうぇぶ屋を見て、留学相談をしました。ポートフォリオなどを見てもらいましたね。最終的にバンクーバーは英語圏であり、アメリカ西海岸ゾーンに近いためWeb系産業が活発だったことが、大きな決め手となりました。

海外はいろいろ行っていたので全部自分でできるかなと思い、エージェントは使うつもりがなかったんですが、結果的にはお手伝いしてもらえてよかったです!

語学学校について

―― バンクーバーに来てすぐ語学学校に通われたんですよね?

Kaplan、ILCS、Global Villageの3校でトライアルをし、Kaplanに決めて5ヶ月ほど通いました。Kaplanは授業料が高めだったのもあり、年齢層も若干高く、生徒の真剣度が違うなと感じました。あと、教室に取り付けてあるのがホワイトボートではなくSMART Boardという電子ボードで、いかにもTech系が好きそうな環境だったのも大きかったです。

英語について

―― 日本で英語の勉強はしていましたか?

学生時代は一番苦手な科目が英語だったんですよ。いつも赤点すれすれでした。(笑)なのですが、その後海外取引のある企業に就職したおかげで、ありがたいことに週一時間の英会話レッスンを受けることができ、簡単な英語環境に慣れることができました。英語を使えば日本語を使えない人ともコミュニケーションができる、それを知れたことがモチベーションになりました。それからだんだんと英語というよりは海外に興味がでて、会社を休職して3ヶ月ほどイギリスに留学したのですが……そこで現実を知るわけです。「私の英語、全然だめだ…」って。それから日本に帰って、映画などを見て独学で勉強し続けました。それからバンクーバーへ。「この5ヶ月で習得するんだ!」って、かなり気合入ってましたね。授業は一度も休みませんでしたし。他にも現地のMeetUpもちょくちょく参加して、自分の英語力に満足しないよう、現実を見ながら頑張りました。

Continuing Studyについて

―― 語学以外に学んだことはありますか?

Emily Carrという美術大学で行っているContinuing Study(社会人向けの学校)でイラストレーションのコースを受講しました。現地の若い人たちも多くて、初めての現地の学校ということもあり、すごくよかったです。イラストのコースなので、作品を通じてコミュニケーションがとれましたし、とても新鮮な気持ちで楽しめました。プレゼンをする機会があったのもいい経験でした。自分の好きなことを英語で学ぶのは、楽しみながら語学の勉強にもなりますし。

カナダの美大で行われた作品講評会

カナダの美大で行われた作品講評会

―― 失敗談なんてありますか?

宿題で絵を描かなくてはいけなかったのですが、紙のサイズを間違えちゃったり。日本だとこんなミスは絶対しないんですよ。でも英語だからというのもあって。海外のクライアントを相手にこんな失敗しちゃいけないな、気をつけないとな、って思えて、失敗から学べたことも多くありました。

Akiさんが学んだコース:

  • Introduction to Illustration(イラスト初心者コース、デッサンや各画材の使い方など)
  • Pen + Ink Book Illustration(つけペンを使い、物語の挿絵を勉強コース)
  • Advanced Drawing: Pen + Ink(つけペンを使い、自分の作風を追求するコース)

それぞれ週に1、2回、一ヶ月半から2ヶ月のコースです。毎回宿題が出て大変だけどやりがいがあります。

フリーランスとしての経験値

―― 語学学校やContinuing Study以外に「これやっていてよかった!」というのはありますか?

MeetUpは大きかったですね。仲間ができましたし、カナダの案件、日本以外の作品を見る事ができたのは、モチベーション維持としてもすごくよかったです。

―― どんなMeetUpに参加しましたか?

Code and Coffeeや、Type BrigadeというタイポグラフィのMeetUpもすごく面白かったです。あとはデザイン系のMeetUp、Urban SketchersというスケッチのMeetUpなど。本当充実してましたね。

Frogについて

―― Frogを通じて得られたものはありますか?

