29歳、30歳のクリエイターに向けたワーキングホリデー留学プラン
この記事は2015年3月23日に公開された記事です。2016年度よりワーキングホリデーは抽選式に変更となりましたので、以下のプランを検討する場合は一度お問い合わせください。
まず始めに、一般留学生のワーキングホリデーと、私達クリエイターにとってのワーキングホリデーは大きく意味が違います。一般的な留学生が皿洗いやサーバー(ウェイター/ウェイトレス)の、すぐに代わりが利く仕事(辞められてもそこまで困らない)なのに対し、私達クリエイターは完全なる専門職なので、たった1年程度の働ける期間では、正直大半の方が短すぎるのが現状なのです。
考えてみて欲しいのですが、ワーキングホリデーで入国し、始めの3ヶ月程度を英語の勉強で過ごし、2ヶ月程度の就職活動の時期があった後、3ヶ月のインターン期間があったとしたら、その時点で既に8ヶ月を費やしている事になり、残り4ヶ月という期間しか残されていない人に、わざわざフルタイムのジョブオファー(正社員)をするかと言われると、普通に考えたら答えはNOですね。皆さんが経営者の立場だったとして「雇ってください、でも数ヶ月後には辞めますけどね。」と言ってる人を雇おうと思うでしょうか?
圧倒的なスキルや経験があれば話は別かと思いますが、そもそもそのスキルや経験を得るために海外に来ている人が大半な中、そんな条件の中で職を得る事が出来る人なんて、基本的には極々少数なのです。
そこで、私達Frogが毎回の留学相談の中で、ワーキングホリデー利用者に対し、一体どういう提案をしているのかを、年齢層別に分けてご案内しておこうと思い、今回記事にさせて頂く事にしました。得に相談の多い28歳〜31歳の方に対する提案を例にご紹介するので、是非ご参考までにどうぞ。
ワーキングホリデーの利用時は2年〜3年程の計画が理想
「ワーキングホリデーは1年間働けるんだから、1年間で計画しとけば良いや」こう考える方は非常に多いのですが、上記の通り私達クリエイターにとって『1年間』という期間はあまりにも短か過ぎます。そのため、私達Frogでは『ワーキングホリデーを利用するとしても、出来れば3年間程度の計画を立てて準備して欲しい』と伝えるようにしています。
国外で「インターン等で働きながらスキルをつけよう」はほぼ不可能
例外はあるにしても、私達は日本という国を出ると当然外国人として扱われます。滞在するにも期限があり、現地の人と違ってインターンをして悠長にその人の成長を待つという判断を現地の企業が考えることはありません。インターンという期間は日本だと会社が自分を育ててくれる期間と考える方が多いかと思いますが、私達外国人を育てた所で、現地企業にとっては何のメリットもありません。
そもそも、北米圏の企業が考えるインターンという期間は基本的に必要なスキルセットを既に持っている人のための、会社に貢献出来るかを見定める期間と捉えるのが一般的です。
なので、日本のクリエイターが良く言葉にする『インターンしながら学べれば良いと思います。』というのは、基本的に考え方が違う場合が非常に多いのが現状です。
学生の期間を上手く使おう
以上のような理由から、留学した当初から北米企業が必要とするだけのスキルセット、英語力を備えている場合を除いて、1年間のワーキングホリデー期間で現地企業に自分の能力を認めさせることが出来る人は極稀です。
ワーキングホリデー以外の滞在方法は主に、観光や学生ビザ等の様々な滞在方法を利用して海外での就職活動に当たっての準備を行うことをオススメしています。加えて、カナダのBC州の場合は、学生ビザであったとしても専門学校に通う期間は週20時間まで働くことが許可されているため、この期間を上手く利用し、クリエイターとして国外で通用するだけの英語力、スキルを習得しつつ、働き先の選定を行うことを理想としているのです。
29歳のワーキングホリデー計画の一例
【29歳】2016年01月01日 – 学生期間
前途させて頂いたように、カナダのBC州の場合は学生ビザであったとしても、専門的な学科を学ぶ学校であれば週に20時間まで合法的に働くことが可能です。そのため、渡航の段階でワーキングホリデーをいきなり使うということはせず、英語と専門技術を学ぶ期間 + 働ける期間という1年間を設けることによって、自分のスキルセットでどこまで認められるのか、はたまた何を学べば良いのかを推し量ることが出来ます。
【30歳】2017年01月01日 – インターンシップ期間
学校によってはコーププログラムと呼ばれるインターンシップ期間を設けている学校があります。これらの学校のプログラムを利用すると、1年間の学科期間後に、1年間のコーププログラム(インターン期間)が付与されこの期間は週40時間まで就労する事が可能になります。このトータル2年間の働ける期間を使い英語力と専門スキルの両方を伸ばす期間とするのです。
【30歳】2017年10月 – ワーキングホリデー申請
