Frogは、日本からグローバルプロダクトやサービスが当たり前のように生まれ続ける未来を目指して創業されました。現在、世界では多くのアジア発のプロダクトやサービスが広く利用されています。たとえば、中国企業のTikTokやDiDiは確実に世界的なシェアを伸ばしています。また、インドや韓国からは数多くの留学生が輩出され、グローバルスタンダードな企業での就労や経営層への進出が進んでいます。

一方で、日本では「グローバルプロダクト＝多人種の企業」という認識が一般的です。しかし、実際にはアジアのグローバル企業の多くが自国民を中心としたスタッフで成り立っています。彼らの成功の背景には、海外の大学や企業での就労経験を当たり前のように積む人材の存在があり、これがグローバル競争での優位性を支えています。

これを可能にしている大きな要因のひとつが、彼らの「ディアスポラ（離散民族）」コミュニティです。自国を離れた後も、同郷の仲間たちが支え合い、コミュニティを形成しているため、孤独感なく国外での活動をスムーズに進めています。このディアスポラのネットワークは、彼らの国際的な成功を強力に支える基盤となっています。

一方、日本では、自国が豊かであるがゆえに「嫌なら帰ればいい」という意識が先行し、同郷の仲間同士で助け合うネットワークが十分に形成されていないのが現状です。そのため、日本人が海外で挑戦する際に、コミュニティによるサポートが欠けていることが課題となっています。

Frogは、この課題を解決するために、ディアスポラのような自然発生的なコミュニティではなく、目的意識と共通の境遇を持つ国外コミュニティの必要性を創業時から提唱してきました。私たちは、ローカル企業やローカルコミュニティと交流し、個人ではなく組織として責任を共有できる信頼性の高いコミュニティを構築することを目指しています。これにより、日本のIT業界から世界へ挑戦する人々が安心して活動できる基盤を提供し、北米圏で頼られる存在となることを目指しています。

さらに、こうした取り組みを通じて、日本ではなく世界で戦うことが当たり前のマインドセットを持つ人材を増やし、日本のさらなる発展につなげることがFrogの使命です。