日本人同士の繋がりっていうのはすごく良かったです。フリーランスは特にコネクションが大事だと思うので。Frog Houseに入居している時は夜中に日本とのやり取りしていても理解してもらえましたし、プリンター/スキャナー/サブモニタも用意されていましたし、デスクも大きく、環境が整っているので、バンクーバーでフリーランスとして働くなら非常に便利だと思います。他にも、現地就職者も多かったのとで、留学や学校に対する相談を誰にでもできるのでよかったです。情報共有の場として最高の一言でしたね。

Frog Houseはただの泊まる場所としてではなく、住んでいるクリエイター同士のお互いの向上として「そこで何をするのか」自分から提案して良い場所です。いっそ「自分を含めてFrog Houseなんだ!」って、考えてもいいと思います。せっかくバンクーバーまで来たんだから、モチベーションある人同士で何かやりたいですよね、そうじゃないと、留学生活なんてサラーっと終わっちゃいますし。

Frog Houseの作業環境

Frog Houseの作業環境

Frog Houseにて作業するAkiさん

Frog Houseにて作業するAkiさん

―― Frog Houseの思い出を教えてください。

BBQや、グラウス・マウンテンのハイキング、皆過ごしたクリスマスやお正月。どれも楽しかったし、毎週末のイベントも参加させてもらいました。常に楽しめる環境でしたね!

―― 逆に改善すべき点があれば…

やはり日本人のコミュニティにはなるので、自分から積極的に外に出る事は常々忘れないようにしなきゃいけない。それはFrog Houseの問題ではなく、個人の問題なんですけどね。

―― Frog Houseの皆にメッセージをどうぞ!

長い間か、短い間か、一年半の間お世話になりました。楽しく毎日を過ごす事ができて、大満足です。私のバンクーバー生活はFrog House無しには語れません。それぞれ活躍する分野は違いますが、これからも頑張りましょう!

海外でフリーランスをしようとしている方へのメッセージ

海外にいると日本で当たり前だと思っていたことが、実は違うなんて日常茶飯事。価値観もだいぶ変わりますし、逆に自分の傾向も見えてきます。違いを拒否したくなる気持ちもありますが、「そういう考え方もあるんだな」と、ぐっとを頭を柔らかくして受け入れ、開拓していく。そんな日常を、結果としてフリーランスとしての強みに変えていきましょう!


いかがでしたでしょうか?

「フリーランスを海外で…」という夢を持つクリエイターは本当に多いと思いますが、やはり常に向上心を持ち、様々な場所へ足を運び、自分から積極的な行動が必要だという点では留学とフリーランスに必要な物は似ているのかもしれませんね。
フリーランスとしての留学に、一つのお手本を見せてくれたAkiさんですが、現在僕らFrogのメンバーでサービス開発も一緒にしていただいており、今後一緒に様々なものづくりの面でも関わって行ければと思っています。シェアハウスという面は、生活を共にするという事以外にも、やはりこういったクリエイターならではの活動へと繋がることが心の底から嬉しく感じます!

最後にAkiさんはFrog Houseに素敵な贈り物を残してくれました。

Frog Houseに飾られているイラスト、左がFrog House 1st、右がFrog House 2nd

Frog Houseに飾られているイラスト、左がFrog House 1st、右がFrog House 2nd

なんと、2軒あるFrog Houseを並べて(本当は並んでませんがw)Akiさんがイラストを描いてくれました!現在はFrog House 1stにて飾られ、当時住んでいたテナントの皆さんも掲載されており、一人ひとりの特徴が本当によく捉えられています。Frogの運営側としても本当に嬉しかったですね!SennaRyoもよく描かれています(笑)

インタビュー記事としては最後、だいぶ内々の話で締めてしまいましたが、こういったクリエイターならでわの環境がFrog Houseです。ただ住んで居ても何もなりませんが、行動に起こすと様々なことが実現可能になるクリエイターにとっては非常に学びと刺激に溢れたシェアハウスだと思いますので、皆さんも是非遊びに来てください!

最後に、Akiさんのポートフォリオサイトがこちらになります。上記のFrog Houseイラストも掲載されているので、是非ご覧ください!

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