ワーキングホリデーの申請は30歳のうちに終えておかなければなりませんが、開始のタイミングは申請してから1年間の猶予が与えられるため、31歳を超えてからでもワーキングホリデーを開始する事は可能です。
ワーキングホリデーの申請については申請枠や、その年の受付開始時期等によって、申請するタイミングが異なるため、ここでは仮とさせて頂きます。詳しくは弊社の方でも常にアップデートをしているので、お気軽にご相談ください。
【31歳】2018年01月01日 – ワーキングホリデー期間開始
ワーキングホリデーは申請してからワーキングホリデー許可が降りて1年間の有効期限があるため、30歳の間に申請を完了しておけば、31歳を超えてからでもワーキングホリデーを開始する事が可能です。
30歳のワーキングホリデー計画の一例
30歳からワーキングホリデーを計画される方は年齢の事もあり焦りがちになりますが、冷静に考えると1年間はワーキングホリデー以外で学び、働く時期を確保する事は可能です。できるだけ有効にワーキングホリデーの期間を活用するために、少しでも長く英語力やスキルを伸ばす時間を確保するパターンを考えてみましょう。
【30歳】2016年01月01日 – 学生期間
カナダのBC州の場合は学生ビザであったとしても、専門的な学科を学ぶ学校であれば週に20時間まで合法的に働くことが可能です。そのため、渡航の段階でワーキングホリデーをいきなり使うということはせず、英語と専門技術を学ぶ期間 + 働ける期間という半年間を設けることによって、自分のスキルセットでどこまで認められるのか、はたまた何を学べば良いのかを推し量ることができます。
【30歳】2016年06月01日 – インターンシップ期間
学校によってはコーププログラムと呼ばれるインターンシップ期間を設けている学校があります。これらの学校のプログラムを利用すると、半年間の学科期間後に、半年間のコーププログラム(インターン期間)が付与されこの期間は週40時間まで就労する事が可能になります。このトータル1年間の働ける期間を使い英語力と専門スキルの両方を伸ばす期間とするのです。
【30歳】2016年10月 – ワーキングホリデー申請
ワーキングホリデーの申請は30歳のうちに終えておかなければなりませんが、開始のタイミングは申請してから1年間の猶予が与えられるため、31歳を超えてからでもワーキングホリデーを開始する事は可能です。
ワーキングホリデーの申請については申請枠や、その年の受付開始時期等によって、申請するタイミングが異なるため、ここでは仮とさせて頂きます。詳しくは弊社の方でも常にアップデートをしているので、お気軽にご相談ください。
【31歳】2017年01月01日 – ワーキングホリデー期間開始
ワーキングホリデーは申請してからワーキングホリデー許可が降りて1年間の有効期限があるため、30歳の間に申請を完了しておけば、31歳を超えてからでもワーキングホリデーを開始する事が可能です。
ワーキングホリデーはクリエイターにとっても本当に大事な期間なので、計画の際はご相談ください!
ワーキングホリデーの時期は、私達クリエイターにとっては自分の能力をアピール出来る絶好の機会です。この期間を英語の勉強やスキル習得だけに使うのは正直非常に勿体なさすぎるので、利用を検討される際は是非一度ご相談ください!
ちなみに当記事は、ICCRC(カナダ政府公認ビザコンサルタント)メンバー、Yuri Taira氏のチェックを元に掲載しております。今回ご紹介したワーキングホリデーという貴重な期間についてのアドバイスとして、以下のようなお話を頂いたのでご紹介させて頂きます。
- ワーホリは各対象国にて一生に一度しか利用できない貴重なビザです。
- ワーホリは雇用主限定では無い「オープン」な就労許可証です。殆どのお仕事で幾つか掛け持ちしてでも働けるというのはワーホリだけの特権です。
- 一般就労許可証(Work Permit)への切り替えには雇用主が外国人雇用許可”LMIA”を政府から取得しなければならず、LMIA申請を含めトータル申請期間に数ヶ月を要するので、オンラインで簡単に申請できるワーホリはとても貴重です。
- 一般就労許可証(Work Permit)は取得も複雑ですが、雇用主が変わればその作業を一からやり直さなければなりません。会社内でポジションの変更があった場合も同じことが言えます。どのようなポジションでも、どの雇用主のもとでも就労できるワーホリの一年間はとても貴重といえるでしょう。
カナダ政府公認のビザコンサルタントから見ても、当然ながらワーキングホリデーというのは非常に貴重で特別なビザです。意外と何も考えずに、とりあえずワーホリ申請を促す人も多いですが、自分のキャリアの一部として、留学の期間を本当に大切に使うのであれば、安易にワーキングホリデーを利用し、後で後悔するような留学プランだけは避けて欲しいですね。
※当記事は、2015/03/23時点で私達の経験を元にした物であり、ビザに関する個別のアドバイスをする物では無いため、ビザ制度の変更や問題、それら全ての責任の一切を負うことはできませんので、ご了承くださいませ。
コメント